おすすめアプリで目的地を決める
朝目覚めると、起き上がれないほど調子は悪くなかったので(その理由は前回参照)ともかく荷物をパッキングして歩く事にしました。出来れば、10マイル以上は歩けたらと思うのですが。しかし、歩いて行ける距離の中にキャンプサイトなどはありませんでした。
ポートレイトからダウンロードするように言われたアプリ。
実は、ポートレイトの家でGPSは何を使っているか?との話になった時、有料だけど、絶対にこのアプリを入れた方がいいと勧められて入れたアプリが、「FarOut」でした。日本円で1,800円ほどでしょうか。今まで使っていたGPSは、GPXデータを読み込ませ、必要なエリアのマップをダウンロードして使用していたのですが、このアプリは位置情報をONにすると、すぐさま自分の位置が確認出来るだけでなく、次のポイントまでの距離を追えたり、ポイントの状況が写真で出てきたりと非常に使いやすいアプリらしいのです。
写真で確認出来るので、ニューイングランドトレイルのようにプライベートプロパティが多いエリアでも、上手く使いこなせればと言われ、ダウンロードしていました。
さっそく、起動しておおよその目的地を決めました。あとは行って確認するしかありません。
出発してすぐ州立森林公園の駐車場に着くのですが、その東屋の周りに自転車で旅する人たちがテントを張っていました。本来キャンプ場ではありませんが、こんな感じでテント張っていいんだと思うと少し気が楽になりました。
歩いていると、まだまだ本調子ではないので、鼻水があふれ出ます。鼻水が止まると、のどが渇いて水分補給といった感じでした。
テントが張れる場所を求めて
さらに歩き進むと、プライベートプロパティの多さにびっくり。今日、テントが張れる場所なんてあるのだろうか。そんなことを考えながら歩いていていました。トレイルのルートも、いわゆるトレイルというより、林道や旧道路と行った道で構成されていました。アップダウンはあるものの、体調の悪い僕には歩きやすくてよかったと思います。
予想以上に集落付近を通っているのでテントが張れず、そんなに歩く気は無かったのですが、止むをえず歩くといった感じでした。山エリアに入ると、テントを張れるような平地は無く、予定地より2マイルほど歩くと林道が見え始めました。
非常に交通量の少ない林道で、すぐ近くにトレイル用の駐車場がありました。荷物を置いて辺りを見渡すと、民家も近くにはありません。ここしかない! そう思って、バックパックを降ろしてスマホを見ると、ポーレイトから連絡が入っていました。位置情報を送ると、すぐに「ここならテント張っても大丈夫」と返信がきました。僕は12マイル歩いたこの場所で休むことにしました。
テントでしばらく休んでから夕食を作っていると、近所のおじいさんが散歩で目の前を通りました。挨拶をすると、「何?日本からトレイルを歩きに来たのか?」と少し興奮気味に話しかけてきました。僕は、かなり距離を取りながら話すのに苦労しました。おじいさんは、夜になると若いカップルが車を停めることがあるから、テントの前に何か置いた方がいいよとアドバイスをしてくれました。夢中になっているから、後ろなんか見ないで車をバックさせるからと笑っていました。
僕は、テントの前に三脚を立てることにしました。その数分後、ポートレイトが様子を見に来てくれました。置いていったラーメンなども持ってきてくれて助かりました。アルファ米を食べきるのに苦労していた僕は、するっと入るラーメンの方が食べれる気がしていたからです。
ポートレイトは在宅勤務なので、時間が合えば、ノースサンプトンまで迎えに来てくれるようでした。その日になれば、隔離期間が終わるのでマスクさえすれば、もう大丈夫。
この日も歩く以外はほとんど寝ていました。のども痛く咳も出る状況に、このまま改善しなかったらと考えると恐ろしくなります。(走行距離19.2km)