先駆的存在のパイオニアから新進気鋭、P.B.まで!日本の熱きガレージブランドたち
バリスティクス 2002年〜
余すことなく盛り込んだ男のこだわり
オートバイ乗り向けのテクニカルアパレルメーカーとしてスタート。その後、バッグ類中心の構成へと移行し、バッグ作りのノウハウを生かして2012年からアウトドアギアを中心に作るように。最初に作った代表アイテムは、3レイヤーファブリックを使ったテクニカルなフォーマルジャケット(背広)と、何とも奇想天外。当初から一貫しているのは妥協のないモノ作り。「今回の寝袋も素材やディテールなど一切妥協しなかったため、すごい価格になっちゃいました」。
問い合わせ先:バリスティクス TEL:03(5766)5615
もとはオートバイ用アパレルブランドとして起業した塚原学氏。毎年、斬新なアイテムを続々と発売中。
SBスツールキット1.5
¥17,930
スケートボードをスツールに変身させられるパーツ。4本の脚はマグネットで脱着でき携行も可能。
B-3 スリーピングバッグ
¥594,000
米軍B-3ジャケットをデザインソースに、素材、縫製、加工と細部までこだわった、世界一高価(!?)な寝袋。
キャンプマニアプロダクツ 2012年〜
日本の伝統技術を継承するモノ作り
創業当時、"ジャパンメイド回帰"というワードを唱え、国内の職人によって生産された高品質なプロダクトを流通させたいという願いから、木工が盛んな地元岐阜県でプロダクトをスタート。主力アイテムはテーブルで、50種類以上のウッドテーブルをサイズ&バリエーション展開しているから驚き。昨年から、念願だったカスタムオーダーテーブルの受注も開始。最近は鉄製のグリルスタンド類も展開し、日本のみならずアジアで人気に!
問い合わせ先:CAMP★MANIA PRODUCTS https://camp-mania.com/
バイヤー、DJなど多くの経歴を持つ小川徹氏。「キャンプマニアという名前のとおり、マニアのためのテーブルです」
CUSTOM ORDER TABLE
¥22,000〜
サイズは3種類の奥行きから選び、幅439〜1,015㎜、高さ200〜760㎜の範囲でオーダー可能。材質も2種類から選べる。
キャンプオーパーツ 2017年〜
美的センス抜群なひと味違うギア
本業の傍ら、趣味で自分が使いたいモノを製作していたのがはじまり。最初に売れたのは焚き火関連ギア。そこから煙突が要らない、世界初のバイオエタノール暖炉「TENT暖炉」がヒット。次にシェラカップの上に置く「蒸しぇら」が大ヒットし、ブランドの代名詞となった。その第1号は木製セイロだが、手入れの簡単なステンレスタイプも発売。昨年末にはさらに進化を遂げたシリコンタイプが登場。「自分が使いたいモノを作る、というガレージブランドの原点を大切にしていきたいです」
問い合わせ先:キャンプオーパーツ https://www.campooparts.com/
代表の北野友昭氏。本業であるキッチンや店舗デザインをする傍ら、使いたいギアを生み出してきた。
TENT暖炉
片面ガラス無し仕様 CPD4・タクティカル
¥139,800
燃えても二酸化炭素と水しか出ないバイオエタノールが燃料。灯油ほど火力はないが、火は一定でテント内なら薪ストーブと変わらない暖かさに。
底のバーナー部に燃料を流し入れて使用。消すときは蓋をするだけとシンプル構造。
折り畳みシリコン「蒸しぇら」「シェラカップ付き」セット
シェラカップでセイロ蒸し
¥13,980
シリコン製はセイロ部分が折りたためるので携行が楽で、壊れる心配がない。ブラックカラーが無骨でカッコいい。
フィフティー フィフティー ワークショップ 2017年〜
超良コスパでクオリティーも高し!
常に、普段使いもできるアイテムを提供。ブランドの裏コンセプトは製品の素材やスペックをちょうど良いところ、いわゆる50/50で落とし込むことで、販売価格もユーザーが購入しやすい価格に設定できるよう意識して製品を企画。人気の2WAY STANDはカスタマイズができるのが最大の特徴で、それを体感してもらうため、さまざまなイベントに出店し、使い勝手などを広めている。
問い合わせ先:5050WORKSHOP TEL:042(706)1355
商品の企画、デザインから生産管理まで一貫してひとりで行なう倉田直弥氏。そのため、統一感のあるブランディングに。
ミニマライト
¥3,080
ミニマライト専用グローブ
¥1,650
照射範囲を調整可能なハンディライトとして、吊るせば色温度選択できるランタンに変身。専用のグローブ(3色あり)を装着すれば違った雰囲気も楽しめる。
HiLUMEN mini 5f REMOTE CONTROL
¥7,150
※1〜2月ごろ発売予定
マグネット内蔵で車などに固定可能。3つの色温度、3段階の明るさ設定ができ、リモコン(別売り)操作もOK。
ハイム 2021年〜
波佐見焼きのスキレットで町おこし
器の産地である長崎県波佐見町にある窯元、藍染窯と長崎窯業技術センターが協力して立ち上げたブランド。キャンプで集まった際、自分たちの作った器で食事をしていたメンバー。食べるだけじゃなく、料理が作れる器を作りたい、という思いから陶磁器のスキレットを開発したのがはじまりだ。焚き火での使用を考えて土の配合にこだわり、計算された厚みで熱伝導のスピードを調整。デザインもグローブをしたまま握りやすい蓋を考えたりと、細部までこだわった。
問い合わせ先:藍染窯 TEL:0956(59)9498
波佐見焼の担い手である代表の樋渡常司氏。土にはペタライトという石を混ぜ、焼成前に耐熱効果がある釉薬にくぐらせる。
DONABE SKILLET solo
¥5,280
焼く、炊く、煮込む、蒸す、燻す、何でもござれの土鍋型調理器。蓄熱性も高く外でも料理が冷めにくい。
TOBAN GRILL solo
¥2,640
陶板のグリルプレート。片面は肉汁だまり、もう片面は溝があり、余計な脂を落としながら肉が焼ける。陶器ならではのカラーも◎。
ヒラバヤシワークス 2017年〜
変形合体ロボを思わせる焚き火台がウリ
"⇨日常を伝説の冒険に! Enjoy the Terra!"をコンセプトに、リアル版人生ゲームを楽しく豊かに遊ぶためのギアを製作。本業(土木工事)の技術を生かし、2016年ごろから伐採した丸太でスウェーデントーチを製作し、地元愛媛県の道の駅やアウトドアショップで販売したのがはじまり。その後、何度も使えるスウェーデントーチを目指し、2021年にメタルスウェディッシュトーチ『M.S.T』を開発した。現在はバージョンアップすべく、さまざまなオプションパーツを開発中。
問い合わせ先:平林建設ヒラバヤシワークス事業部 info@hirabayashi-g.co.jp
代表の髙橋幸一氏。本業はおもに山間部での公共工事で、その傍ら自作の焚き火台を前に一年中焚き火を楽しむのが日課。
『M.S.T』メタル スウェディッシュトーチ
¥39,600
組み立て方で7形態に変形する、いまだかつてない焚き火台。4か所のスリットから空気を取り込み燃焼。A4サイズにたためる。
システムアップパーツ「陰陽天板五徳パネル」(¥8800)も完成。大きな薪をくべて炎を楽しみながら、料理もできる。
ミヤ エクスプローラー 2017年〜
カスタマイズマニアが作る、一生使える道具
代表作「38パレット」をはじめ、LEDランタン「38灯」など、販売するプロダクトは抽選販売をするも即完売と、絶大な支持を集めるブランド。「38パレット」は、本業のインテリアの仕事で現場の写真を撮るために持ち歩いていた三脚に天板をつけ、作業用テーブルとして使っていたものから発案。まさにアウトドア業界に三脚テーブルを浸透させた張本人だ。「装飾は1㎜も入れず、機能を組み立てること。それがデザインの本質です」
問い合わせ先:38explore 38explore@gmail.com
インスタ界では"ミヤさん"の愛称で知られる宮崎秀仁氏。インテリアデザイナーであり、年間60泊以上するキャンプ好き。
38灯
¥6,600(スタンドは別)
現代版のキャンドルランタンをイメージして作られたミヤビ。カメラネジを上下に装備。ステッカーカスタムが可能で、最近はアウトドアブランドを中心にコラボが盛ん。200ルーメン。
真鍮のカスタムパーツが完成(¥32,670)。高級感が格段と上がるアイテムで、室内にも似合う。
ムース ルーム ワークス 2018年〜
ガレージ、ではなくルームがスタート
はじまりは北海道札幌のマンションの一室。8畳の部屋で実質作業できるスペースが2畳ぐらいしかなく、商品ができ上がると寝る場所がなくなり、空いたスペースに雑魚寝という日々が1年ほど続いた。そんなことから、ブランド名に"room"という単語を組み合わせた。一昨年、再生産版の「戦闘飯盒2型」が大ヒット。それを機にブランド認知度もUP! 最近では、ランタンハンガーやテーブル、焚き火台なども拡散中。緩やかな曲線が美しいランタンハンガー「sotto」は大のお気に入り。
問い合わせ先:ムース ルーム ワークス TEL:011(299)8363
「勤めている会社の資本協力もあり大量生産につながりました」と創業者の川高裕介氏。今は好き勝手に作れる日々!?
戦闘飯盒2型ブラック
¥8,500
陸上自衛隊で使用されてきた金型、治具を使用して完全復刻を目指した飯盒。無骨なブラックバージョンも人気。
ランタンハンガー「sotto」
¥6,980
挟むところがあればどこでも取り付け可能なクランプ式。本体に4か所、16方向にランタンポールを差し込め13段階の高さ調節が可能。
レナソブ 2021年〜
微力でも、日本のモノ作りの一端を担いたい
ブランド名のRe:NASOVは、「Re」+「nature」+「sovereign」からのネーミングで、"何度でも野遊びに行きたくなる至高のブランド"になるように、という願いが込められている。ブランド立ち上げ時に決めたのは、すべて国産にするということ。新潟県燕三条の漆黒のシェラカップや能登半島の珪藻土を使った七輪など、日本のモノ作りにまつわる卓越した技術を生かしてアウトドアギアを作ることで、各地の地場産業を盛り上げる一助となっている。
問い合わせ先:エピス TEL:026(262)1924
長野市で輸入雑貨を販売するエピスの社長でもある秋葉貴義氏。日本の“確かなもの”をユーザーに届けるべく奮闘中。
KANTEKI-R
¥9,980
七輪に最適といわれる能登半島の珪藻土にこだわった角形七輪。オプションで鉄棒もあり焼き鳥も楽しめる。
スモーク&ロースター
¥49,500
冷燻、温燻、熱燻に加え、ローストと石焼き調理も可能な、本格派の燻製器。今後燻製コミュニティを立ち上げる予定。
(BE-PAL 2024年2月号より)