2024年1月1日の能登半島地震を受け、災害の備えとしてポータブル電源の重要性を認識した人は多いでしょう。数日分の電力も供給できる、最強スペックのポータブル電源を7個紹介します。各メーカーの最上位モデルをピックアップしました。
最強のポータブル電源の選び方
最強クラスをうたうポータブル電源は多くありますが、その中でも自分が求める性能を持った1台を選ぶには、いくつか注目すべきポイントがあります。ポータブル電源の選び方を三つ解説します。
容量は3,000Wh以上が望ましい
最強スペックのポータブル電源を購入するなら、容量は3,000Wh以上が望ましいでしょう。
Wh(ワットアワー)とは、ポータブル電源の容量を表す単位で、1時間当たりに使える電力量を意味します。例えば、ポータブル電源の容量を1,200Wh、電気毛布の消費電力が60Wとすると、20時間使える計算です。
目安の容量は、宿泊を伴うキャンプで500~700Wh、防災用で1,000Wh以上がよいとされています。最強スペックのポータブル電源なら、3,000Whを超える製品もあります。3,000Wh以上あれば、災害時でも数日間は耐えられるので安心でしょう。
定格出力は3,000W以上あると安心
Whだけでなく、定格出力も重要です。定格出力とは、安定して電力を供給できる最大値のことです。定格出力が大きいほど、同時に給電できるデバイスが増えます。
例えば、一般的なドライヤーの消費電力は1,300W程度なので、このドライヤーを使うには少なくとも1,300W以上の定格出力が必要です。ただし、家電によっては瞬間的に大きな電力を必要とするものもあるため、数百Wは余裕を持っておくのがよいとされています。
最強スペックのポータブル電源には、3,000Wを超えるものもあります。定格出力が大きければ、スマホやパソコンを充電しながら、お湯を沸かしたり髪を乾かしたりといったことが可能です。
便利な機能をチェック
ポータブル電源には、以下のような便利機能を有しているモデルがあります。
- ソーラーパネル充電
- 急速充電
- LEDライト
- パススルー充電
- BMS
- アプリ連動
ソーラーパネル充電が可能なモデルは、停電を伴う災害時に重宝します。パススルー充電とは、ポータブル電源を充電しながらデバイスに給電ができる機能です。
BMSは『バッテリーマネジメントシステム』といい、過充電・過放電を防止してバッテリーを長持ちさせる仕組みです。
日常的に使いたい人や災害時に備えたい人は、プラスアルファの機能もチェックしましょう。
最強のポータブル電源【大容量】
圧倒的な大容量が売りのポータブル電源を、二つ紹介します。電源が確保できない場所でも安心して使いたい人は、ぜひチェックしましょう。
BLUETTI「EP500Pro」
容量約5,120Whの大容量のポータブル電源です。平均的な1世帯の1日分の電力を供給できるパワーを持ち、災害時でもいつも通りの生活を可能にします。
定格出力も約3,000Wを誇り、複数の家電を使っても耐えられるタフな仕様です。無停電電源装置(UPS)が付いており、突然の停電でも電力の供給が途切れずストレスを与えません。
アプリでオン・オフの操作が可能なので、遠くからでも操作できる点も便利です。重量は約83kgと重いですが、キャスターが付いており移動はしやすいでしょう。災害時の備えにもおすすめです。
- 商品名:BLUETTI「EP500Pro」
- 公式サイト:商品はこちら
Anker「Solix F3800 Portable Power Station」
使い方によっては、1日1回使ってもバッテリーが10年間持つ持久力が魅力のポータブル電源です。容量は約3,840Whの大容量、定格出力は合計約5,000Wとパワフルで、業務用の高電圧機器も十分に使えます。
停電時に必要な電力の1日分を賄えるだけでなく、節電をすれば数日間は耐えられるでしょう。EV車の充電も可能で、一般的なEV車なら1時間で約23km分の充電ができます。
大容量ながら最短約2.6時間で約80%まで充電可能な、急速充電もポイントの一つです。持ち運び用のキャスターや、アプリからの遠隔操作など便利な機能もそろっています。
- 商品名:Anker「Solix F3800 Portable Power Station」
- 公式サイト:商品はこちら
最強のポータブル電源【便利機能が豊富】
容量も大きく、アプリでの操作や高速充電などの便利機能を多く搭載したポータブル電源を、三つ紹介します。パワーだけでなく、使い勝手も重視する人におすすめです。
ALLPOWERS「R4000」
LiFePO4バッテリーを搭載し、高いサイクル回数と熱安定性を実現したポータブル電源です。LiFePO4バッテリーとはリチウムイオン電池の一種で、通常のリチウムイオン電池と比べ、過充電・高温の状況下でも爆発しない安全性や寿命が長い点が優れています。
1日1回使用しても、バッテリーのパフォーマンスが80%を切るのに約8.2年かかる耐久性を誇ります。容量は約3,600Wh、定格出力は約3,600Wとパワーも申し分ありません。
出力は家庭用コンセントと同じ純正弦波を採用しており、矩形波・擬似正弦波よりも家電に優しい設計になっています。他にも、UPS(無停電電源装置)や専用アプリ、ソーラーパネル充電など便利な機能が満載です。
- 商品名:ALLPOWERS「R4000」
- 公式サイト:商品はこちら
Jackery「ポータブル電源 3000 Pro」
ACコンセントで約2.8時間でフル充電が可能な、高速充電に対応したポータブル電源です。ソーラーパネル(SolarSaga 200×6枚・別売り)を使っても、約3時間でフル充電が可能です。
キャンプ当日に充電忘れに気付いたときも、出発前の時間である程度の容量は充電できるでしょう。ソーラーパネルを使えば、災害時でもいち早く電力を確保できます。
約3,024Whの大容量、約3,000Wの定格出力と大きなパワーを誇り、さらにEPS機能によって途切れることなく給電が可能です。専用アプリに対応している点も便利です。
- 商品名:Jackery「ポータブル電源 3000 Pro」
- 公式サイト:商品はこちら
EcoFlow「DELTA Pro」
容量約3,600Wh、定格出力約3,000Wのパワーを誇るポータブル電源です。DELTA Proの魅力は、バッテリーと出力の拡張性です。
単体でも約3,600Whと十分な容量を持ちますが、もう1台とエクストラバッテリーを接続すれば、最大で約21,600Whの驚異的な容量となります。停電が長く続いたときも、電力がなくなる心配は少ないでしょう。
2台つなぐことによる最大瞬間出力は約6,000Wにもなり、ほとんど全ての家電に対応するタフさを発揮します。約3.1時間でフル充電可能で、アプリ使用状況をチェックできる便利さも魅力です。
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- 商品名:EcoFlow「DELTA Pro」
- 公式サイト:商品はこちら
最強のポータブル電源【持ち運びに便利】
大容量のポータブル電源はバッテリーが大きくなるため、どうしても重さが犠牲になってしまいます。しかし、3,000Whもの容量まで求めない人には、携行性を重視したモデルもおすすめです。持ち運びのしやすさに長けたポータブル電源を、二つ紹介します。
Victor「BN-RF1500」
容量約1,536Wh、定格出力約1,500Wのポータブル電源です。先述のモデルたちに比べるとパワーは落ちますが、キャンプや災害時には十分なスペックです。
さらに重量は約21.6kgと、力のある人であれば持ち運べるコンパクトさが優れています。棚に置いてもスペースを取らず、どこにでも持ち運びできるフットワークの軽さは重宝するでしょう。
約3,000回の充放電が可能で、コンセントを差しっぱなしにしても、バッテリー劣化が起こりにくい仕様なのも便利なポイントです。
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- 商品名:Victor「BN-RF1500」
- 公式サイト:商品はこちら
SABUMA「S2200」
容量約2,258Wh、定格出力約2,000Wのポータブル電源です。重量は約20kgと、パワフルながら持ち運びしやすいのが特徴です。
さらに、サイズが約200×430×300mmとコンパクトで、どこに置いても邪魔にならないのもうれしいポイントです。
キャンプや車中泊など、持ち運びのシーンが多い場面で活躍します。約2.5時間でフル充電が可能な、急速充電に対応している点も優れています。
- 商品名:SABUMA「S2200」
- 公式サイト:商品はこちら
まとめ
ポータブル電源は、キャンプや災害時に活躍するため、1台は持っておくと安心です。最強クラスのモデルは容量が3,000Whを超える製品も多く、万が一の備えとして安心感を与えてくれます。
ただし、大容量のバッテリーになるほど重量が重くなるため、キャンプに持っていきたい人は携行性にも注目しましょう。ポータブル電源を購入し、電力に困らない準備をしてはいかがでしょうか。