ここ数年、東京オートサロンではチューニングカーやドレスアップカーはもちろんですが、キャンピングカーや車中泊カーをテーマにカスタムされた車両が多く展示されており、カーライフの多様化を肌で感じることができます。
そこで、今回は会場に展示された数多くのクルマの中でもSUVやキャンピングカー、車中泊カーなどの注目車両を紹介していこうと思います。まず前半は自動車メーカー編から。
「東京オートサロン2024」レポート【前編】
三菱は近日発売予定のトライトンのカスタマイズカーを展示
三菱自動車は2月15日より発売される1tタイプのピックアップトラック「トライトン」と「トライトン・スノーシュレッダーコンセプト」を展示。トライトンはタイで製造されており、国内では4代目となるL200タイプが2006年〜2011年まで販売されていたが、5代目は日本への正規導入はなく、今度発売する6代目で12年ぶりの復活となります。
スノーシュレッダーコンセプトの「スノーシュレッダー」とは雪を切り裂いて滑る様を現したスノースポーツを楽しむ人のこと。
そんな車両はエクステリアにラッピングプラス粉雪のような立体感のある凹凸をつけた特殊な塗装により、躍動感あるスタイルを表現。装着されるパーツは三菱純正のサイドドアガーニッシュやホイールアーチモール、アンダーライドプロテクションなどでより精悍なスタイル。さらに荷台部分にはレイトナーのベッドラックに加え、ペリカンのギアボックスを装備するなど、本気で遊べる仕様を提案していました。
エクステリアの塗装は無理でも、購入後すぐにでもこんなスタイルにできるというコーデのお手本により、来場者からも熱い視線が送られていました。
また昨年に日本カー・オブ・ザ・イヤーの「デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、販売も好調な軽ハイトワゴンであるデリカミニについても、「デリカミニ CHAMONIX SNOW GEAR(シャモニー・スノー・ギア)」を参考出品。こちらは近日発売されるパッケージモデルをベースにカスタムを施したもので、フロントバンパーガードやエンジンアンダーガードをはじめ、ルーフラックやリヤゲートラダー、ルーフマーカーランプやワーキングランプといった補助灯などが装着されています。気になる人はもうすぐ正式アナウンスがあると思うので、期待して待っていましょう。
昨年に続き、スバルのブーストギアコンセプトモデルはクール
スバルからは「オーバーランダー」をテーマにしたBOOST GEARコンセプトモデルが
昨年のオートサロンで「クロストレック BOOST GEAR コンセプト」を初披露して大きな話題を集めたスバル。今年も「もっと自然と遊ぶSUV」をテーマに、「FORESTER BOOST GEARパッケージ」を展示。ルーフにはYAKIMAの270度展開可能なオーニング「メジャーシャディー」を搭載し、リヤゲート部分にもYAKIMAのサイクルキャリアを装備。
ブラックのエクステリアには昨年同様ところどころにブルーのアクセントカラーが配され、BOOST GEARらしさを演出。見た目だけでなく、実用性と快適性を兼ね揃えたコンセプトモデルとなっています。
発売したら絶対に楽しい! スズキのコンセプトカー
毎年、外遊びが楽しくなるようなカスタムカーを提案してくれるスズキ。今回は昨年11月22日に発売したばかりのスペーシアをベースに親子キャンプが楽しめる仕様とした「スペーシア・パパボクキッチン」を出展。モデル名からもわかるように、親子でキャンプが楽しめるというコンセプト。注目はエクステリアで丸目のヘッドライトにはじまり、バンパーやサイドモールなども押し出し感のあるスタイルを採用。ドアヒンジなど細かい点にも手が加えられており、全体的にキャンプギアを収納するコンテナのようなイメージ。新型のスペーシアギア!? とも思わせる完成度。このまま発売されてもおかしくないクオリティで注目を集めていました。
そして、軽トラックのスーパーキャリイをベースに製作した参考出品車「SUPER CARRY Mountain Trail」は近年一部で人気を見せている軽トラックカスタムの流れを汲みつつも、極太バーを採用したドア、さらに車体を覆うロールケージなど、細部にまで「アクティブな大人が山をストイックに楽しむためのクルマ」というコンセプトの通り、ワイルドなカスタムで来場者のド肝を抜いていました。
キャンピングカーのベース車利用も想定しているいすゞの「ELF mio」は6月ごろ発売
オートサロン初出展となるいすゞA&Sにはエルフより小型で弟分の存在である「ELF mio(エルフミオ)」を披露。エルフミオは車両総重量3.5t未満のため、普通自動車免許で運転が可能。クラス唯一のディーゼルエンジンを搭載していることも要注目です。発売はなんと今年6月の予定で、キャンピングカーのキャブコンやトラキャンなどのベース車になることも視野に入れて販売するそう。
会場にあったイエローとブラックのエクステリアが斬新な「エルフミオ アウトドアエディション」は、パイプフレームやテントなどが備わり荷台部分でくつろげる仕様。インパネもイエローとブラックでイメージを統一し、シートカバーと合わせ商用車っぽさを感じさせません。「小型トラックをキャンプで使い倒す」という新しい使い方を提案していました。
後編ではカスタムメーカーやキャンピングカーメーカーの注目車両を紹介していくので、お楽しみに。