でも、目を凝らせば東京都心にも「山」はあります。そんな東京の山の世界を、日本で唯一のプロハイカーである斉藤正史さんが案内します。
FILE37は、池袋にある富士塚・池袋富士です。
第37座目「池袋富士」
今回は、JR池袋駅西口登山口です。
FILE35根津山では、東口登山口でしたが、今回は西口登山口から出発です。
実は、高校の頃、当時の極真空手を習っていて、本部に来たことがありました。まだ、大山倍達館長がご健在で、遠目にその姿を見て感動した記憶が蘇ります。そんななつかしき西口を出発。西一番街を通って行きます。
うさぎカフェ?上海スイーツ?
西一番街を通りを進んでいくと、なんと、うさぎカフェの看板がひっそりあるではないですか。耳慣れないうさぎカフェですが、調べてみると都内には結構あるようですね。知りませんでした。と驚いていると、もっと先の民家の辺りまで歩くと、今度は「FACAIBAOFU CAKE」という看板を見かけました。どうやら13:00~18:00までの営業のようで「完全予約制」と書いてありました。かなり気になります。
裏道から劇場通りに出て、首都高速5号池袋線の下を抜け、通りに入ると、台湾かき氷ののぼりのある、こじんまりとしたお店があるではないですか!まだお店は開店していない様子だったので、お店だけ覚えておこうと思い看板に目を向けると?!「香港屋」!?
どっちだよ!と軽く突っ込みを入れてから歩いていきます。
この登山道、結構面白そうなお店がたくさんありますね。
そのまま進むと、中央通り商店街にぶつかります。氷川神社を目指します。
鳥居をくぐり、都会らしい、民家の玄関先を通る参道を抜けると、奥に氷川神社がありました。氷川神社の鳥居をくぐり、本殿左側に行くと、池袋富士がありました。
池袋富士塚
池袋富士塚は、1912年に池袋月三十七夜元講(つきさんじゅうしちやもとこう)によって築造された、高さ5メートルの高さを誇る、比較的新しい富士塚です。昭和に入り戦後、富士講の活動は途絶えていましたが、豊島区に残された数少ない富士塚として、豊島区指定史跡として文化財に登録されたそうです。
7月1日には富士塚浅間神社例祭日、7月の第1日曜日には「お山開き」が行われ、この時だけ登拝できるそうですよ。(通常は登拝は出来ません)
ちなみに氷川神社は、建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)を主神としておまつりし、古い時代から池袋村の鎮守、氏神さまとしてこの地の守り神として崇敬されている神社です。詳しくは池袋氷川神社(https://ikebukurohikawa.org/index.html)をご確認下さい。
池袋は比較的仕事で来ることが多いのですが、ここまでディープに入ることが今までありませんでした。都内の山を歩いていると、その地区にディープに入り込むので、登山道には色々な発見がありますね!
次回は「台東区にある下谷坂本の富士塚」を予定しています。
なお、今回紹介したルートを登った様子は、動画でご覧いただけます。