FILE41は、新宿にある富士塚・成子富士です。
第41座目「成子富士」
今回も大都会新宿です!
西口を出て、新都心歩道橋を渡ります。歩道橋を渡ると西新宿歩道橋通りに入り、常円寺の間を通る道を進んでいきます。間にある道には、垣根に適した様々な植物が植えられていています。お墓があってちょっと寂しい通りもお花があると華やかになりますね。
常円寺を過ぎて2本目の道を曲がります。お昼ちょっと前に通ったのですが、多くのサラリーマンの方が出ており、賑わっていました。結構色々な飲食店が点在しているようですよ。
鍋スル?
なんと、びっくりしました。こんな裏通りの路地に、鍋の自動販売機があるんです。美味しいスープと、メインの具材を冷凍し、本格的な鍋をご家庭で24予時間購入できるという画期的な自動販売機です。鍋の種類は全8種類。もつ鍋もありました。さすが東京ですね、さすが新宿。
山形ではこんな自動販売機を目にすることはありません。しかし、夏場はどうするんだろうとちょっと心配になりますね。
さて、細い路地を抜け、新宿税務署通りを中野方面に歩いていきます。西新宿から歩いて10分ほどですが、ビルと住宅地が混じった静かな通りにここが新宿なのかと少し驚きます。
しばらく歩くと、スペシャライズド新宿店が見えてきます。その脇の遊歩道を入っていくと奥に鳥居が見えてきます。その手前に有隣園(ゆうりんえん)記念の碑があります。
有隣園(ゆうりんえん)記念の碑
成子天神社の裏手に、日本で最初期の総合福祉施設「有隣園」が開設されました。創設者の大森安仁子(アニー・バロウズ・シェプリー)は、アメリカのミネソタ州生まれ。夫の大森兵蔵とともに日本人の体格向上のための「体育」の啓蒙と指導、地域社会奉仕の精神に基づく社会福祉事業を目指し、1911年に有隣園を開設しました。
NHK大河ドラマ「いだてん~ 東京オリムピック噺 ~」にも登場したそうです。しかし、1945年山の手大空襲で全焼し、その後は残念ながら再建されませんでした。
階段を登ると、鳥居の奥右手に大きな成子富士がビルをバックにそびえたっていました。成子富士は現在も登れる貴重な富士塚なのです。
成子富士
小山に富士山の溶岩を加えて作られた成子富士は、高さはなんと約12メートルです。1920年に作られた比較的新しい富士塚です。山頂には木花咲耶姫(このはな さくやひめ)命の像があったのですが、東日本大震災により北側斜面に落下したことから、浅間社前に立て直されたそうです。
この日もお昼休みを利用して成子天神社を参拝される方、富士塚を登る方でにぎわっていました。本来なら、神社正面から入るべきなのでしょうが、僕は登山道としてあえて裏側の富士塚にダイレクトにアクセスするルートを選びました。
成子天神社も創建903年、祭神は菅原道真と由緒ある神社です。時間のある方は境内に設置されている七福神を巡り、巡拝されてもいいかもしれませんね。
次回は「高田馬場にあるらしい富士塚・高田富士」を予定しています。
なお、今回紹介したルートを登った様子は、動画でご覧いただけます。