日本のミライを明るくする! 園児野生化計画 vol.33
転びやすい、ボディーバランスが悪いなど、現代の幼児は体の使い方が上手ではないとうたわれる昨今、そんな不安を一気に解消できる外遊びがある。
その名も「Muddy slope slide(泥坂すべり)」で、読んで字のごとくただひたすら泥の坂道を滑る遊びだ。
遊び方は簡単で、ちょっとした泥の急坂を思い思いの方法で滑り落ちるというもの。一見「それって楽しいの?」となりそうだが、これがスリリングで楽しいうえに、遊び方がシンプルなので幼児に大切な”遊び込み”がしっかりとできるスペシャルな遊びなのだ。
遊び方は3ステップしかないのでとても簡単だ。
step1:自分ができる方法で滑り落ちる
●<写真>木の根を活用してギリギリまで下に行く作戦
はじめは怖いのでお尻でズルズルと滑ったり、飛び出ている木の根などに捕まって滑り落ちる。
これを何度か繰り返すことで、恐怖心が少しずつ消えていくのだ。
step2:立って走り落ちる
●<写真>ノンブレーキでどこまでも走りおりる
次に挑戦したいのは、勢いよく走り落ちる方法。
これはスキーの際に下から見た斜面と上から見た斜面と恐怖感が違うように、なかなか度胸が必要なステップとなる。
導入として、途中までお尻でズルズル滑り落ちて出来そうな場所から立って走るというのを繰り返す方法もある。
そうすることで、だんだん高いところから出来るようになってくる。
step3:自由演技
●<写真>下りのポーズが重要視される高等テクニックレベルの滑り方
ここからが遊び込みの真骨頂だ。
斜面に対しての恐怖感が完全に消えて、子ども達は自分達なりの楽しい下り方を探し始める。
ポイントは、危険な行為以外は止めないこと。
そうすることで、子ども達は大人があきれるほどこの遊びに夢中になるはずだ。
見ていると、Aのやり方が出来るとポイントが高く、Bのやり方はポイントが低い、滑るだけじゃなくて登り方の善し悪しも重要など、もうこの遊びはスポーツの領域まで達していくのだ。
大人がやってもなかなか面白いこのスポーツ。
ムキになって一緒に挑戦して欲しい。
ただし、かなり難易度が高い選択技術が必要なお尻の汚れはご勘弁を。