そんな美しすぎる山道が、神奈川県箱根町の明神ヶ岳にあります。
箱根の外輪山として数えられる明神ヶ岳。笹が生み出す黄金の道は、目で見ても、耳で聞いても癒される美しいコースです。
今回は、山頂の展望も素晴らしいこの明神ヶ岳を、黄金の笹道を通るコースとともに紹介していきます。
明神ヶ岳の基本情報
明神ヶ岳は神奈川県南足柄市と箱根町の間に位置します。標高は1,169m。
箱根は、8万年前より度重なる爆発的な噴火で現在の形となりました。一帯はカルデラと呼ばれる鍋底状の地形となり、大噴火により中央が吹き飛んだ凹、その外壁となる凸部分で形成されています。
箱根のカルデラ地形の凸部分、鍋の縁にあたる外輪山の一つに数えられるのがこの明神ヶ岳。山頂から仙石原を見下ろすことができ、大涌谷を正面に見ることができる素晴らしい展望を持っています。
仙石原は、かつて源頼朝が「この地を拓けば千石ほどの米が獲れよう」と言い残したほどの豊かな土地で、いくつもの温泉施設や大規模なススキ草原が存在する一大観光スポットです。下山後に立ち寄ってみるべきでしょう。
※箱根周辺の歴史は南足柄市公式ホームページを参照。
迫力満点!明神ヶ岳の山頂景色
カルデラ地形の外輪山に数えられる明神ヶ岳は、山頂の素晴らしい展望と景色も魅力的です。
北側は金時山越しに大迫力の富士山、西側は仙石原と大涌谷、東側は丹沢山塊の山々を見ることができます。
堂々たる富士山を正面に!
明神ヶ岳山頂から北側は背の高い草木は無く、何にも邪魔されず富士山と金時山などの他の箱根外輪山を同時に眺めることができます。
大涌谷と仙石原を同時に見る絶景!
仙石原や大涌谷と明神ヶ岳は、カルデラの鍋底と鍋縁の関係。
真正面にはカルデラの中心となっている大涌谷とその噴煙を見ることができ、奥には仙石原の土地を見ることができます。
黄金の笹道を歩く!金時見晴パーキングコース
明神ヶ岳の山頂へ登るには、いくつかコースが存在します。
大雄山最乗寺から往復する王道のコースもありますが、今回筆者がおすすめするのは金時見晴パーキングから登るコースです。
おすすめポイントは登りやすいコースであることのみならず、迫力あるプチ稜線歩きや清々しい笹道などの美しさにあります。
美しすぎる笹の道を歩く!
明神ヶ岳周辺には笹が大規模に群生しており、山体の多くの部分がそれによって黄金色に輝いています。
特に、このコースの前半部分は笹の群生地を通る黄金の絶景コースです。
さわやかな山の風が、にわかに笹をゆらゆらと波打たせ、心地の良い音を奏でています。素晴らしい癒しスポットです。
富士山を眺める笹の稜線!
後半は背の低い笹も増え、展望のある尾根に出てきます。
山頂へ向かうには富士山を背にして進む必要がありますが、下山時には富士山に向かいながら美しい稜線を歩くことができるのです。
気になる難易度は?
金時見晴パーキングからのコースは、初心者でも登山装備と健康な身体があれば安心して登れるコースだと言えます。
山頂までは片道2時間20分程度と長くもありません。
金時見晴パーキング→5分→矢倉沢峠→2時間→大雄山最乗寺への分岐→15分→明神ヶ岳山頂
※コースタイムは国土地理院の地形図により算出。
しかし、崩落現場のすぐ横を歩く箇所や急登もありますので、気軽なハイキングとはいきません。
登山靴をはじめとした基本的な装備をそろえたうえで、登ることをおすすめします。
感動的な山道が待っている
青い空と黄金色に輝く笹の景色は、見る人を癒してくれるものです。筆者も、これを求めて毎度このコースを利用しています。
これを読んでいるあなたも、心の疲れを癒しに来ませんか?