サングラの町から歩いて20分ほどの場所にある集落、カムルー。かつてはブシュワール藩王国の中心地だったそうです。丸みをおびた丘の上に、みっしりと家々が密集しています。
かつての歴史の名残のような雰囲気を漂わせる集落の中を歩いて、上へ上へと登っていきます。
古めかしい佇まいの建物が、今もたくさん残っているカムルー。細い路地を辿って歩き回っていると、過去にタイムスリップしてしまったような気分になります。
寺院の境内でひなたぼっこしながらおしゃべりしていた、おばあちゃんたち。近くにいた英語のしゃべれるお孫さんを通じて写真を撮らせてもらっていいかと聞くと、「こんな年寄りを撮ってどうすんのよ!」と照れながら、にっこり笑ってくれました。
◎文/写真=山本高樹 Takaki Yamamoto
著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』(雷鳥社)ほか多数。
http://ymtk.jp/ladakh/