コミックの西隣にあるヒッキムという村には、「世界でもっとも高い場所にある郵便局」があります。これも例によって、本当かどうかよくわからないそうですが(笑)。
ここで絵ハガキを買うか、手紙かハガキを持参すると、ここで切手を買って投函することができます。局員のおじさんが、目の前で消印と記念スタンプをバンバンと押してくれます。
ヒッキムの村でも出会った、子供をおぶってあやしている男性。心のなごむ光景です。
ヒッキムからさらに西に行ったところには、ランザと呼ばれる村があります。村の背後には、標高6300メートルに達する高山、チャウチャウ・カン・ニルダがそびえています。本当に美しい村です。
村の北にある丘の頂上には、色が濃すぎて黒く見えるほど青い空の下、大きな仏像が祀られていました。
その仏像のすぐ近くに、こんな看板が。ブッダ・カフェ?! 実際に営業しているかどうか確認できなかったのですが、おそらく、民家を訪ねたらお茶を出してくれる店になる、みたいな感じではないかと思います。
月のない夜、ランザの村の外れで撮影した、チャウチャウ・カン・ニルダと天の川。無数の星々がひしめきあう中、いくすじもの流星が、流れ落ちていきました。
朝の光に照らされた、小さな花々。スピティの短い夏は、またたく間に過ぎていきます。
◎文/写真=山本高樹 Takaki Yamamoto
著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』(雷鳥社)ほか多数。
http://ymtk.jp/ladakh/