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マウンテンバイクの特徴
マウンテンバイクと普通の自転車はどう違う?
太いタイヤで未舗装路が走行可能
マウンテンバイクを象徴する部品のひとつが、目を引くほどに太く、そして存在感のあるタイヤだ。マウンテンバイクのタイヤには深い溝があり、独特な模様が刻まれている。
マウンテンバイクは太く、そして独特な模様が刻まれたタイヤによって凹凸のある悪路、またウエットな路面に難なく対応。山岳地帯をはじめとした、舗装されていない場所を走ることが可能なのはこのタイヤのおかげだ。
剛性の高いフレームでタフな車体
マウンテンバイクは、オフロードに特化した剛性の高いフレームを有している。剛性の高いフレームに加えて、近年ロードバイクでも採用されるようになったディスクブレーキが装着されているものも多い。
これらの部品のおかげで、マウンテンバイクは悪路でも高い制動力を保つことができる。重量は他の種類の自転車と比較して軽いわけではないが、そのタフで屈強な車体は、いかなる場所も走破できる頼もしさがある。
幅広のハンドルで安定
マウンテンバイクのハンドルは幅が広いため、悪路でも安定した操作が可能。ハンドル幅はクロスバイクでは500mm程までのものが多いが、マウンテンバイクでは800mm程に達するハンドルもある。
自然環境下での走行では、このハンドルのおかげで、乗り手がマウンテンバイクの性能を最大限に引き出すことができる。
舗装路でも安定した走行が可能
マウンテンバイクは、山道や砂利道でも安定して走れるように、太いタイヤとフラットバーハンドルを採用し、一般的な自転車より強度が高い。一方、街中にも排水口がくぼんでいるところや、コンクリートのひび割れなど段差や道が悪いところがあるため、買い物や通勤、通学などで舗装路を走るときも活躍する。
ちょっとした段差はものともせず、河川敷の未舗装路もスイスイ走れるため、普通の自転車では走れないルートを楽しむこともできるだろう。かっこいい見た目の商品も多く、デザインにこだわりたい人にもおすすめだ。
▼参考記事
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街乗りできるマウンテンバイク。通勤や通学におすすめのモデルは?
街乗りにもぴったりなマウンテンバイクの選び方
街乗りにおいても、その特徴を生かした快適な走行を楽しむことができるマウンテンバイク。マウンテンバイクを街乗り用として購入する際には、いくつかのポイントがある。
サスペンションをチェック
マウンテンバイクは、衝撃を吸収するサスペンションを取り付ける位置により「ハードテイル」と「フルサスペンション」の2種類に分類される。通勤・通学にはハードテイルが、山道や砂利道にはフルサスペンションが向いている。
ハードテイルは、前輪のみにサスペンションが付いたタイプ。複雑なパーツがないため頑丈で、メンテナンスやクリーニングがしやすいのが特徴だ。販売されている種類が多く、値段も3万円程度のリーズナブルなものから、70万円以上の高価なものまで幅があり、予算に合わせて選びやすい。街乗りであれば性能は十分。自分の好みが見つけやすい点でもおすすめだ。
「フルサスペンション」は、前輪、後輪ともにサスペンションが付いたタイプ。ハードテイルより衝撃を吸収する力が優れており、荒れた山道や砂利道の走行に適している。段差を走るときもタイヤが離れにくく、車体をコントロールしやすい設計だ。一方、サスペンションが前後に付いているため重量があり、メンテナンスに手間がかかる。また内部の構造が複雑で高価な商品が多くなっている。自転車の扱いに慣れた上級者向けといえるだろう。
ホイールは27.5インチ以下
マウンテンバイクのホイールサイズは、26インチ・27.5インチ・29インチの3種類。街乗りで使う場合は、27.5インチ以下がおすすめだ。
29インチは、ゴツゴツしており「ブロックタイヤ」とも呼ばれる。グリップ力やクッション性に優れ、段差があっても安定して走れる。スピードも出やすいので、競技用のタイヤとして人気だが、タイヤが大きいため小回りが効きづらく、街乗りには向いていない。
26インチ・27.5インチは、29インチのタイヤに比べて軽く小回りも効きやすいため、曲がり角の多い街中でも使用しやすいサイズだ。特に、27.5インチは26インチと29インチの『良いとこ取り』をしたサイズで、小回りが効きつつも、山道や未舗装路でも十分に走れ、街乗りにも適している。
初心者にはアルミ素材
マウンテンバイクは、骨組みとなるフレームの素材で乗り心地が変わる。アルミ・カーボン・クロモリの3種類がメジャーだが、初心者におすすめなのは『アルミ』だ。
アルミは、軽量かつ強度もあるのが特徴。乗り心地も良く、初心者~中級者向けのモデルに多く使われている。他の金属を混ぜて強度を高めた『アルミ合金』が使われる場合も。値段も比較的安く、初心者でも購入しやすい価格帯だ。
『カーボン』は、軽量で柔軟性が高いため乗り心地が良いのが特徴。スピードを追求したい場合や長距離走行が多い場合に向いている反面、衝撃に弱いデメリットもあり、転倒や強い衝撃により破損してしまう可能性がある。走行に慣れた人向けといえるだろう。
『クロモリ』は、鉄にクロムとモリブデンを混ぜた素材。耐久性が極めて高く強い衝撃にも耐える。ただし雨に当たったまま放置していると、腐食やサビが生じやすい点には注意が必要だ。
ハンドル幅は600mm以下で
マウンテンバイクを街乗りで使用する場合は、ハンドルの横幅が600mm以下のものを選ぼう。
道路交通法により、長さ1900mm以内、幅600mm以下の自転車が普通自転車と定められており、自転車は軽車両であるため、基本的には車道を走らなければいけない。しかし普通自転車は、自転車通行可の道路標識がある場合や安全のためにやむを得ない場合、歩道の走行が認められている。
ハンドルの幅が600mmより大きいマウンテンバイクは、普通自転車の定義から外れてしまい、歩道に「普通自転車歩道通行可」の標識等があるときでも歩道の走行が不可(車道や自転車専用道路のみを走ることになる)。安全性の面でも、ハンドルの横幅が600mm以下のマウンテンバイクを選ぼう。
駐輪場や装備などの注意点
マウンテンバイクを街乗りに使う場合は、駐輪場にも注意が必要。タイヤを入れ込む駐輪ラックの場合、タイヤが太くてはまらない場合がある。マウンテンバイクお断りの駐輪場もあるため、よく利用する駐輪場の規定を事前に確認しておこう。
また、ライト・鍵・泥よけ・自転車スタンドなど、基本的な装備が付いていないマウンテンバイクも多くある。街乗りで使用する場合は取り付ける必要があるため、追加でコストがかかることも覚えておこう。
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『BE-PAL』厳選!街乗りもにもおすすめなマウンテンバイク4選
しっかりペダルを踏んで長距離を移動できるマウンテンバイクのなかから、タイムや順位を競うためではなく、遊ぶためにデザインされた楽しいモデルを紹介。
いずれも、ツーリングに使ったり、初心者向けのMTBパークで楽しめる価格的にもハードルの低いハードテール(リアサスペンションなし)ばかりだ。クルマに積んで出かけてキャンプ場周辺を散策したり、MTBパークやトレイルを走ったり。卓越したオフロードでの走破性に加えて、視界が広いため普段使いでも楽に乗れる。
※各モデルの評価軸について
スピード域:快適に走り続けられる速度域(★が多いほど速い平均速度で走れる)
拡張性:泥除け、ラックなどのマウントの数とカスタムのしやすさ
乗り心地:走行時の振動を和らげる快適性
タイヤの空気圧をしっかり調整すれば、サスペンションがなくても悪路走行を楽しめる。
HARO(ハロー)
DOUBLE PEAK 27.5” TRAIL(ダブルピーク27.5トレイル)
10万円を切る高コスパモデル。初心者でも扱いやすいと人気の27.5インチのタイヤを装備。通勤や街中散策などの普段使いから、里山ライド、キャンプ場周辺の散策など幅広く使える。
スピード域 ★★★★
拡張性 ★★★
乗り心地 ★★★
TREK(トレック)
Marlin 7 Gen 3(マーリン7 GEN3)
充実のパーツ構成で本格的な走り。ロックショックスのサスペンションフォーク、シマノ・デオーレの変速システムなど、買ってすぐにトレイルライドを満喫できる。
スピード域 ★★★★★
拡張性 ★★★
乗り心地 ★★★★
スムーズな動きが特徴のシマノ製の変速機(10段変速)を搭載。
GIANT(ジャイアント)
FATHOM 2(ファゾム2)
トレイルライドを満喫できるハイスペックモデル。トレイルを軽快に走れる最新のフレームデザインと高性能パーツでまとめた即戦力モデル。積載性が高いのでバイクパッキングにも向く。
スピード域 ★★★★★
拡張性 ★★★★
乗り心地 ★★★★
自転車から降りることなく、手元のレバー操作でサドル高を調整できる。
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ARAYA(アラヤ)
MFB
日本製MTBの草分け、マディフォックスを20段変速など現代の規格を用いて復刻した1台。堅牢なクロモリ製リジッドフレームにはいま流行りのセミファットタイヤの装着も可能だ。
●サイズ:42cm、47cm
●フレーム:クロモリ
●ドライブトレイン:シマノ・デオーレ 2×10速
●タイヤ:27.5×2.1
SURLY(サーリー)
BRIDGE CLUB(ブリッジクラブ)
オフロードを含む、アドベンチャー色の強いツーリングに向いた一台。サスペンションは持たないが、しなやかなクロモリフレームとエアボリュームの大きなタイヤであらゆる道に対応。ラックや泥よけも装備可能。
●サイズ:XS、S、M、L、XL
●フレーム:クロモリ
●ドライブトレイン:スラム X5 2×10速
●タイヤ:27.5×2.4
KONA(コナ)
UNIT
リジッドフレームにシングルギアという極めてシンプルなMTB。変速ギアや、29インチホイールへ変更できる拡張性が魅力。サスペンションの役割も果たすセミファットタイヤを採用。
●サイズ:S、M、L
●フレーム:クロモリ
●ドライブトレイン:NA
●タイヤ:27.5×2.8
ROCKY MOUNTAIN(ロッキーマウンテン)
SOUL 20(ソウル20)
アップダウンのあるトレイルで遊ぶのにぴったりな一台。120mmトラベルのサスペンションフォークに太めの27.5インチタイヤ、フロントシングルの9段変速など各部は最新のスペックだ。
●サイズ:XXS、XS、SM、MD、LG、XL
●フレーム:アルミ
●ドライブトレイン:シマノ・アルタス 1×9速
●タイヤ:27.5×2.35
SE BIKES(SEバイクス)
16/17 F@E(ファッティ)
極太タイヤで、山道はもちろん砂浜や雪道まで難なく走ってしまうファットバイク。やや高価なのがネックだったが、こちらはしっかりとした機能を確保しつつリーズナブルな価格を実現。ファットバイクの入門に!
●サイズ:S、M
●フレーム:アルミ
●ドライブトレイン:シマノ・アセラ 3×9速
●タイヤ:26×4.00
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Cannondale(キャノンデール)
Trail 6(トレイル6)
溶接部まで滑らかな美しいフレームが特徴。シートステーやチェーンステーには衝撃吸収性に優れた独自構造「SAVE」を採用する。
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10万円以下で買える!街も山も両方楽しめる「本物マウンテンバイク」厳選5台。
普段使いにもぴったり!エントリーモデルのおすすめマウンテンバイク
Bianchi(ビアンキ)
MAGMA 7.2(マグマ 7.2)
快適な操舵性とライディングポジションを可能にするジオメトリ(フレーム設計)が採用された、エントリー向けモデル。山でのライディングだけでなく、日常使いにも…という人に最適だ。
●サイズ:38、43、48
●フレーム素材:アルミ
●変速段数:2×9