CINEMA 01
米アカデミー賞 国際長編映画賞アイスランド代表!
『ゴッドランド/GODLAND』
(配給:セテラ・インターナショナル)
●監督・脚本/フリーヌル・パルマソン
●出演/エリオット・クロセット・ホーヴ、イングヴァール・E・シーグルズソン、ヴィクトリア・カルメン・ゾンネ、ヤコブ・ローマン
●3/30~シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
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19世紀後半。デンマーク人の若き牧師が、司教の命で植民地アイスランドへ布教の旅に出る。主な任務は、辺境の村に教会を建てること。通訳や労働者を雇い、船→馬と乗り継ぐ。写真で記録しつつ回り道をするが、旅は想像以上の過酷さ。孤独にも追い込まれた牧師は意識を失い落馬する……。
壮大で荒涼とした自然を切り取る異様に研ぎ澄まされた映像で描くのは異文化の衝突? 神の沈黙? 人間の根源的な愚かさ? 先の読めない展開に狂気さえ感じる衝撃の人間ドラマ。
CINEMA 02
最新の研究で浮かぶ、"こうであったかもしれない"恐竜の生態!
『恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!』
(配給:ユナイテッド・シネマ)
●監督/植田和貴
●ナレーター/水瀬いのり
●声の出演/龍田直樹
●出演・監修/小林快次
●ユナイテッド・シネマほか全国公開中
©『恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!』製作・配給 ユナイテッド・シネマ
6600万年前、巨大大陸ゴンドワナ。鬼のような角のカルノタウルス、巨大爪の肉食マイプ、全長40m近くに達した植物食恐竜プエルタサウルスらが地上を跋扈。そこに巨大隕石が衝突する。火の海となり、寒冷化が起きて。それでも生き抜いた恐竜がいた――。
NHKの自然番組「ダーウィンが来た!」劇場版第5弾。最新の研究から導いた恐竜の生態をCG映像で再現、動物ドキュメントのように描く。大の大人が恐竜役で奮闘するエンドロールのメイキングも楽しい。
CINEMA 03
渡らない渡り鳥一家がジャマイカ目指してレッツ・フライ!
『FLY!/フライ!』
(配給:東宝東和)
●監督/バンジャマン・レネール
●共同監督/ガイロ・ホムジー
●声の出演/クメイル・ナンジアニ、エリザベス・バンクスほか
●吹き替え版/堺雅人、麻生久美子ほか
●3/15~全国公開
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ニューイングランドの池に暮らすカモ一家。安定志向の父ガモは「外の世界は怖いぞ~」と子供たちを怯えさせ、一家は池から出ることもない。そこに、南へ向かう渡り鳥の群れが。息子と娘は大興奮。子供に広い世界を見せたい母ガモの後押しもあって、一家は南を目指して飛び立つ!
大空を自在に飛び、ビルや車にびっくり。アクションのドキドキと冒険の喜びをメロディに乗せたミュージカルの楽しさと家族のドラマ。スピーディな展開に乗せられっぱなしの83分。
CINEMA 04
亡き妻への思いを葬り、息子との絆を取り戻す。哀しくて美しい旅
『コットンテール』
(配給:ロングライド)
●監督・脚本/パトリック・ディキンソン
●出演/リリー・フランキー、錦戸亮、木村多江、高梨臨/恒松祐里、工藤孝生、イーファ・ハインズ、キアラン・ハインズ
●新宿ピカデリーほか全国公開中
©2023 Magnolia Mae/ Office Shirous
闘病の末に愛妻を看取った作家の兼三郎。「私の遺灰をウィンダミア湖にまいて」、妻による最後の願いを叶えるためにイギリスへ。深い溝を抱えた息子とその家族が同行するも、妻の記憶に沈む姿に愛想をつかされる。一人で電車に乗った兼三郎は道に迷い、ある農場にたどりつくが……。
監督は日本に留学経験のあるイギリス人で、夫婦役は『ぐるりのこと。』再びのコンビ。ピーターラビットの故郷を舞台にした喪失と再生、贖罪と和解、シンプルで丹念な人間ドラマ。
※構成/浅見祥子
(BE-PAL 2024年4月号より)