FILE51-1は、山手線内最高峰、新宿区にある箱根山大久保地区編です。
第51-1座目「箱根山」
山手線内側の最高峰!
記念すべきFILE1でご紹介したのが、港区にある山手線内最高峰愛宕山と紹介させて頂きましたが、なぜ箱根山も最高峰かというと、築山・自然を合わせた山手線内の最高峰が箱根山なのです。
山手線内の最高峰はなんと人の力によって作られた築山だったのです。愛宕山の標高は約25.7m。箱根山は標高約44.6mとほぼ倍の高さ。新宿区でも最も高い山でもあります。
きっかけは箱根山
実はこの箱根山をきっかけに、僕は東京の山を歩き始めました。実際に登ると都会にもこんなに豊かな自然があり、しっかりと山があるとは思いもしませんでした。そして駅から歩き、少し汗ばみ、軽い運動した心地のよさを感じたのです。
それ以降、上京するたびに東京の山を探し歩いたのは、田舎に暮らす僕が数日の都会の暮らしに疲れ、心の拠り所を探していたのかもしれませんね。
JR高田馬場駅登山口からのスタート
今回は、JR高田馬場駅登山口からのスタートにしました。前回FILE50でも紹介した通り、新大久保駅はあまりにも人が多すぎて、登山口としては今一つかなと思ったからです。
さて、JR高田馬場駅登山口から歩き始めます。この日は土曜日ということもあり、会社員の姿もまばらで、歩いている人が比較的少ない感じがしました。駅前のロータリーを出て、ルートは、つつじ通りを進む道のりです
どこかで見たような懐かしい景色
ラ・トゥール新宿ガーデン入口を曲がると、大久保アパートが見えてきます。すると一気に雰囲気が少し昔へタイムスリップしたように感じます。どこかで見たようなアパートの1階にお店がある姿。なんとなくノスタルジーな気分を感じていると、正面に公園入口が現れます。
2地区に別れる公園
入口には公園図があるのですが、大きい!? 2つに分割されている大きな公園です。それぞれ箱根地区と大久保地区に別れていました。この時は特に違和感もなく、公園の中を進んでいきました。
代々木公園ともまた違ってなんとなく人の匂いのする公園です。遊具や作りもなんとなくなつかしいような気がします。公園の端まで着くと、のびのび広場があり、ここでは「新宿・戸山プレイパークの会」という団体が野外活動をしているようです。
そしてその直ぐ隣には公園管理事務所があります。この事務所の位置は必ず覚えていてください。なぜなら箱根山は登頂すると登頂証明書が貰える唯一の都内の山なのです。
実は数年前、僕も登頂証明書を貰ったことがあります。その時担当してくださった職員の方が山形県出身で、地元の話で盛り上がりました。残念ながら今は退職されているそうです。公園を出ると、新宿コズミック通りをまっすぐ進みます。すると明治通りに出ます。ここまでが大久保地区になります。
新宿コズミック通り?!オブジェ!?
新宿コズミック通りのネーミングにも斬新さを感じますが、この新宿コズミック通りには、多くのオブジェが展示されています。1つ1つ、新宿にゆかりのあった地元の作家さんが作って展示したものではないか?(新宿区談)
また、新宿コズミック通りを進むと、新宿コズミックスポーツセンターなる建物があるのですが、なぜコズミックという斬新な名前が付けられたのかは、はっきりとした由来は判らないそうです。(新宿区談)
1つの公園に2つの歴史
大久保地区と箱根山地区と別れているのにはこの土地の歴史が関係しています。その昔、大久保地区は農村で、箱根山地区は尾張家の下屋敷だったそうです。偶然にも大久保地区と箱根山地区の間に明治通りが出来、ちょうど2つに別れたそうです。
箱根地区には練兵学校が作られ、大久保地区には射撃場が作られました。射撃場は農村のある大久保地区に作られたので、銃弾が農民に当たらないように盛土がされたそうです。のびのび広場の奥が斜面になっているのは、射撃訓練場で土を盛った名残なんだそうですよ。
また、新宿コズミック通りに作られたオブジェも新宿区が設置したもので、文化振興に力を入れている新宿区では区内のいたるところでパブリックアートが設置されているそうです。新宿でふと周りを見渡すとそんな作品が案外身近にあるのかもしれませんね。。
実は箱根山、奥が深くて1回では語りつくせません。
つづきは次回、箱根山地区・箱根山登頂へ。