この記事では、テントを数える際の正しい単位、その由来、おすすめテントについて紹介します。
テントの数え方は張(はり)
結論から言うと、テントの正しい数え方は、「1張り(ひとはり)、2張り(ふたはり)……」です。
キャンプで使うテントも、運動会の来賓席用に使うテントも単位は同じ「張り」です。
「張り」とは、カサや提灯などのように、骨組みと布でできている、解体して持ち運びのできるものを数えるときに使う単位です。
テントは使用する際、フレームに幕を張って組み立てます。使用しないときは解体して持ち運ぶことができるため、「1張り、2張り」と数えるのです。ちなみにタープを数えるときも「張り」と数えます。
張 の由来は?
「張り(はり)」の由来はどこから来ているのでしょうか。
「張」という漢字は「弓」と「長」の2つの文字から成り立ちます。「長い弓の弦を伸ばす」と言う意味から「張」と言う字ができました。
さらに、 「張る」という言葉には「伸ばす、広げる」といった意味があります。
歴史を遡ると戦国時代の武将が陣地に幕を張って軍営を築いた時も「張」という漢字が使われていました。
さらに古い時代の、平安時代末期に書かれた説話集『今昔物語』には、武人の寝所の周囲に防御のため大幕を張ったとの記載もあります。
テントの歴史は遊牧民にある?
テントの歴史はとても古く、旧約聖書の出エジプト記にも、儀式や居住のためにテントが張られている、といった描写があります。
簡易的な住居として利用されてきたテントですが、幕とフレームから構成される基本構造は、古代から現代に至るまで変わりません。ちなみに古代のテントは、天幕として動物の革を使い、骨や樹木の枝を使って作られていたそうです。
ご存知の方も多いかもしれませんが、中央アジアのモンゴル地方にすむ遊牧民は現在でも「ゲル」と呼ばれる移動式の住居を利用しています。「ゲル」は季節に合わせて家畜とともに移動できるように、組み立てと解体が容易にできる構造となっています。
また、北米の先住民であるネイティブアメリカンにも「ティピー」と呼ばれる移動式の簡易住居があります。
さらに、アラビア半島の砂漠地帯に住むベドウィンも支柱と幕を使った構造のテントを利用しています。
キャンプで使えるおすすめのテント
それでは、テントの数え方やテントの成り立ちに因み、おすすめの軽量テントを紹介します。この記事では、中でもソロキャンプに利用できるものをご紹介します。
ソロキャンプにおすすめの軽量テント
モンベル ステラリッジ テント1
ステラリッジ テントは数多くの登山家やアウトドア愛好家から支持されてきた、世界トップクラスの軽量性と耐風性を実現した山岳用テントです。無雪期登山から積雪期登山、カヌーツーリングや自転車ツーリングまで活躍します。
素早い設営と撤収が可能な高性能な山岳用テントであり、極めて軽量のため、ソロキャンプにも活躍するでしょう。
尚、ステラリッジ テントは1人用の「ステラリッジ テント1」から6人用の「ステラリッジ テント6」までのバリエーションがあります。
モンベル
ステラリッジ テント1
【素材】本体:10デニール高強力ポリエステル[はっ水加工] フロア:30デニール・バリスティックRナイロン・リップストップ[耐水圧1,500mmウレタン・コーティング] ポール:アルミニウム合金(ポール径)8.5mm 【本体重量】0.80kg(1.00kg) ※別売のレインフライを含む重量は1.14kg(1.34kg)。( )内はペグ、張り綱、スタッフバッグを含む総重量です。
プロモンテ VB-12Z 3S
ダンロップのテントは、数多くのヒマラヤ遠征隊にも利用されてきました。2005年にダンロップの技術を受け継ぐ登山用テントに特化したブランド「プロモンテ」が誕生。現在はダンロップのテントを販売してきた会社HCSが、「プロモンテ」「ダンロップ」両ブランドの日本の風土に合ったギアを作っています。国内生産なので、修理も可能で、末永く使えるのもうれしいポイントです。
そんな歴史のある登山用テントブランドの製品群の中で、軽量な荷物で楽しむウルトラライト山行やソロキャンプにも最適なのがVBシリーズです。
1人用のVB-12Z 3Sは総重量1,270gと軽量で、吊り下げ式の構造のため設営も撤収も短時間で簡単にできます。軽量な装備でスピーディーな行動を目指すアウトドアマニアにもおすすめのテントです。
アライテント スーパーライト・ツェルト2 ロング 2~3人用
「ツェルト」とは、雨風が強い時や遭難時に体温低下などを防ぐ簡易テントのこと。
アライテントは、50年以上に渡って登山用のテントやザックを作り続けてきた歴史あるメーカーです。
「スーパーライト・ツェルト2ロング2〜3人用」は2~3人用ツェルトで重量は395gと超軽量です。「ツェルト」は本来、緊急時のシェルターとして利用するため、テントのような快適さはありませんが、軽量化が最優先で雨風を凌げさえすればいいと考えるソロキャンパーの選択肢にはなるでしょう。
利用時には別売のツェルト用ポールセット2とあわせて利用するといいでしょう。
アライテント RIPEN
スーパーライト・ツェルト2 ロング 2~3人用
サイズ 設営時:間口130×奥行210×高さ110cm 収納時:15×10cm
さまざまな場面で活躍するテント!
アウトドアだけでなく、世間では多様なテントがさまざまな場面で利用されています。誰でもすぐに思い浮かぶのが、学校の運動会で来賓席や放送席に使われれるテントではないでしょうか。他にも、お祭りなどで様々なテントが出店に使われていますね。
夏に向けて戸外でのイベントも増えてきます。どんなテントが使われているのか、観察してみるとおもしろいかもしれませんね。
この記事では、テントの数え方やテントの歴史などについてお伝えしました。