
真夏も快適なダークルームテクノロジー採用モデルや4シーズン対応のものなど、2~3人向けの小型サイズからグループ・ファミリー向けの大型サイズまで、コールマンのおすすめ2ルームテントを一挙紹介する。実際の設営方法もあわせてチェックしよう。
CONTENTS
- 貸しランプ業から世界的ブランドとなった「コールマン」
- 2ルームテントとは?
- 静音設計を採用した新作「レインカーム2ルーム/3025 DR」
- スムーズな換気が可能な快適モデル「タフ2ルーム DX/3025」
- ファミリーやグループにおすすめ「タフスクリーン2ルーム TX/MDX」
- 真夏も快適なキャンプを「タフスクリーン2ルームエアー/MDX+」
- アレンジも便利なサイドウォール付き「4Sワイド2ルームカーブ」
- 4シーズンに対応する最高峰シリーズ「4Sワイド2ルームコクーンⅢ」
- シリーズ20周年の記念特別モデル「コクーン DRリミテッド」
- テントとシェルターの2WAY仕様「トンネルシェルター/240」
- コンパクトなトンネル型「トンネル2ルーム/240」
貸しランプ業から世界的ブランドとなった「コールマン」
1899年、創設者のウィリアム・コフィン・コールマンは、偶然通りかかったある店の窓に光り輝くランプを発見する。そのランプは、圧力をかけたガソリンがマントルという発光体に送り込まれて白い光を放っていた。それは、当時主流だった灯芯に燃料を染み込ませるランプとは比べものにならない明るさだった。その「エフィシェント」という名のランプにすっかり魅了された彼は、「機能しなければ代金不要」という貸しランプ業を始めた。
そして1901年、地元ウイチタに本拠を構え会社としてスタートし、米国随一の古豪アウトドアブランドが誕生した。やがてランタンの加圧構造を応用したストーブのほか、ツーバーナーやクーラーボックスなどキャンプギアメーカーとしての地位を確立。現在は、ファミリーからソロ用までラインアップしているテントやシェード、バッグ&パック、アパレル製品まで展開する世界的総合ブランドに成長している。
▼参考記事
2ルームテントとは?
2ルームテントとは、寝室とリビングが一体化したテントのこと。フライシートの内部にインナーテントと前室がまとまっているのが特徴だ。
キャンプではドーム型やティピー型などのテントを寝るスペースとし、ヘキサ&レクタタープやスクリーンタープをリビングスペースとして、連結させて設営するのが一般的。その場合、2張り分の設営が必要だが、2ルームテントなら1つで済む。その分、見た目は大きく、キャンプ場でも存在感がある。
2ルームテントの選び方
サイズ
2ルームテントには、ソロキャンプや少人数向けの2~3人用の小型のものから、グループやファミリー向けの5~6人用の大型のものまで、さまざまなサイズがある。
例えば、大人2人、小学校低学年以下の子ども2人の計4人の家族で使用する場合、2~3人用でもギリギリ寝られるが、5~6人用のものにすれば、テント内でよりゆったり過ごせる。人数だけでなく、どんな使い方をしたいかも考えてサイズを決めよう。
天井の高さ
天井が高いと、腰を屈めることなく立ったまま着替えや移動ができるため、テント内で快適に過ごせる。しかし、高さがあると横風の影響を受けやすいため、使用する場所に合った高さを考える必要がある。強風に危険性があるところでは、天井が低めのものを選ぼう。
設営のしやすさ
テントは細部の違いで、設営のしやすさが変わる。メーカーによっては、イラスト付きの丁寧な説明書があったり、ポールとスリーブを色分けしてどこに通せばいいかわかるようにしてあったりと、初心者でも安心して組み立てられるような工夫がある場合も。自分で組み立てられるかどうか、事前にチェックしておこう。
耐水性・通気性
屋外で使用する以上、急な雨に見舞われる可能性は十分にある。ある程度の雨でも安心してテント内で過ごせるよう、耐水圧は2,000mm以上のものを選ぼう。数値が高ければ耐水性は高まるが、その分通気性が悪くなり、結露の原因になるため、バランスが大切だ。
テントの通気性は、暑い夏でなくても重要なポイント。ベンチレーション(通気口)やD型ドア、メッシュ窓などがあるとテント内の通気性が上がり、結露も抑えられる。出入り口やサイドを跳ね上げキャノピーにできるものなら、開放感もありテント内の換気もしやすくなる。
その他のディテール
フライシートの裾と地面の隙間を埋めるカーテン状のスカートが付いたタイプなら寒い冬にも外気の侵入が防げるため、オールシーズン使える。リビング部分にランタンを吊るすフックがあれば、暗くなってからランタンの置き場所に困らない。遮光性やUVカット性能のあるものなら、夏場の利用が快適になる。
他にも、電気コードの取り込み口があるか、ダブルファスナーかどうかなど、ちょっとしたことで居住性の良さが変わってくる。購入の際には細かいところまでチェックしてみよう。
▼参考記事
静音設計を採用した新作「レインカーム2ルーム/3025 DR」
Coleman(コールマン) レインカーム2ルーム/3025 DR
遮光に加え、新たに静音設計を採用。雨音を抑え、ジッパーのジ、ジ、ジィーッという音を無音に――という、従来になかった発想から生まれたモデル。外幕に遮光生地が使われ、日差しの強い夏場にはテント内の温度上昇を抑えてくれる。
●使用人数:4~5人
●使用サイズ:本体/約590×320×H205cm、インナー/約300×250×H170cm
●収納時サイズ:直径約32×73cm
●重量:約20kg
二重生地構造とサイレントジッパーを採用し、日光をブロックして涼しく、雨音を穏やかにする2ルームテント。静音設計は新しい発想だ。
クロスフレーム構造により、広々とした前室空間が確保され、解放感のある天井メッシュウィンドウが特徴。ダークルームテクノロジーにより、日光をブロックし朝まで快適に眠れ、日中はリビングスペースを涼しく保つ。
▼関連記事
▼参考記事
スムーズな換気が可能な快適モデル「タフ2ルーム DX/3025」
Coleman(コールマン) タフ2ルーム DX/3025(グレージュ)
空気の流れを考慮した換気システムが充実の2ルームテント。メインクロスフレームにフロントフレームを追加することでリビングルームの居住性を向上。サイドはDドアスタイルとなっており、スムーズに出入りできる。
●対応人数:4~5人用
●使用サイズ:約640×320×H205cm
●収納時サイズ:直径約32×74cm
●重量:約18kg
2つのクロスフレームにフロントフレームを追加し、設営しやすさと耐風強度の高さを両立。上部が広がり圧迫感を感じにくいリビングとなったのもこの構造ならでは。
遮光性を高め、結露低減に役立つルーフフライを標準装備するほか、多彩なベンチレーションやリビング下部の三角メッシュ窓などフレッシュな空気を取り入れて蒸し暑さを低減する工夫が満載だ。
また、フルスカートを装備し、冷気や虫が入り込むのを抑えることもできる。

リビングとインナーの上部に別売りのリバーシブルファンベンチレーションを取り付け可能。
▼関連記事
▼参考記事
ファミリーやグループにおすすめ「タフスクリーン2ルーム TX/MDX」
Coleman(コールマン) タフスクリーン2ルーム TX/MDX
コットンのような風合いを持つ、耐久撥水加工済みのポリエステル生地「テックスファイバー」を使用した2ルームテント。広々としたリビング、4~5人が寝ることができる寝室と、ファミリーキャンプにおすすめ。
●対応人数:4~5人用
●設営サイズ:約560×340×H210cm
●収納サイズ:直径約35×74cm
●重量:約20.5kg
速乾性に優れ、カビの発生を軽減する高機能素材「テックスファイバー」を採用した4~5人用の2ルームテント。広々としたリビングスペースはレイアウトを考えるのも楽しい。付属のルーフライをかけることで、天井部の結露を軽減することができる。日差しの強い日には温度上昇を抑えてくれる役割も。
冷気や虫の侵入を防ぐフルスカート、空気を効率的に循環させる大型サークルベンチレーションも装備。快適なキャンプのための機能が満載だ。
キャンプビギナーのBE-PAL編集部員が「タフスクリーン2ルーム TX/MDX」をレビュー!

リビングの天井が寝室より高い!設営時間は2人で33:00。
「TexFiber」というコットンのような風合いの新素材を幕体に使ったニューモデル。重くて車から取り出すのは大変だが、設営してみたら広いリビングと、高さ173cmの寝室があって、ゆったり団らんできる快適さ満点のスペースのでき上がり。

封筒型寝袋を4つ並べられる。

足を引っ掛ける心配のあるグランドテープは、設営後に片側をはずしてポケットに収納可能。

フライ裾のスカートは、季節や天候などの状況に応じてトグルで留めておくことができる。

スリーブ先端の色に合わせてポールを挿入すれば間違える心配なし。親切な工夫がありがたい。
▼関連記事
▼参考記事
真夏も快適なキャンプを「タフスクリーン2ルームエアー/MDX+」
Coleman(コールマン) タフスクリーン2ルームエアー/MDX+
涼しさにおいては実績のある、遮光生地を採用したダークルームエアーシリーズ。通気性能がアップして夏のキャンプがより快適になった4~5人用ファミリーテント。暑い季節のキャンプをより快適に過ごせるようにアップデートされている。LDX+とMDX+の2サイズの展開。
●サイズ:約560×340×高さ215cm、インナー/約300×250×高さ175cm
●収納サイズ:直径約34cm×74cm
●重量:約20kg

真夏でも涼しく過ごせるファミリーテント。操作性も抜群で初心者でも立てやすい。
遮光性に優れた素材を使用し、光を90%以上ブロックするダークルームテクノロジーを、インナーのフライ部分とルーフフライに採用。真夏でも強い日射しをしっかりブロックしてくれる。さらにワイドエアメッシュを使用することで通気性は1.5倍に。
アシストクリップを使用してポールを固定しながら建てるので、設営も簡単。前室だけでなく寝室にも「クロスフレーム構造」を採用し、高い天井と広い室内空間を確保するとともに、強風にも負けない剛性を持たせる構造になっている。

別売りの電動ファンを利用することで体感温度-5.0℃を実現する。
仕様スペックインナーテント上部には別売りの電動ファンが取り付け可能。スイッチ操作で、換気、送風の切り替えが簡単にできる。
▼関連記事
▼参考記事
アレンジも便利なサイドウォール付き「4Sワイド2ルームカーブ」
Coleman(コールマン) 4Sワイド2ルームカーブ
寝室部とリビング部を持つ4~5人用2ルームテント。風に負けない剛性、雨や雪に対応する素材や作り、盛夏でも快適に過ごせる換気&通気性能を併せ持つコールマンの最高峰モデル。インナーテントは通気性に優れ、冬には結露しにくいコットン混紡素材を使用。
●対応人数:4~5人
●サイズ:フライ/350×580×H200cm、インナーテント/300×225×H185cm
●収納サイズ:83×34cm
●総重量:約24kg

リビングにある天窓は、全開して採光&換気、半開で遮光&換気、全閉で遮光の3段階に調節できる。
氷点下になる冬から蒸し暑い盛夏まで、4シーズンに対応するモデル。フライ約3,000mm、フロア約10,000mm、ルーフ約3,000mmと、十分な耐水圧を持つ素材が使われ、広さと強度を両立した独自のフレーム構造を採用。
テフロン防水加工が施されたフライシートの裏には、遮光性のあるポリウレタンコーティングが施されている。フライシートの裾全周にペグ留めできるスカートを装備しているので、冬は冷気の侵入を、夏場は不快害虫の侵入を防ぐことができる。
前面の張り出しパネルには、さまざまなアレンジができるサイドウォール付き。張り出し用キャノピーポールは標準装備。
▼関連記事
「4Sワイド2ルームカーブ」の設営方法
その広さゆえ、収納時もそこそこ大きく重いのが2ルームカーブ。すると、「設営も大変なのでは……?」と思う人もいるかもしれないが、まったく心配はいらない。小さいお子さん連れのファミリーキャンプでも、難なく設営できてしまうのもメリットの一つだ。

フライシートを広げる。
まずはフライシートを広げる。ロゴがある方がテントの前面。

初めはゴールドのミドルポールを通す。2本のポールを連結させ、二股に分かれた形に。
ゴールドのミドルポールを裾のクリップに差し込み、フックをかける。

サイドに2本、赤のメインポールを通す。
赤いメインポールを赤色のメッシュに通し、同じく裾のクリップに差し込む。フックをかけ、交差部は面ファスナーで固定。これでテントが立ち上がる。

フロントとリア、それぞれに青のポールを通し差し込む。
ブルーのフロント・リアポールを2本差し込む。

10カ所をペグダウンする。
対角線状に、ペグを10ヶ所打つ。

インナーテントはフックに引っ掛けバックルで留めるだけという簡単さ。
寝室となるインナーテントを設置。フックに引っ掛けバックルで固定するだけなので簡単だ。フライシートにロープを結びつけ、しっかり張ってペグダウンすれば完成。
▼参考記事
4シーズンに対応する最高峰シリーズ「4Sワイド2ルームコクーンⅢ」
Coleman(コールマン) 4Sワイド2ルームコクーンⅢ
3世代目となる同製品と従来品との大きな違いは、両サイドのパネル(サイドキャノピー)がタープとして使用できるようになったこと。まるでキャンピングカーのサイドオーニングのように、広く日除けができ、テントの有効面積が上がってより広々と過ごせるようになった。キャノピーポールも付属する。

インナーテントには、夏も快適なコットンポリエステルを採用。
リビングのサイズは約405×400×220cmで、従来品と変わらず高い居住性がある。写真では奥にインナーテントが付いているが、反対側にもう1部屋をつけることができ、寝室を2部屋に拡張することも可能で、2家族や三世代でのキャンプも楽しめる。なお、1部屋目は付属するが、2部屋目は別売り。
▼参考記事
シリーズ20周年の記念特別モデル「コクーン DRリミテッド」
Coleman(コールマン) コクーン DRリミテッド
「マスターシリーズ」の発売20周年を記念したコクーンⅢ特別モデル。マスターシリーズのフラッグシップモデル「4Sワイド2ルームコクーンⅢ」の仕様に加え、「ダダークルームテクノロジー」を搭載。また、限定カラー「マスターグレージュ」一色に統一されている。
●定員:5~6人用
●使用時サイズ:本体/約670×400×220(h)cm、インナーサイズ:約360×240×195(h)cm ※二つ目のインナーテントは別売り
●収納時サイズ:直径約40×85cm
●重量:約35kg
2004年に発売を開始した「マスターシリーズ」。1年を通して大きく変化する日本の四季折々の環境に対応可能なコールマンの最高峰シリーズだ。コールマンがこだわり抜いた素材や機能で、強風が吹く春、雨が続く梅雨や秋雨、厳冬の氷点下から30℃を超える盛夏でも快適なキャンプを可能にしてくれる。
そんな「マスターシリーズ」の発売20周年を記念したコクーンⅢ特別モデル「コクーン DRリミテッド」は、ダークルーム搭載&限定カラー仕様だ。

日光から受ける影響を大幅低減するダークルーム仕様で日中も就寝時も快適な空間に。
ルーフフライ・スカートに至るまで全体を「マスターグレージュ」一色に統一。自然になじむニュアンスカラーで、シンプルながらもエレガントな印象を与え、これまでのマスターシリーズとは異なる唯一無二の存在感を放つ。
▼参考記事
テントとシェルターの2WAY仕様「トンネルシェルター/240」
Coleman(コールマン) トンネルシェルター/240
同じ長さのアーチポールを、天井部のリッジポールで連結するトンネル型2ルーム。インナーテント、リビングスペースどちらでも閉塞感なく寛げる。跳ね上げポールが付属する。
●対応人数:2~3人用
●使用サイズ:本体/約520×260×H180cm、インナー/約240×240×H150cm
●収納時サイズ:約30×70cm
●重量:約16kg
3本のアーチポールをリッジポールで押さえることで、簡単設営と剛性向上を両立させたフレーム構造。簡単に設営ができるのに、変形が起こりにくい。
ルーフフライは面ファスナーで本体に固定するので、気候やサイトの状況に応じてアレンジが自由にできる。サイドキャノピーとして張り出せば、テント横に広々としたリビングスペースを作ることも可能。
ファスナー固定式のインナーテントは、連結するとテント全体の剛性が高くなるので、強風時の揺れを抑えるほか、取り外して解放感抜群なシェルターにすることもできる。
▼関連記事
▼参考記事
コンパクトなトンネル型「トンネル2ルーム/240」
Coleman(コールマン) トンネル2ルーム/240
2~3人の使用に適したコンパクトなトンネル型2ルームテント。リビング側は出入りしやすいDドアスタイル、寝室側は通気性に優れたメッシュパネルを採用している。換気を促す「リバーシブルファンベンチレーション(別売)」も取り付け可能。
すきま風や虫の進入をシャットアウトするフルスカートや、フロントキャノピー上部のメッシュパネルで、効率的に空気を循環させることができる。
▼参考記事