その中でも、タープはおすすめの道具として知られています。今回は、タープ泊ならではの魅力と張り方をご紹介します。
テントの代わりにタープを使ったキャンプ!
タープは、ナイロン生地等を使った1枚の大きな布です。
タープには初心者の方でも楽に設営できる自立式のモデルをはじめ、様々なアイテムが展開されています。
タープ泊の何が魅力なの?
テントと比較して装備が軽量に
キャンプで一般的に使われているテントは、ポール・本体生地・フライシート・ペグ・張り網を使用して設営します。
ポールは大型のテントになると本数が増えたりして、単体でボリュームがある道具となっています。
一方でタープは生地が1枚。張り網やペグを使うのはテントと同様ですが、立木などのキャンプ場にある自然を利用すれば、ポールを使わずに設営することも可能です。(※立木などを使用する場合は、必ずキャンプ場の許可を取り、養生をすることが必須です。)
大型のタープでも基本的にはポールが2本あれば設営は可能なので、総じてテントより軽量でコンパクトになります。
タープ1枚と張り網だけを持っていき、あとはフィールドの自然を活用して設営することで大きく軽量化できるので、ソロキャンプやバックパックを背負って移動するキャンプで重宝します。
設営も簡単
「タープは立てるのが難しそう……」という話を良く聞きますが、実際のところ、テントとタープで設営の難易度に極端な差があるかというと、そうでもありません。
色々な設営方法がありますが、基本的には生地を広げ、ペグと張り網と本体を繋ぎ、ポールを立てる。これで自立してくれるので、工程は少なくシンプルなのです。
キャンプ未経験でいきなりタープを設営するのであれば、さすがに難易度は高いですが、テントを何度か設営したことがある方であればタープも問題なく設営できます。
慣れればテントと同等か、それよりも早い時間で設営が可能になります。
気候や地形に合わせた設営も可能
筆者は、登山で沢登りをする時にタープを張ります。テントが設営できない石だらけの場所や、傾斜がある場所があるからです。
そんな場所でも設営できるのは、床という部分がないタープの柔軟性があってこそです。
キャンプでも、場所によっては整地されていなかったりするので、予めテントの設営が困難だと分かる場所に行くときは、積極的にタープを持っていきます。
また、防寒をはじめとした工夫は必要になりますが、春夏秋の3シーズン使用は問題なく、設営方法も工夫することで全方位を包むテントに近い形にすることが可能です。
タープ泊をする際におすすめの張り方
ダイニングフライ型
キャンプ場に行けば必ず見かけるといっても過言ではない、オーソドックスな張り方です。
設営方法も難しいポイントはなく、タープを入手した際に入っている説明書にも、基本的にはこのダイニングフライ型の張り方が記載されています。
地形を問わず広々と開放的な空間を作ることができるので、ソロでもグループでも活用できるのがダイニングフライ型です。
①本体を広げる
まず本体を広げ、ペグ・張り網・ポールを各所に配置していきます。配置はメインポール2箇所に、4隅に張り網とペグを置いていきます。
タープのモデルによっては複数箇所に張り網を通すことができるので、必要に応じてペグと張り網を増やしていきます。
②ペグを打ち込む
部品を配置したらペグを地面に打ち込み、ペグに張り網をかけます。
テント同様に、ペグをしっかり打ち込んで地面と繋ぐことで、風雨に対してタープ本来の強度を発揮することができます。
打ち込む角度は約60度〜70度で打ち込んでおくと良いでしょう。深さはペグが打ち込める深さいっぱいまで。ハンマーや石などを使って打ち込みましょう。
③ポールに本体・張り網をかけていく
ペグが打ち込めたら、ポールを立てて本体のループ・張り網をかけていきます。
ポールが自立したら、反対側も同様にポールを自立させていきます。
ソロキャンプを除いて、2人で同時に立てれば効率的で確実に自立できます。
④4隅をペグダウンして完成
ポールが自立したら、最後に本体の4隅をペグダウンすれば完成です。
ウェッジ型
次にご紹介するのは、ダイニングフライ型でポールを1本外し、片側を低くすることで居住性を高めたウェッジ型という張り方です。
開放的なダイニングフライ型と比較して雨風を防ぎやすく、焚き火の熱等を活用して内部の保温効果を高めたい場合にはこちらが有効です。
テントに寄せた感覚で活用できるのもポイントで、筆者は静かなフィールドやキャンプ場でこの形状を選択することがあります。
設営方法は、ダイニングフライ型でポール1本を省略する以外には変更点はありません。
タープ泊でキャンプの選択肢を増やそう!
いかがでしたか。タープ泊ならではのメリットをご紹介しましたが、筆者が最後にお伝えしたいのは、タープ泊は自然との一体感をテント泊より大きく感じられるという大きな魅力を持っていることです。
フィールドとの境がなく、見上げれば星空があり、清流の音がダイレクトに聞こえ、美景と焚き火の揺らめき見ながら眠る時間はこの上ない贅沢です。
タープ泊、キャンプの醍醐味としてぜひ挑戦してみてください。