テレビや雑誌で活躍中の薬膳・発酵料理家の山田奈美さんが、初心者でも簡単に作れて、アウトドアとも親和性の高いレシピを2つ教えてくれました。
●焼き時間は目安です。各家庭のオーブンに合わせて焼き時間を調整してください。
「誰でも気軽に作れる日々のおやつです」
神奈川県・葉山の古民家で、発酵食を育てる暮らしを楽しんでいる山田奈美さん。自分の食べるものは自分で作りたい、そんな想いから、なんでも試しに作ってみるのが日常だ。
「どうやってできているか、仕組みがわかるのも楽しいんです。自分で作ると愛着も湧くし」
そんな山田さんがいつも家で作っているおやつのレシピを教えてもらった。
「我が家では砂糖は使わず、素材そのものの甘みを楽しめる、はちみつやみりんを代用しています。自然な甘みで血糖値を急激にアップさせないので、体にもいいんですよ」
米粉や米油を多用し、バターを使っていないのも特徴。
「米粉って扱いがラクなんです。バターも常温に戻したりと面倒でしょ。それを植物油に代えるだけで、簡単にできます。だいたいの分量でパパッと作れる日常のおやつばかりなので、ぜひ試してみてください」
教えてくれたのは
料理家・山田奈美さん
薬膳・発酵料理家。「食べごと研究所」主宰。雑誌やWEB、TVなどで発酵食や薬膳レシピの提案、解説を行なうほか、アトリエで発酵教室なども開催している。
素朴な味わいがどこか懐かしいフライパンケーキ
おやつにも朝食にも、思い立ったらフライパンひとつでサッと作れ、そのままサーブしてもOK! フルーツやジャムを添えても◎。
材料(直径15cmフライパン1枚分)
卵 2個
はちみつ 40g
薄力粉 60g
豆乳 15g
米油 10g
作り方
1.ボウルに卵、はちみつを入れハンドミキサーのホイッパーで白っぽくもったりするまで約4分泡立てたあと、薄力粉をふるい入れ、下からすくうようにゴムベラで混ぜる。
2.1に豆乳、米油を加え、さらに下からすくうようにゴムベラで混ぜる。
3.フライパンを中火にかけ、植物油(分量外)をひき、2の生地を流し入れる。弱火にして蓋をし、表面に穴がポツポツあいてきたら返して裏も焼く。好みでバターやはちみつ(分量外)をかける。
Point
よく混ぜることでふんわり感をだす
ケーキ類の甘みには、はちみつが好相性。生地を膨らましつつ、しっとり感もでる。さらにふんわりさせるために、卵をよく泡立てることも大切。
手軽に作れて山のおともにもピッタリ!ナッツバー
行動食でもおなじみのナッツ類をふんだんに使用。片手でつまめるので、アウトドアの相棒に最適。いろいろな食感も楽しめる!
材料(2人分)
〈ナッツ〉
くるみ 大さじ1
アーモンド 2〜3粒
カシューナッツ 2〜3粒
ドライいちじく 1個
黒米 大さじ1
もちきび 小さじ1
黒ごま 大さじ1
塩 少々
みりん 35g
作り方
1.ナッツ類とドライいちじくを粗く刻む。
2.黒米、もちきびをフライパンに入れて黒米がはじけるまでしっかりから煎りする。黒ごまと刻んだナッツ類を加えてさらに煎る。
3.2に塩とみりん、刻んだドライいちじくを加えてよく混ぜ合わせ、ふつふつと泡立ってとろりと粘度が増すまで加熱したら、火を止めてオーブンシートを敷いたバットに流し込む。オーブンシートで包みながら形を整え、冷蔵庫で冷やし、固まったら好みの大きさに切り分ける。
オーブンシートで整形すれば、手のベタつきも解消。洗って繰り返し使えるグラスファイバー&シリコン製がおすすめ。
Point
甘みに使うのは
みりんだけ!
米や米麹、焼酎を原料にしたみりんは、やさしい甘みや風味が特徴。膨らませる必要のないおやつや、和菓子に使用。糖類が添加されていない物を。
もっと知りたい方は…キャンプでも試したい、簡単でヘルシーなレシピ満載の料理本をチェック!
いつもの砂糖をはちみつ、みりん、甘酒の3つの甘みに代えるだけ! 混ぜて焼くだけ、固めるだけの簡単砂糖なしおやつの40レシピを収録。ナチュラルで体に負担が少ないので、甘い物が大好きだけど血糖値が気になる、子供に安心なおやつを食べさせたい、そんな人にぴったり。15分でできるおやつや、人気のアジアンスイーツも必見です!
『かんたんでおいしい 砂糖なしおやつ』著者:山田奈美 小学館刊 ¥1,760
詳細はこちら※構成/大石裕美 撮影/福井裕子 スタイリング/木村 遥
(BE-PAL 2024年6月号より)