香川・金刀比羅宮(ことひらぐう)の長~い階段を家族で何倍も楽しむ方法 | 日本の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2024.06.08

    香川・金刀比羅宮(ことひらぐう)の長~い階段を家族で何倍も楽しむ方法

    香川県にある金刀比羅宮は「こんぴらさん」という愛称でも親しまれています。「こんぴらさんといえば石段」と思う人も多いでしょう。8歳の子どもを含む家族で石段を楽しく登り、お参りするための工夫をレポートします。

    こんぴらさんの石段はきついのか?

    JR土讃線琴平駅から歩いて15分ほどのところに参道口があり、「石段」が始まります。ほとんどの参拝者が御本宮までの785段を登ります。さらに奥社へ行くと1,368段です。今回驚いたのは、子連れファミリーが多かったことです。

    しかし、子どもはいつ「登りたくない」と言い出すか分かりません。途中で子どもがグズグズになっても、なんとか励まして達成できる工夫を探してきたので参考にしてください。

    杖の貸し出し所

    参道口に並ぶ杖の貸し出し所。

    私が訪問したのは、5月某日で気温20度C前後の日差しが強い日でした。子どもにも日焼け止めや帽子の準備は必須です。水分補給はこまめにお願いします。

    参道口では写真のように100円で「杖の貸し出し」があります。宿泊したホテルでは「無料貸し出し」も見かけました。「これは、本気でキツイんだ」と実感した瞬間です。

    娘も「杖がほしい」と言いましたが、道中で振り回したり、途中でいらないと渡されたりする可能性を考え、無しで登りました。

    石段

    いよいよ階段が始まる。

    ここから始まります。大人はキュッと気分が引き締まる思いですが、子どもはまだまだ元気。飛び跳ねるように階段を上がっていきます。

    参道を楽しむポイント

    お坊さん

    「お〜」と言いながら托鉢をする僧侶。

    途中、托鉢(たくはつ)中のお坊さんとすれ違いました。金刀比羅宮は海の神様が祀られている神道ですが、そこに仏教の僧侶がいたことは、子どもに声をかけるチャンスかなと思いました。「日本には主に仏教や神道などという宗教があるけど、同じ場所に違う宗教の人々がいるのは日本の特徴だよ」と娘に話しかけました。「ふーん」という手応えのない反応でしたが。

    石段100段目

    何段まで来たかの目印は、子どもも大人もうれしい。

    ところで、石段が785段だと聞くと「1、2、3…」と数え出すのは、子どもあるあるです。しかし、娘は途中から数がわからなくなり、「最初から数える!」と階段を下りたり上がったりしていました。これでは疲れが倍増するだけです。

    そんなときにありがたいのが、階段の途中にある「100段目」などの指標。これで確実に100段目だと分かり、100からまた数え始めます。そのうち、参道のお店に目移りして数えることをやめてしまいました。

    石段249段目

    294段目の目印。あと491段という目安に励まされる。

    この目印は「3分の1ほど来たよ」という親切な目安です。294段も登ったか、と軽い達成感を味わえます。

    参道 木陰

    木陰のある平坦な参道。

    参道のお土産屋さんを抜けると、石段ではなく平坦な道もあります。ここでゆっくり体力温存です。木陰を歩くと5月の爽やかな風を感じました。

    神馬

    神馬が飼われていて、みんなの人気者。

    神馬舎(しんめしゃ)という箇所まで来ると、なんと本物のお馬さん。神様の乗り物として捧げた歴史がある神馬ですが、それが現在の絵馬に置き換わったといわれています。

    それにしても愛らしい馬に、娘も大喜びでずっと眺めていました。癒し効果は絶大です。

    像

    どうしてここに象の像が? 説明がないので不思議でした。

    その神馬舎広場の片隅に「象の像」があります。なぜここに象がいるのか調べると、1955年に東京の動物サーカスの方が奉納したということです。ところで、金刀比羅宮は象頭山という、象の頭の形に似た山の中腹にあるので、これも関係しているのかもしれません。

    子どもたちは動物が好きなので、お馬さんのあとはこの象さんを見に来てもいいですね。

    水浴びする子ども

    水を浴びて楽しむ子ども。

    そしていよいよ石段500段目。ここに資生堂パーラーが経営しているカフェレストラン「神椿」があります。こちらをを利用する方は、車で来ることができるのですが、それは娘には内緒です。

    お店の入り口にスプリンクラーがあり、多くの子ども達がキャッキャと水しぶきを浴びて走り回っていました。少し疲れていた娘ですが、ここで一気に元気を取り戻しました。このあと、木陰に入ると寒くなった様なので、濡れ過ぎは要注意です。

    御本宮目前 石段

    御本宮目前の階段はとても急なので、みんな慎重に登っています。

    さて、いよいよラストスパートです。写真の通り、最後の石段はかなり急です。バランスを崩さないようにゆっくり登ってください。

    杖を2本持っている人がいますね。子どもが途中でいらなくなったのでしょう。しかし、帰りの石段を降りるときに、膝の負担を減らすため2本持っていれば便利かもしれない、と思いました。

    御本宮と帰り道の楽しみは?

    御本宮

    休日なので御本宮にお参りする人の列ができています。

    ついに御本宮に到着です。休みの日には多くの参拝者がお参りの列を作っています。参道口から御本宮までは片道約40分、往復1時間半ほどです。

    讃岐平野と讃岐富士を望む景色

    展望台があり、瀬戸大橋が見えることもあるという。

    ここに来たからには眺めたい景色!この日は讃岐平野と讃岐富士がきれいに見えました。

    本宮下を通り抜け

    参拝される方が多い時期にだけ、御本宮建物の下をくぐることができる。

    御本宮に通りぬけられる部分があります。子どもはこういう秘密の抜け道が好きですね。

    1円水瓶

    願いを込めながら、水がめに1円を浮かそうとしている。

    御本宮からいよいよ下山。帰りはひょいひょいと走っていきます。途中で、大きな水がめに1円玉を浮かべて願を懸ける場所があり、娘も挑戦。私と夫の財布にある1円玉を全て使っても浮かばず。しょげていましたが、これも人生ですね。

    こんぴらうどん

    こんぴらうどん参道店。

    参道口まで降りて来ました。娘はカキ氷を目がけて、足取りの軽いこと!念願のカキ氷を食べ終わると、ちょうどお昼になりました。名物のうどんを食べずしては帰れません。そして通りかかったその名も「こんぴらうどん」さんで昼食をとることに。

    この建物は築百数十年で登録文化財に指定されています。ちびまる子ちゃんの家族もこちらで食べたという張り紙がありました。お店の中は広く、行列に並んでも10分ほどで席につけました。

    こんぴらうどん

    この日は暑かったので、ぶっかけうどんを注文(娘はきつねうどん)。

    うどんの出汁は昆布、いりこ、さば節、カツオ節のオリジナルブレンドで、15時間もかけて抽出するそうです。汗をかいた体に塩分が染みます。参拝の〆にぴったりでした。

    こうして私たちは子連れの参拝を無事に終えることができました。振り返ると、参道にも子どもが喜ぶような箇所があることがわかりました。もしお子様と金刀比羅宮参拝の際、石段に躊躇されている方がおられたら、この記事を参考にしてみてください。

    施設情報

    金刀比羅宮

    • 所在地:香川県仲多度郡琴平町892-1
    • ホームページ:https://www.konpira.or.jp/
    • 施設の開閉時間:各社により異なるためホームページをご覧ください

    こんぴらうどん参道店

    • 所在地:香川県仲多度郡琴平町810-3
    • 電話: 0877-73-5785
    • 営業時間:平日10〜16時、土日祝9〜16時
    • ホームページ:https://www.konpira.co.jp/
    • その他:現在は不定期営業のためホームページの「新着情報」でご確認ください
    私が書きました!
    インタビューライター兼ツアーガイド
    マエノメリ史織
    京都在住。休みになればどこかへ出かけ、新しいモノ、ヒトとの出会いを楽しんでいます。国内外問わず、子どもと自然の中へ出かけることが好きなので、家族とお出かけに良さそうな場所の情報をお届けしたいと思います。 https://note.com/maenomerishiori

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