ラダック・ザンスカールの旅1
インド最北部、ジャンムー・カシミール州の東部に位置する、ラダック地方。ヒマラヤ山脈の西外れ、平均標高が3500メートルに達するこの土地は、かつて、ラダック王国という仏教王国に統治されていました。その王都が置かれていた街、レーには、当時の映画を偲ばせる王宮の跡が、今も旧市街を見下ろすようにそびえています。
レーの街の人口は、周辺部を含めると約3〜4万人。観光シーズンとなる夏の数カ月間は、国内外からの大勢の観光客でにぎわいます。街の中心部、メイン・バザールと呼ばれる目抜き通りでは、近隣の村人たちが、村の畑で穫れた新鮮な野菜や果物を並べて売っています。
レー王宮のふもとにある旧市街には、昔ながらの建築様式で建てられた古民家が今も数多く残っています。そんな古民家の1軒を活用したカフェが、ララズ・カフェ。チベット文化圏で古い建築の修復活動を行っている団体、チベット・ヘリテイジ・ファンドによって運営されているカフェで、その不思議な居心地のよさで、旅行者にも人気の店です。
メイン・バザールのビルの半地下にあるとても小さな店、ラダック・ネイチャー・プロダクツ。オーナーのツェリン・ドルマさんは、かつてラダックの環境と伝統文化の保護活動を行う団体、LEDeGに勤めていた方。その当時に培ったネットワークを活かし、現在はラダック各地の農村の女性たちに技術指導を行い、天然素材でハンドメイドの毛織物や染物、雑貨などを作ってもらい、それを販売。得られた利益を女性たちに還元することで、村々の支援につなげています。
http://www.ladakhnatureproducts.com