1番礼所の「霊山寺」から歩いて約14分で到着する2番礼所の「極楽寺」。四国のお遍路沿いにあるお寺は、弘法大師が全部建立したと思っていたが、それは大きな間違い。ここは奈良時代の僧侶・行基(ぎょうき)がつくった寺。奈良県の東大寺の大仏をつくったのもこの人物といわれている。815年に弘法大師が訪れ、37日間「阿弥陀経」を読み、最終日に阿弥陀如来が訪れたことから、阿弥陀如来が本尊とされる。
極楽寺の山門。本尊の阿弥陀如来があまりにも神々しく、鳴門沖まで届いて漁の妨げになったことから漁師たちが小山を築いたほどだったという。山門の前では、「お接待(お遍路さんに無償で食べものなどを施すこと)」のおじいさんがいて、おばあさんがつくったと思われる巾着袋を配っていた。
本尊に続く階段の上にある仏足石(ぶっそくせき)。釈迦が石の上で説法をしたときに、足の裏に残った跡と言われる。日本でタトゥーを彫るなら足の裏にこの模様を入れようか…これなら温泉に入れるかな。
賽銭箱の上にある抱き地蔵「おもかるさん」。ひとつだけ願いを叶えてくれると言われ、お願いをしたあとに持ち上げる。重く感じれば願いは叶わず、軽く感じれば叶うのだとか。持ち上げるの忘れた。
弘法大師が自ら植えたと言われる長寿杉。樹齢1200年以上のこの大木に触れると、家内安全、長寿にご利益があるといわれる。ダイナミックな杉に思わず口が開いてしまう。
本堂の前で会った先達さん(4回以上お遍路した人)。なんと遍路した回数353回! 「旅のお守りに」と錦の納め札をくださった。「錦札」は納札入から取り出され、持って帰る人もいるほどご利益があるといわれる。
子授招福大使。弘法大師の像でも珍しく子どもを抱いており、安産や長寿にご利益があるといわれる。妊婦の友だちの安産を祈っておいた。
