ぜひ『村上康成の世界展』にて、身近にその世界を感じてみませんか?2024年6月15日(土)~8月4日(日)まで静岡県・三島にある佐野美術館にて行われます。
代表作『ヤマメのピンク』シリーズや最新作『くまくんです。』ほか、雑誌や装丁作品、オリジナルグッズなど約230点が展示!
幼い頃から川に親しみ、きらきらと輝くアマゴに出会って心を奪われた、という村上さん。やがて、体に住み込む自然界のリアリティに基づき、絵本表現や絵画を追求し続けることが、自身のライフワークとなっていきました。シンプルな色と形、躍動感あるページ展開、余白を活かした独特の画面構成--それが村上作品の醍醐味です。
この個展では『ピンク!パール!』など人気の「ヤマメのピンクシリーズ」をはじめ、初期から最新作『くまくんです。』の絵本原画、タブローなど約 230 点と、これまで村上さんが手がけてきた雑誌や装丁・オリジナルグッズまでも網羅した創作の世界を紹介。村上さんが描く素敵な自然の描写や、生き物たちの躍動感のある姿などをじっくり堪能することができます。
BE-PALからもトラベラーズ・ダイヤリー「FIELD DIALY」の2024年版までの装丁デザイン14冊分、『フライフィッシャーマンの絵本』の原画や、連載した「読後の昼寝」のイラストの抜粋なども展示されます。
今回の個展に際し、村上さんの思いを伺ったところ、以下のようなコメントをいただきました。
1980年代、20代半ばの僕は、「絵本」という表現に憧れつつ、悶々と過ごす日々でした。それでも釣竿一本持って、テントを背負って、大好きな自然に入れば、すべてを忘れてしまうのでした。ヤマメやカケス、星空や朝露…、こうした生の自然との出会いが僕にとって、人生そのものとなりました。やがて、絵本『ピンク、ぺっこん』が生まれました。同時にアウトドア雑誌「BE-PAL」では、幸運にも創刊号から携わることができました。
絵本、イラストレーション、エディトリアル・デザイン、小説への表現の模索は答えのないものです。そのINGこそがとても心地よいのです。そんな作品群を皮膚感覚で観ていただけたらうれしいです。やがて、ご自身の心根にすーっと入っていく出会いを信じています。確信だったり、勇気だったり、安らぎだったり、そんなふうに昇華していただけたら、冥利この上なしです。
2024年春 村上康成
村上康成さんプロフィール
1955年、岐阜県生まれ。創作絵本をはじめ、イラストレーション、エッセイ、タブロー、オリジナルグッズ等、独自の世界を幅広く展開し、年齢を超えて多くの人々に親しまれてる。大好きな自然に身をおくことを、こよなく愛する自然派アーティストである。絵本の持つ魅力、絵本表現の可能性を、デビュー作『ピンク、ぺっこん』(徳間書店)以来、フレキシブルに探し続けている。ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞、ブラチスラバ世界絵本原画ビエンナーレ金牌、日本絵本大賞、「森へようこそカレンダー」で全国カレンダー展特別部門賞など、数多くの受賞
作品がある。石垣島には村上康成絵本ギャラリーがある。オフィシャルサイト www.y-murakami.com/
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今回の佐野美術館の個展では、作品を存分に見られるだけでなく、村上さん来館記念のサイン会イベントも行われます(7月28日)。村上作品が好きな方、村上さん自身のファンの方、可愛いイラストが好きな方、自然に生きる生き物が好きな方…どんな方にも楽しんでもらえる展覧会となっていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
【村上康成の世界展 うみ・やま・かわに抱かれて--絵本作家のワイルド・ライフ・アート】概要
開催期間:2024年6月15日(土)~2024年8月4日(日)
開催場所:佐野美術館
静岡県三島市中田町1-43
問い合わせ:055-975-7278(佐野美術館)https://sanobi.or.jp/exhibition/murakami-yasunari_2024/