CONTENTS
「GERBER(ガーバー)」とはこんなブランド
1939年、オレゴン州ポートランドでジョセフ・ガーバーが創業したアメリカの老舗ナイフメーカーだ。当初は贈答用に鍛冶屋から仕入れていたナイフを、第二次大戦後に自社生産するようになった。釣りや狩猟の愛好家だった2代目社長が中心となってアウトドア用途のナイフを開発し、ベトナム戦争では軍用のコンバットナイフも納品。現在はシースナイフ、フォールディングナイフのほか、多種多様なツールナイフを生みだしている。
▼参考記事
ガーバーのおすすめナイフ
GERBER(ガーバー) US1
▼参考記事
ナイフと一緒に使いたいガーバーのマルチツール
GERBER(ガーバー) CENTER-DRIVE PLUS(センタードライブプラス)
▼参考記事
GERBER(ガーバー) DIME(ダイム)
▼参考記事
GERBER(ガーバー) SPLICE(スプライス)
▼参考記事
バトニングやブッシュクラフトにおすすめ
アメリカのガーバー社から販売されている「スパイン」は、刃の厚さや重量などのバランスが取れた、初心者キャンパーさんにもおすすめのアウトドアナイフだ。ブッシュクラフトのような、荒い用途にも耐える強靭な設計と、シンプルなデザインに惹かれ購入した。スパインが特にブッシュクラフト用ナイフとしておすすめの理由は3点。
1.薪割りにも使える強靭な設計
スパインのような強い設計のナイフは、バトニングという方式を取ることで、薪割りにも使用することができる。薪割りに適したナイフと適さないナイフの違いは大きくふたつある。
ひとつ目は、刃の形状だ。スパインは、グリップの中まで金属が入っている、フルタングという構造になっている。フルタング構造ではないナイフを、薪割りのような粗い使い方をしてしまうと、ナイフが折れてしまうことがあり、大変危険。
ふたつ目は刃の厚みだ。ブッシュクラフト愛好家の中では、刃の厚みが3ミリ以上のナイフが薪割りに適していると言われている。スパインの刃の厚みは3.25ミリと、バトニングにも安心して使用できる設計になっている。乾いたスギや、マツなどの広葉樹であれば、バトニングで簡単に割ることができる。
2.濡れても握りやすいグリップ
スパインのグリップは滑り止め加工の施されたラバー製のグリップだ。雨や汗に濡れてしまっても、滑りにくい設計になっている。グリップ自体のサイズ感も握りやすく、力を入れて使用しても手から抜けることはない。
3.シンプルで無骨なデザイン
僕がナイフを選ぶポイントのひとつとして、デザインも欠かせない。キャンプにはお気に入りの道具を持っていきたいので、持っているだけで気分の上がるスパインは欠かせないナイフだ。
▼参考記事
フェザースティックをつくってみよう!
フェザースティックとは?
フェザースティックは、ブッシュクラフトのテクニックのひとつで、薪や木の枝をナイフで薄く削ったもの。焚き火の火おこしなどに使用することができる。
削った木が、ばらばらにならず、元の木とひとつに繋がっているのが特徴。木の先端に、薄く削った木が羽根のように毛羽立つことから「フェザースティック」と呼ばれている。
販売されている着火剤を使用するよりも、作るのに手間も時間もかかってしまう。しかし、自分の手で作ったフェザースティックから火をつけた焚き火は、いつもより何倍も楽しめるはず。
まず、フェザースティック作りに適したナイフはどのようなものか説明しよう。フェザースティック作りに適したナイフには、ふたつの条件がある。
ひとつ目の条件は、シースナイフであること。シースナイフとは、折り畳まずにシース(ナイフのケース)に入れるタイプのナイフのこと。木を削る際にナイフに強い力が加わり、ナイフが破損してしまうこともあるので、折りたたみナイフは避けた方が安心だ。
ふたつ目の条件は、グリップが手にフィットすること。具体的には、ナイフを握ったとき柄が手のひらにちょうどおさまるものがおすすめ。小さいナイフや、細いナイフは、力がかけにくいことがある。また、ナイフを使用しているときに、手から抜けてしまうと、非常に危険なので、しっかりと握れるものを選ぶと良い。
ナイフを使用する際の注意点
ナイフを使用する際は、安全のために手袋を着用しよう。滑り止めのついていない手袋は滑りやすく、ナイフが手から抜けてしまう可能性がある。必ず、滑り止めがしっかりついている手袋を着用してほしい。また、ナイフが届く範囲に人がいない、ものがないことも確認してから行なうようにしよう。
フェザースティックの作り方
今回は、キャンプ場などで販売している薪を想定し、それを使ったフェザースティックの作り方を解説する。フェザースティックの材料には、杉などの柔らかい木材がおすすめだ。
1.薪を細割にする
販売されている薪は、そのままの状態では太すぎて、フェザースティックを作成できない。まずは、斧や鉈、ナイフなどを使用し、幅1cmから2cmほどの細い薪を作る。細くしすぎてしまうと、作業途中で折れやすくなるので、作業に慣れるまでは太めでもOK。
2.木製の作業台を用意する
ナイフが地面についてしまうと、刃を痛めてしまうので、必ず木の上で作業を行なうこと。僕の場合は、薪の中から、地面において安定するものを選び、作業台として利用している。良い形の薪がなければ、薪を割るときに、平たくなるように割っておき、それを作業台として使用すると良い。
3.木を削る
木の角を削るイメージで、木を回しながら少しずつ削っていく。最初のうちは、太く削ってしまったり、削り取ってしまったりすることが多いと思うが、利き手でナイフをしっかり固定し、腕全体で押すように削ると安定する。
削る角度を調整する時は、ナイフの角度を変えるのではなく、木の角度を調節するのがコツ。木の下1cmほどの高さでナイフを止めると、削った木がバラバラにならず、1本の束にまとまりやすくなる。
バラバラになってしまっても、焚き付けとして利用できるので、気にせずにガンガン削ろう!
4.完成!
木を回しながら、満足のいくまで削れば完成だ。どこまで削るという決まりはない。薄い部分と太い部分を、適度に混ぜながら完成させると、火がつきやすく長く燃える、最高のフェザースティックが完成する。
細かく毛羽だったフェザースティックは、ライターなどで簡単に火をつけることができる。フェザースティックを数本用意しておけば、薪への着火も簡単に行なえる。
削るときのコツ
初めのうちは、思うように削るのは難しいと思う。しかし、たくさんのフェザースティックを作るうちに、力の入れ方が身につくはずだ。イメージ通りにフェザースティックを作るコツとして、以下の方法がおすすめ。
太めに削りたいとき
ナイフの根本で、力強く地面に向かって押し込むように。木の角度を少し寝かせると、太めに削ることができる。このときに、力を加えすぎてしまうと、木が折れてしまう。怪我をしないように、注意して削ろう。
薄く削りたいとき
ナイフの真ん中あたりから、ナイフの根元にかけ、少しスライドさせながら削ると、薄く削ることができる。木の角度は、地面に対して立たせるようにすると、力を加えやすくなる。
サイズの大きなフェザースティックを作りたいとき
大きなフェザースティックを作りたいときは、削る長さを長くしよう。1本1本が大きく広がり、写真映えするフェザースティックを作ることができる。
▼参考記事