パタゴニアが循環型プロジェクト「Worn Wearプログラム」開始!実際に店舗で買取に出してみた
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    2024.07.18

    パタゴニアが循環型プロジェクト「Worn Wearプログラム」開始!実際に店舗で買取に出してみた

    パタゴニアが循環型プロジェクト「Worn Wearプログラム」開始!実際に店舗で買取に出してみた
    パタゴニアが、修理・買取・再販・リサイクルの循環型プログラム「Worn Wearプログラム」をスタートした。今回は、東京・渋谷ストアにて開催された買取ポップアップイベントに参加できたので、さっそく体験レポートをお届けしよう。

    地球環境を守る取り組み「Worn Wear」とは?

    修理コーナー

    東京・渋谷ストアの一角に設けられた修理コーナー。

    アパレル産業が抱える環境問題(CO2排出量、廃棄物問題)に取り組むパタゴニアの事業、それが「Worn Wear」だ。

    次々に新しいものを購入するのではなく、修理して大切に使う、次の人に繋いでいく、本当に必要なものを購入するといった、パタゴニアの製品を循環させるアクションを促すのが目的。具体的には、使わなくなったり、壊れたパタゴニアのアイテムを、修理・買取・再販・リサイクルをするなどがある。

    新品を買わず、壊れたら修理して使うことで、すでに所有している衣類の寿命を9か月間延ばすことができる。それにより、炭素排出、廃棄される物、そして水使用のフットプリントをそれぞれ20~30%削減することができる。環境性に優れた取り組みが「Worn Wear」だ。

    いざパタゴニア東京・渋谷ストアの店内に潜入!

    店内ディスプレイ

    修理してもなお現役の歴代の製品がたくさん並んでいる店内。製品がたくさん並んでいる店内。写真:©yutakono

    店舗に入ると、リペアされたパタゴニア製品がお出迎え。ふと横に目をやると、10年以上、中には20年以上に渡って着用した味のあるパタゴニアのアイテムがディスプレイされていた。一つひとつよく見てみると、あちこち修理をした形跡もある。

    ということで、ここからは店内の写真をまとめて紹介しよう。

    店内ディスプレイ

    「修理して使うということは、価格の安さに流されて、次から次へと購入をすることとは正反対のアクション」そう感じさせるパネル。

    穴の空いた袖口

    破れたところや穴の空いたところを直して使い続けたアイテムからは、それぞれの持ち主との歴史や思い出が溢れているかのよう。

    店内ディスプレイ

    実際に使った人の私物とコメントパネル。

    店内の足元に貼られたイラスト

    ディスプレイから目線を足下に移すと、床には針と糸、ハサミなど、縫製・修理をイメージさせるイラストが。この糸を辿っていくと2階のイベント会場に到着。

    パタゴニアの挑戦が詰まった「Worn Wear」エリアに到着

    店内のポップ

    「新品よりずっといい」というスローガンが掲げられた店内。

    イベント会場となっている2階へ上がると、胸に突き刺さるようなメッセージバナーが張られている。パタゴニアだからできる、そして説得力のあるスローガンだ。ここからは、筆者が特に印象に残ったコーナーを紹介しよう。

    WornWearのポップ

    2階には、新品のウェアはもちろんのこと、修理済みの再販アイテム、使える部分同士を繋ぎ合わせたリクラフテッドアイテムが並ぶ。

    リクラフテッドコーナー

    筆者が特に気になったのは、リクラフテッドと「Worn Wear」のキッズアイテム。リクラフテッドとは、使える部分を活かし、異素材や異なるカラーでリメイクされたアイテムのこと。

    リクラフテッドのバッグ

    このバッグは、元々はなんとレインウェアのフード! 本来なら捨ててしまうようなものも、こうしてリクラフテッドされることで、また新しい命を吹き込まれたようになる。

    キッズウェアコーナー

    そしてキッズウェアこそ、筆者的に積極的に「WornWear」してほしいパタゴニア製品。こちらのベストは使われなくなった人から買取されたもの。

    いうまでもなく、パタゴニア製品はどれも品質が高く、だからこそ長く使える良アイテム。キッズウェアも然りで、たとえ自分の子供が着られなくなっても次の世代に繋げられる。買取サービスは、必要としている次の人の手に渡るという循環をじかに感じられる取り組みだ。

    実際に買取サービスを利用してみた

    査定に出したTシャツとベスト

    査定に出したTシャツとベスト。

    今回のイベントの大きな目玉のひとつが、買取サービス。筆者は、お気に入りだったのに油汚れがついてしまい着れなくなったパタゴニアのTシャツと、長年着用しボアが寝てしまったリバーシブルのベストを持参した。

    スタッフと会話中

    スタッフとお話ししていくうちに、思い出がよみがえってきた。

    「ここに油がついてしまって、洗っても落ちないんです」「ここに焚き火でできた穴が空いているのと、着用しすぎてボアが寝てしまって、ゴミも埋もれやすくなったんです」なんて説明していると、持ってきたウェアにも歴史や思い出が詰まっていることを再確認。

    説明しながら、売りたくないなという複雑な気持ちになってしまった。

    ステッカー

    Worn Wearへの取り組みに参加するともらえるステッカー。

    査定はものの数分で完了(店内の混雑具合により変動あり)。これで次に必要としている人にこのアイテムが渡ったり、このアイテムの一部分がリペアの材料として使われたり、リクラフテッドされていく。

    そこでまた新しい思い出が生まれていくのかと思うと、なんだか我が子、我が相棒を託すような気分に。結局売るのをやめたのだった。

    スタッフからウェアを受け取る

    「思い出いっぱいのウェアを大事にしなきゃ」と感じながら、査定に出したウェアを受け取る。

    そんなセンチメンタルな気分になっていたら、どうしたことか、「やっぱりもう一度大切に使いたい!」という気持ちが芽生え、せっかく査定していただいたのに手元に置いておくことにした。

    だって、スタッフの方が「この油シミ、こういう風にしたら落ちるかもしれませんよ」とか「寝てしまったボアは、スリッカーブラシでほぐしてあげると少し良くなるかも」なんてアドバイスをしてくれたのだから。このくたびれた感じに私の歴史があって、新品よりずっといいじゃない! と思ったのだった。

    店頭では簡単な修理が可能

    修理箇所をていねいに見てくれるスタッフ

    修理箇所をていねいに見てくれるスタッフ。

    日本国内では、以前より修理を神奈川県鎌倉市にあるリペアセンターで行なっており、日本国内全店舗で修理を受け付けている。今回は袖の一部が破れたダウンジャケットを持ってきたので、早速修理してもらった。

    袖の部分が破れたダウンジャケット

    ザクっと縦に切れ、中からダウンが見えている状態。

    リペアが完了し、再び息を吹き返したジャケット

    リペアが完了し、再び息を吹き返した!

    簡単な修理ならその場で対応可能とのこと。今回は、応急処置として外側からパッチを張ることに。使用状況にもよるが、これで洗濯約50回程度は耐えられるのだそう。このパッチを貼ったアイテムを着用していることで、「自分はモノを大切に使っているよ」という嬉しさも感じられそう。

    各店舗には簡易的な修理のトレーニングを積んだスタッフさんが在籍しているので、タイミングが合えばその場で直してくれるとのこと。

    「Worn Wear」で、きっともっとパタゴニアが好きになる

    店内

    今回は買取イベントに参加してきたが、今後は修理するリペアイベントや、使えなくなったTシャツをアップサイクルするイベントなども開催する予定。

    「Worn Wear」のポップアップイベントでは、東京・渋谷ストア2階にて2024年8月4日(日)まで、買取、リペア、アップサイクルなどのイベントが毎週末開催。期間中は、中古アイテムやリクラフテッド商品の販売を行ない、期間後も直営店にて中古アイテムの販売が予定されています。気になった方はぜひチェックしてみよう。

    パタゴニア「Worn Wear」のWEBサイトはこちら

    私が書きました!
    アウトドアライター、防災士
    コウダミキ(ずぼらまま)
    ファミリーキャンプ歴15年、年間50泊以上するキャンプライター。夫、子供3人と柴犬2匹の大家族。犬連れキャンプから車中泊、ソロキャンプなどなんでも全力で楽しむスタイル。キャンプコーディネートや記事監修、YouTubeチャンネルでキャンプ場紹介など幅広い分野で活躍中。

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