台湾のグランピングの聖地・苗栗県でスローライフを満喫してきました
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    2024.07.23

    台湾のグランピングの聖地・苗栗県でスローライフを満喫してきました

    台湾のグランピングの聖地・苗栗県でスローライフを満喫してきました
    近年台湾ではキャンプやグランピングがブームです。そして台湾人に「台湾でグランピングに行くならどこがおすすめ?」と聞くと、かなりの確率で「苗栗(ミャオリー)!」との答えが返ってきます。

    台湾西北部にある苗栗県は、「スローライフが楽しめる」ことがウリの、ゆたかな自然に囲まれた場所。そんな「台湾のグランピング聖地」苗栗県で、1泊2日のスローライフを満喫してきました!

    台北からわずか90分! たどり着いた先は別世界

    総勢16人で出発

    友人たちに「グランピング行ってみない?」と声を掛けたところ、あっという間に賛同者が集まり、総勢7家族16人で出かけることに。しかも未就学児が3人も。異国の地での大規模グランピング、はたして問題なく楽しめるのでしょうか?

    大小さまざまな大きさのテントがある「断橋部落」。

    今回の目的地は苗栗県にある「断橋部落」。2022年にオープンしたこのグランピング施設、台北市内から車でわずか90分で着いちゃいます。場内には定員2人~8人までのさまざまな大きさのテントが設置されていて、カップルで訪れるもよし、家族や友達と大勢で訪れるもよし。ほんの1時間半しか移動していないのに、台北とは異なる、自然ゆたかな風景が広がっていました。

    今回私たちは16人だったので、8人用テントを2張お借りしました。施設側の厚意で、プライベート感満載の奥まったスペースをあてがってもらえることに。8人用テント×2張の周りにはボール遊びができるほどの十分なスペースがあり、隣のテントとの距離は全く気になりません。

    ゆったりとしたテント配置。

    ニッポンの夏の風物詩・すいか割りだってできちゃう広さ!

    テント23張ごとに1つずつ水場があるので、お隣のグループに気兼ねすることなく自分たちのペースで食事の用意ができます。ダイニングスペースにはしっかりしたタープが貼られていて、突然の雨でも安心。

    清潔感のある水場。

    大雨でも安心な全天候型ダイニング。青いコンテナの中身は調理器具と食器。

    大人も子供も早速テンションMAX

    食材は、施設側が宿泊人数に合わせて用意してくれてあります。17時になったら食材セットを受け取って、クッキングタイムスタート。器にたっぷりと盛られた肉・魚介・野菜を眺め、「まずはシンプルに焼いてみる?!」「スープを作ってつみれを入れよう!」とみんなで相談するのも楽しい。オリーブオイル、塩、ドレッシングなどの調味料は受付に一通り揃っているので、お好きなものをどうぞ。

    肉に野菜に魚介類…味付けはお好みで。

    広々としたキッチンスペースで調理も楽々。

    大人たちが調理にいそしんでいる間、子供たちはガーランドやランプでテントを飾り付け。ガーランドやランプは施設側が無料で貸し出してくれます。特に女子たちは「この飾りの色、かわいいー!」「形もかわいいー!!」と乙女モード発動。幼稚園児たちも、小学生のやり方を見ながら丁寧に飾り付けをしているではありませんか。子供たち、ばっちり戦力になってる!

    もっとも、かわいく飾り付けをしてくれた女子たちとは違って、小学生男子たちはひたすらボール遊びで盛り上がっていましたが…!戦力にはなってないけど、楽しそうだからこれはこれで良し。

    色とりどりのガーランド。白いテントに映える。

    なお、「お客様にご満足いただきたい!」という愛がぎっしり込められた食材セットは、かなりのボリューム。グループに女性が多かったり、小さなお子さんがいたりする場合、晩ごはんで全てを食べ切るのは難しいかもしれません。そんな場合に備えて、共用の大型冷蔵庫が自由に使えるようになっています。なんとも至れり尽くせり。

    配布された食材だけでなく、持ち込みのビールやお酒も冷蔵庫で冷やせます。キンキンに冷えたビールを手にした瞬間、「嬉しい~!!最高の休日だよねー!」と、早くも飲んだくれる大人が続出。まあ、そうなりますよね。

    自分へのご褒美!?

    随所にあふれる清潔感と満足感

    晩ごはんが終わったら1日の汗を流しに。シャワールームは無料で使えて、24時間お湯が出ます。シャンプーとボディーソープは、メイドイン台湾のコスメブランドとして人気の「茶籽堂(cha tzu tang)」のものでした。これ、一度使ってみたかったんですよねー!髪がしっとり潤いました!

    掃除が行き届いた水洗トイレがあるのも嬉しい。テント内はタオルも寝具も完備されているので、完全手ぶらで楽しめちゃいます。

    おいしい空気を胸いっぱいに吸い込み、昼は木々の緑、夜は星空を眺め、子供たちが寝静まったら大人たちはトークに花を咲かせる…もう最高ですね。このままここに住みたい…。

    清潔感のあるシャワー棟。

    手洗い場には大きめの鏡。翌朝の寝起き頭もすぐ整えられる。

    テント内にあるマットレス。しっかりした厚みで寝心地抜群。

    異国での大規模グランピング、大成功!

    今回、総勢7家族16人で訪れた「断橋部落」。異国の地での大規模グランピング、しかも未就学児もいるという状況の中、楽しめるかどうか不安でしたが、結果、大満足でした。

    キャンプ場内の広々としたスペース、「作る楽しさ」を味わえる食事スタイル、随所に感じられる清潔感。ガーランドやランプの貸し出し無料、冷蔵庫も自由に使えるなど、かゆいところに手が届く感が素晴らしい。

    そして嬉しいのは「台北から車でわずか90分」という近さ。手ぶらで楽しめるので、「出張で台北に来たけど、土日は予定入ってないなぁ…」という方でも満喫できちゃいますよ!

    昔の面影を今に伝える周辺観光地

    苗栗県まで行くなら、周辺観光地も併せて楽しむのがおすすめです!周辺観光地についてもお伝えしておきましょう。「断橋部落」から徒歩5分の場所には、「龍騰断橋」という震災遺跡があります。龍騰断橋はもともと、1908年に台湾総督府鉄道が縦貫線(のちの台中線)を全線開通させた時に作られたレンガ製のアーチ橋でした。

    台湾の鉄道輸送の要として経済発展を支えてきましたが、1935421日の明け方、台湾中部で大地震が発生。震源地から直線距離で5kmほどの場所にあったこの橋も、大きな被害を受けて崩落しました。そして、1999年の921大地震でもさらに一部が崩壊。なかなかに苦労の多い一生です。

    いまではこの橋は地震の痕跡を後世に伝える「九二一震災紀念物」として保護されています。

    観光地であり震災遺跡でもある龍騰断橋。

    台湾の大動脈、華麗なる「第二の人生」

    「龍騰断橋」から徒歩10分の位置にある「旧山線レールバイク」は、もともとは台湾の大動脈だった鉄道路線。1997年まで実際に鉄道として使用されていました。

    2005年、廃線跡が自転車道として整備されました。それから5年後の2010年には、一部区間で蒸気機関車が牽引する列車が運転され、観光資源としての本格的な復活が模索されるようになります。

    2018年には、4人乗りの電動自転車(レールバイク)に乗って廃線後を走ることができるようになり、今に至ります。コース上にある勝興駅は、かつて阿里山森林鉄道を除く台湾鉄道の中で最高地点だった駅。眼下に景色を一望できます。頬を撫でていく風が心地よく、別格の解放感を味わうことができます。

    この「旧山線レールバイク」、大人気アクティビティにつき要事前予約。気候のよい春の時期は、なんと3か月待ちだとか。苗栗県に行かれる際には、忘れずに予約して行ってくださいね。

    旧山線レールバイク。

    予約はどうする?日本語利用可のアプリで簡単!

    さて、今回紹介した施設、実際に行ってみたい場合はどうしたらいいの?と思う方もいるでしょう。実はどちらの施設も、ウェブ上で簡単に日本語予約ができます。

    ・断橋部落(kkday) https://www.kkday.com/ja

    ・旧山線レールバイク https://www.oml-railbike.com/index.php

    (※ 龍騰断橋の見学は予約不要)

    そして現地までの交通手段には台湾発祥の送迎サービス「tripool」がおすすめ。上記と同じく日本語で予約ができるほか、ドライバーとのやり取りにはLINEが使えるので便利です。「配車予約をしたら中国語で電話かかってきちゃった…話せないのに!」というピンチも、このアプリを使えば回避できます。

    tripool  https://www.tripool.app/ja

    海外旅行の目的地として「小籠包」や「マンゴー」などのグルメが人気の台湾ですが、それだけではない、グランピングという楽しみ方もあるんです!

    台北から気軽に行ける苗栗県、ぜひ次の旅の目的地候補に加えてみてくださいね。

    黄昏時も幻想的。

    私が書きました!
    台湾在住ライター
    市川美奈子

    静岡県出身。一児の母。民間企業、国際協力団体(北京駐在)などを経て、2013年から行政機関で勤務。20234月から台湾駐在。夫を日本に残し、「ワーママ駐在員」として小学生の息子と共に台湾で暮らしている。帰国時は主に静岡県内でキャンプ・グランピングを楽しんでいる。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員

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