飯盒を使用して作る極上サバイバル飯第13弾では、あらためて戦闘飯盒そのもののスペックをチェックしてみました!
13膳目「水蒸気炊飯による飯盒スペック比較」
どーもこんにちは!
元自衛隊芸人のトッカグン小野寺耕平です!
「戦場でもコメが食いたい!」という兵士達の声を叶えるために日本軍が開発し、ドイツ軍のメスキットM1893を参考にして明治31年に誕生した機能美溢れるそら豆型の日本の飯盒。
円形より省スペースで携帯性よし、熱効率が高く角がないので洗浄が容易で使い勝手良しと、開発の際に当時の日本軍がこだわった数々のポイントが現代のキャンプ事情にもマッチし、今なおアウトドア界隈で愛されています。
そんな飯盒を使用して作る極上サバイバル飯第13弾は、飯の紹介、ではなく、飯盒そのものの紹介。実際に、戦闘飯盒2型で水蒸気炊飯をしてみようと思います!
さて、数年前に大ブームとなり一時は常に入荷待ちでなかなか手に入れられなかった戦闘飯盒。私が普段愛用しているのは兵式飯盒ですが、勿論こちらの戦闘飯盒も持っています。
最近はアウトドアメーカー以外にホームセンターからもお手頃価格で登場してきて、ますます選択肢も増えてまいりました。欲しいと思っていたけれどタイミングが合わずに買えずにいた皆さんは、今となっては選択肢が増えたことで逆にどれにしようかと迷ってしまってなかなか買えないということもあるのではないでしょうか。
今年の夏休みにお子さまと一緒にキャンプで思い出作りを計画しているファミリー層の皆さん。ずっと気になっている戦闘飯盒がカートに入れっぱなしになって人もいるんじゃないですか?
迷いどころは、メーカー・色・値段など様々かと思いますので、ここは私が最近増えてきたお手頃価格の戦闘飯盒と平均的な戦闘飯盒を比較してみますので参考になさってください。
まずは皆さん既にご承知のことと思いますが、戦闘飯盒のスペックをご紹介しましょう。
まず、パーツは兵式飯盒と同様に本体、中子(中蓋)、蓋で構成されていてこちらは2合炊きです。
最大の特徴は中子に空いた穴を活用して水蒸気炊飯ができるところ。ただし、中子で炊く場合は1合です。水蒸気炊飯の際は下の本体でインスタントカレーを温めながらの同時調理ができるので、ソロキャンプでかなり重宝する機能ですよね。
この穴は水蒸気の通気口としてだけではなく、ここに蓋の持ち手の角になっている先端を引っ掛けることで食器にしたときに片手で蓋と中子を持つことができて結構便利。
各パーツ内側に線や印で水の量がついています。水蒸気炊飯のメリットは米や水の量が大雑把だとしても失敗しにくく、直火炊飯のような焦げ付きや火の通りのムラか殆どない点です。焦げ付くと洗うのが大変なので結構嬉しいポイント。
デメリットとしては直接熱が行かないので加熱の効率が下がってしまうため燃料が多めに必要になります。
最近ではブームになった当初からある平均8000円〜10000円のものと2000円〜3000円ほどのお手頃なものというように戦闘飯盒が二極化して参りましたので、私もお手頃価格の3000円の飯盒を追加で購入しました。買って気付いたんですが、メーカー名が書いてないんですよね…。
パッと見た感じはどちらもほぼほぼ同じですね!
さて、各パーツをよく確認すると、お手頃飯盒は歪みがあって建付けが悪かったり、外から見えない部分の塗装のハミ出しや蓋の返しの部分に撓みなどが見受けられました。
本体の歪みで中子が窪みにピタッと嵌らず斜めに落ちてしまうので、パワープレーで本体の側面をぐいっと押して形状を矯正しました。そこまで硬くないので調整がきくのはメリットと前向きに考えましょう!
さて、置いて並べると全体の高さにも3mmほど差がありますが、これは今回追加購入したものに限らずメーカー毎に若干の違いはあります。
水量については蓋が620cc、中子は4段階で測れるようになっており、真ん中辺りに1周回っている線で200cc、その線の上にある水量筋(爪の痕くらいの印)で330cc、8分目辺りに1周回っている線で400cc、ヒタヒタ擦り切れで400cc(実際は水蒸気が通る穴がある関係でヒタヒタにはできない)、本体の水量筋で800cc、ヒタヒタで1200ccです。
そして飯盒には本体や中子に水量筋があるのですが、2つを並べると明らかに線が入っている高さに差が。ということは水の量が変わりますので、比較してみますね。
たまたま私が買ったお手頃飯盒の個体差でこれに当たっただけかもしれませんが、水量筋まで入れた水を元々持っていた平均的なお値段の方に移し替えてみたらだいぶ少なかったので、購入したら念の為に各パーツの容量を一旦測っておくと良いかもしれません。
さて、それでは水蒸気炊飯いってみよう!
【用意するもの】
米•••1合
水•••炊飯用180cc、本体用200cc以上(多め推奨)
※研ぐ際の水•••上記分量外
①米を研ぎ中子に平らになるように入れたら、水を180cc注いで30分ほど浸水させる
②本体に水を入れる
③火にかけてお湯が湧いたら弱火にして12〜20分
④火からおろして10分ほど蒸らす
炊けました〜!開封用意、開封!!
お??
いいんじゃない?!
飯盒によっては火にかけた途端、塗装が元気よく燃えたものもありましたが、炊きあがったご飯の見た目はどちらもツヤツヤです。食べ比べてみても殆ど差はなく、どちらも美味しく炊けていました。
この戦闘飯盒比較については動画を3部作にしているので、詳細は下記リンク先でご覧いただければと思いますが、直火炊飯についてはお手頃飯盒はかなり硬めの仕上がりになりましたので水量は軽量カップに頼った方が良いかもしれません。大変楽しく検証できました。
総合的に『値段相応』という結果でしたが、飯盒は元々無骨にガシガシ使うものですので塗装のないシルバーのお手頃飯盒を購入して気兼ねなく使うも良し!であります。
是非皆さんも夏の思い出のお供に戦闘飯盒いかがでしょうか。
本日はこれまで。それじゃーまた!
今回紹介したレシピ含め、飯盒を使った様々な料理レシピは、動画(公式チャンネル:トッカグンの東京サバイバル)でもご覧いただけます。