まるでウェアを着ているかのような首元のフィット感。寝袋内部の暖気が漏れず、温かさを保つ。
足元は立体的なボックス形の構造で、足首を自然に曲げた状態で眠れる。窮屈な感じはしない。
快適に眠れる温度(コンフォート)は、2度Cまで。零下4度Cがコンフォートリミットだというから、凍り付くような気温でもギリギリ眠れるということだ。
さて、この日の夜の気温は、3度Cほどだった。しかし……。僕が寒がりだからか、けっこう肌寒い。体感では、僕がこの寝袋を使うなら7~8度Cがちょうどよさそうなのであった。
だが、僕はこの寝袋の性能が悪いとは思わない。カタログ的な表示よりは暖かくないかもしれないが、両腕が出せるように追加のファスナーをつけても、重量はたった600g。それでこの保温性なら立派なものだ。
収納時は非常にコンパクトになり、重量はわずか600gに。これならどこにでも持っていける。
ミレー/
トリロジーエッジ
重量600gで快適に眠れる気温が2度Cまでと、重量に対する暖かさがバツグンの新型スリーピングバッグ。内部には撥水ダウンが使われ、雨などによる濡れにも強い。体を入れる際に使う体の左側のファスナー以外に、右側にも短いファスナーがあり、内部に入ったまま両手を出すことが可能だ。
¥57,000
●重量:600g(レギュラー)
●素材:20Dポリミアド、850+FPグースダウン90/10
●対応温度:コンフォート2度C、コンフォートリミット-4度C、エクストリーム-21度C
https://www.millet.jp/
◎文=高橋庄太郎
自宅にある布団は自分用しかないのに、寝袋は10個以上。
お客さんがきたら、寝袋で寝てもらうしかない!
著書に『山道具 選び方、使い方』など。
◎撮影/加戸昭太郎