
そこで今回は、大野山を御殿場線谷峨駅から登り、山北駅に下山するルートをご紹介します。
大野山とは?

丹沢と富士山の眺望が良好。
丹沢の南西に位置する標高732mの山が、大野山です。
山頂一帯が県営の牧場であったという歴史があり、現在も民間で運営されています(観光牧場ではありません)。
標高1,000m以下の低山ですが、その眺望は登山道・山頂それぞれに優れており、つい歩みを止めては見惚れてしまうほど。登山道は幾つかありますが、今回ご紹介する御殿場線谷峨駅から山頂を目指し、登頂後に山北駅に向かって下山するルートが王道です。
丹沢の山といえば、低山でありながら急勾配の道が連続するルートが多いことで知られていますが、大野山は急勾配はほとんどないので、脚の負担が少なく歩けるのがポイントです。また、ルート上には木彫りがさり気なく置かれていたり、東屋でのんびり休憩できるなど、サッと登って下山する様な登山ではなく、山を歩き、自然をゆっくり感じながら登ることができるのも魅力。登山をはじめて色々な山に登ってみたい方、家族や友人を連れて山の魅力を伝えたい方、気軽に登ってのんびりしたい方など、様々なニーズに応えられる、それが大野山です。
登山口までのアクセス

レトロな雰囲気の谷峨駅。
東海道線で小田原・熱海方面に乗車。国府津駅で御殿場線に乗り換えて谷峨駅で下車します。東京駅から谷峨駅までの所要時間は約1時間40分です。
※御殿場線はsuicaを使っての乗り換えができないので、切符を購入しておくか、国府津駅で一旦改札を出て再びsuicaで入場する必要があります。
ルートの難易度

整備された登山道で歩きやすい。
難易度は初心者向きで、登山をはじめた方でも準備をした上で登れば安心して登れる難易度です。スタートから下山までの所要時間は約4時間で、途中の休憩を加えると約5時間です。
ルートは、登山道までの舗装路→登山道→山北駅までの舗装路に分かれています。いずれもしっかりした道標があり、地図は必携ですが迷いにくいです。また、大きな危険箇所はなく、露出した木の根や細かな段差はありますが、整った登山道が終始続きます。
このように怪我のリスクは低いルートですが、疲労感が出てくる下山開始時に唯一勾配が急な階段があり、足を捻ったりしないよう注意はしましょう。
登山の装備

11Lにバックパックに収納。
ハイキング以上に対応した登山靴・レインウェア・ヘッドライト・速乾性のあるウェア・行動食や山頂時に食べる食事・水分・地図といった装備が必要です。頂上に近づくにつれ樹林帯から離れて日差しを直接浴びる場所も増えるので、防止やタオルといった対策もしておくと良いです。
いざ大野山へ!

無人駅の谷峨駅。
谷峨駅からスタートです。神奈川県といえばお隣は東京都で都心に近いエリアですが、タイムスリップしたかのような風景に、登山への気持ちも高まります。

癒やされる。
登山道に向けて歩き出します。のどかな田園風景。まだスタートしたばかりなのに何度もシャッターを切ってしまいます。

橋を渡るってなんだか楽しい。
橋を渡ります。なんだか渡るだけでもワクワクしますね。

この分岐は右へ。
橋を渡ったら舗装路を緩やかに登ります。

登山道に突入。
突然現れた登山道。気合が入ります。

大野山へと続く登山道。
登山道のはじめは樹林帯の中を歩きます。アスファルトと違って柔らかな土の感触が登山口を通して伝わってきます。

水分や行動食補給も。
途中で舗装路に出ます。ここにはトイレがあるので、休憩がてら利用しておくと良いでしょう。

木漏れ日が気持ち良い。
一休みしたら再び登山道へ。徐々に陽光が入るようになり、気持ちも弾みます。

山頂までの後半部へ。
再び舗装路に出ると小さな東屋があります。

いつ来ても心躍る。
東屋を過ぎてしばらくすると視界が開けます。山に来たな~と感じる眺望に、ここまでの疲れも忘れてテンションが上ります。

季節によって雪化粧を変える富士山。
富士山も見えます。丹沢は至るところで富士山が見え、様々なシチュエーションの富士山が撮影できます。

山それぞれの眺望を堪能するのも登山の醍醐味。
見下ろすと、こんなに登ってきたんだなぁと感動に浸れるのが登山。ここまで来ると登りはほとんどなくなります。

山頂が近いと足取りが軽くなる。
山頂に近づいてきました。山頂一帯が牧場であった歴史もあってか、どこかのどかな風景が広がります。

立派な山頂標識。
山頂に到着です。

西丹沢の山々と丹沢湖。
山頂からは富士山、丹沢の山並み、丹沢湖などの眺望が広がります。山頂にはトイレやベンチがあり、休憩には最適な場所です。

帰りたくないと思いながら下山。
山北駅に向けて下山します。緩やかな下りの舗装路を歩きます。

低山らしい景色。
山頂を過ぎてもこれほどの景色。下山するのがもったいない気分です。

足を挫かないように。
登山道に入ります。急な階段。下りでは怪我の恐れもあるので慎重に。

道に迷いづらいルート。
樹林帯に入ります。一本道なので安心です。

登山道が終わる。
下っていくと舗装路に出ます。ここで登山道は終わり、山北駅までところどころに出ている道標と地図を見ながら歩いていきます。

山と人の歴史を思わせる。
かつての小学校。現在はカフェとなっています。

お久しぶり。
丹沢の名峰、塔ノ岳の登山口にいた2人組。突然いなくなったと思ったら、ここで再会できました。

山北駅へ。
国道246号線まで来ました。山北駅までもうしばらく歩きます。

単線が好き。
御殿場線の線路。なんだか風情があって、電車が通るのをぼんやり眺めるのが好きです。

ザックを下ろしてのんびり電車を待とう。
山北駅に到着です。お疲れ様でした。
大野山登山で丹沢の自然を満喫しよう

ルート上で木彫りが登山者を出迎える。
いかがでしたか。丹沢の自然と共にタイムスリップしたかのような風景で旅行気分が味わえる大野山登山。丹沢を登るのがはじめてな方、山登りをのんびり楽しみたい方など、今回ご紹介したのは多くの方に登ってほしいおすすめルートです。
大野山に登って、最高の1日を過ごしてくださいね。