そのクルマのほかに、通勤とか買い物とか普段使いの乗用車があって当然、みたいな「思い込み」があるのです。それからわが家の立地と大きなキャンピングカーのギャップにも「!!!」となるようです。
というのも私は東京23区内の住宅密集地で暮らしています。そのなかでもとりわけ道が細い地域に住んでいます。明らかにクルマ同士がすれ違えない道幅の対面通行が当たり前だったりします。今回は、いつかはキャンピングカーがほしいけど、運転したり維持できるか心配…という方のために! 自家用車はキャンピングカーだけで生活している私のリアル情報を紹介します。
なぜ私はキャンピングカー1台体制なのか
2008年に中古のキャンピングカーを初めて購入しました。そのときはもう1台「ジープ・コマンダー」というアメ車も所有していました。そのころ私は独身で、仕事も趣味のサーフィンもめちゃくちゃがんばっていた時期。四駆に乗って千葉北の海沿いをガンガン走っていたのです。
しかしジープは輸入車だし、排気量も5.7Lあり、税金・保険・車検・駐車場などの「維持費」が、ぶっちゃけエライことでした。私には2台所有は無理だ!そう気づく日はあっという間に訪れました。ジープを売るか、キャンピングカーを手放すか、仕事をさらにがんばって2台所有するか…。
ハイ、ジープを売ることにしました。 後述しますがキャンピングカー1台でも、なんとかなると思ったからです。余談ですが昨年、「整理収納アドバイザー」として仕事ができる1級資格を取りました。振り返れば、その当時からモノをスパンと手放すことは得意だったのですね…(笑)。
それはそうと、大都市にお住まいの皆さんならわかってくださると思いますが、東京でクルマはそんなに使いません。自転車や公共の乗り物で十分移動できるからです。身体にもお財布にも地球にもやさしく。また、今まで所有していたジープの代わりに、「急なゲリラ豪雨でのお出かけ」「子どもがケガした」「 急いで救急病院へ」 とか、「週に一度スーパーへの食料品の買い出し」とかはキャンピングカーで事足ります。見た目は家を積んでいますが、ハンドルを握っている分には「普通のクルマ」だからです。なのでわが家は、キャンピングカー1台で全然不便を感じていません。
我が家のキャンピングカーと家族構成
現在、私が所有する2代目となるキャンピングカーは、トヨタのキャンピングカー専用車両「カムロード」がベース。「キャブコン」と呼ばれるスタイルで、簡単にいうと、トラックの荷台に住居を載せているタイプです。車高があるため中型トラックのようにも見えますが、実際は普通免許で運転できますし、世田谷をバンバン走っているハイエースよりも車長はコンパクトだったりします。雪山や海によく行くので「四輪駆動」です。車両寸法は全長4,990×全幅 2,100×全高2,880mm。
家族構成は、3つ下の夫と、6歳と11歳の元気すぎる息子たち。最近までボストンテリアの可憐なメス犬もいましたが6月にお星様になってしまいました。すっかり男だらけのむさ苦しい毎日です…。
エンジンは、3Lターボディーゼルで急な上り坂もガンガン走ります。初代が1.8Lだったので山間を走る中央道がキツくて、2代目は「走り」にこだわりました。もうひとつこだわったのは、「1人1ベッドで寝る」こと。後ろは子どもたちが寝る二段ベッド、夫婦は運転席上の広々としたバンクベッドで就寝しています。
乗車定員は7名、就寝定員は6名ですが、実際のところこのクルマはスペース的に、荷物的にも家族4人が最適かなと思います。家族+小型~中型くらいのワンさんがいても楽しいですね。かわいいけどちょっと周りに気を遣うペットや、騒がしい息子たちと気兼ねなく旅できるのがキャンピングカーの魅力です。
ほかにもキャンピングカーの種類には、軽自動車ベースの「軽キャンパー」、ワンボックスをベースにした「バンコン」、マイクロバスをベースにした「バスコン」などありますが、今回は私が所有する「キャブコン」をメインにした質問にお答えしていきますね。
キャンピングカーQ&A
- 免許の種類は?
→「普通免許」です。キャンピングカーの多くの車両を普通免許で運転できます。乗車定員11人以上、総重量5トン以上は、現在の中型免許が必要となりますが、2007年の中型免許制度施行前に普通免許を取得された方なら(私もそうです)、そちらのサイズも問題なく運転できます。 - シートベルトは?
→乗車定員分のシートベルトがあり「装着義務」もあります。
- パッと見大きいけど運転は大変?
→子どものお友だちママから「こんな大きなクルマ、〇〇くんママ(私です)も運転するんですか?」というふうにビックリされることが多いです。でも、かつて実兄が乗っていた1ナンバーのハイエース(中型車)の方が、よほど車長があるし、ホイルベースも長いので、それに比べたらずっとハンドルは切れます。慣れれば狭い道も普通に運転できますよ。
- キャンピングカーの維持費は高いイメージです
→それが、そうでもなくて、乗用車と変わらない、いやそれ以下だと私は思っています。むしろキャンピングカーは「8ナンバー」なので、自動車税や重量税など3、5ナンバーに比べたら割安です。かつて2台持ちしていたアメ車のジープの方がずっと金食い虫でしたね…。ご参考までに、昨年2023年にかかったキャンピングカーの維持費のトータルは「500,608円」(駐車場、ガソリン代、旅費などを除く)でした。
1月:保険代→138,660円、スタッドレスタイヤ交換代9,680円
4月:ノーマルタイヤ購入94,000円、修理パーツ&振込手数料3,824円
5月:税金・カード手数料41,170円、車検代213,274円長距離移動、宿泊場所としてはもちろん、いざというときに「乗用車」として使うことができて、この値段は高いでしょうか、安いでしょうか?
- 車検や修理はどこで?
→居住スペースの故障やカスタムは購入したキャンピングカー店に出していますが、車両自体のメンテナンスや車検は近所のトヨタディーラーです。これが外国車だと一気に維持費・修理費が跳ね上がるので、私は日本中どこでもメンテできて部品が取れる「トヨタ」にこだわりました。20代の頃なら、「見た目が重要で外車じゃなきゃイヤ」「希少車じゃなきゃかっこ悪い!」とかだったと思いますが(笑)、とにかく今は「快適に普通に旅する」ことに重きを置いています。 - 運転で気をつけるポイントは?
→ずばり「車高」です。 わが家のキャンピングカーの車高は2,880mmあります。
- コインパーキングに入る?
→ゲート式とか、自走式の立体駐車場とかはアウトですが、わが家のクルマのサイズ(全長4,990× 全幅2,100×全高2,880mm)なら、「平面」であれば問題なく駐めることができます。ただ、駐車場に「発券機の屋根」がある場所は注意が必要です。こんな高いモノに当たるんですよね…。屋根からだいぶずらして停車させ、クルマから降りて料金をお支払いしています。慣れれば楽勝です(笑)。
- 排気量と燃費は?
→3Lのターボディーゼルです。燃費は一般道、高速道路移動のミックスでアベレージ8km/Lくらいです。油種がディーゼルなので燃油高の現在もガソリンに比べたら安いです。先日も満タンにしましたが7,000円くらいでした。 - 乗り心地は?
→2台持ちしていた乗用車に比べたら、乗り心地はトラックのようです。ただシート位置が高いので前方が見渡せて気持ちいいですよ(笑)。いま乗っているカムロードベースのキャンピングカーは足回りや基本装備がずいぶん改善されていたようで、たしかに初代よりもずっと快適に走れます。 - 有料道の通行料金は?
→私が乗っているサイズなら「普通車」と同じです。たまに大きな公園のパーキングなどでバス料金を取られることがありますが、駐車場の係員さんに声を掛けると向こうも慣れており、普通車料金に訂正してくれます(笑)。
まとめ
徒歩や自転車、公共の乗り物だけで生活できるエリアであれば…、いや、もしかしたら車社会の場所であっても!?意外とキャンピングカー1台でなんとかなるかもしれませんね。ひとつだけデメリットを申し上げますと、「ちょっと目立つ…」ということだけでしょうか(笑)。いつでも旅気分、愉快なキャンピングライフ、いかがでしょう。