都内在住4人家族。国井家の自家用車がキャンピングカー(キャブコン)1台で生活できる意外な理由
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • キャンピングカー・車中泊

    2024.08.09

    都内在住4人家族。国井家の自家用車がキャンピングカー(キャブコン)1台で生活できる意外な理由

    都内在住4人家族。国井家の自家用車がキャンピングカー(キャブコン)1台で生活できる意外な理由
    「わが家のクルマはキャンピングカーだけ」と言うと、皆さんに驚かれます。キャンピングカーって、「レジャー用」というイメージが強いからでしょう。

    そのクルマのほかに、通勤とか買い物とか普段使いの乗用車があって当然、みたいな「思い込み」があるのです。それからわが家の立地と大きなキャンピングカーのギャップにも「!!!」となるようです。

    というのも私は東京23区内の住宅密集地で暮らしています。そのなかでもとりわけ道が細い地域に住んでいます。明らかにクルマ同士がすれ違えない道幅の対面通行が当たり前だったりします。今回は、いつかはキャンピングカーがほしいけど、運転したり維持できるか心配…という方のために! 自家用車はキャンピングカーだけで生活している私のリアル情報を紹介します。

    なぜ私はキャンピングカー1台体制なのか

    外から見ると「家を積んでいる」ように見えますが、運転したら普通のクルマです(笑)。

    2008年に中古のキャンピングカーを初めて購入しました。そのときはもう1台「ジープ・コマンダー」というアメ車も所有していました。そのころ私は独身で、仕事も趣味のサーフィンもめちゃくちゃがんばっていた時期。四駆に乗って千葉北の海沿いをガンガン走っていたのです。

    しかしジープは輸入車だし、排気量も5.7Lあり、税金・保険・車検・駐車場などの「維持費」が、ぶっちゃけエライことでした。私には2台所有は無理だ!そう気づく日はあっという間に訪れました。ジープを売るか、キャンピングカーを手放すか、仕事をさらにがんばって2台所有するか…。

    ハイ、ジープを売ることにしました。 後述しますがキャンピングカー1台でも、なんとかなると思ったからです。余談ですが昨年、「整理収納アドバイザー」として仕事ができる1級資格を取りました。振り返れば、その当時からモノをスパンと手放すことは得意だったのですね…(笑)。

    それはそうと、大都市にお住まいの皆さんならわかってくださると思いますが、東京でクルマはそんなに使いません。自転車や公共の乗り物で十分移動できるからです。身体にもお財布にも地球にもやさしく。また、今まで所有していたジープの代わりに、「急なゲリラ豪雨でのお出かけ」「子どもがケガした」「 急いで救急病院へ」 とか、「週に一度スーパーへの食料品の買い出し」とかはキャンピングカーで事足ります。見た目は家を積んでいますが、ハンドルを握っている分には「普通のクルマ」だからです。なのでわが家は、キャンピングカー1台で全然不便を感じていません。

    運転席からの視界

    交通量の多い世田谷・三軒茶屋を余裕で通過。頭上のバンクベッドが見切れています(笑)。

    我が家のキャンピングカーと家族構成

    現在、私が所有する2代目となるキャンピングカーは、トヨタのキャンピングカー専用車両「カムロード」がベース。「キャブコン」と呼ばれるスタイルで、簡単にいうと、トラックの荷台に住居を載せているタイプです。車高があるため中型トラックのようにも見えますが、実際は普通免許で運転できますし、世田谷をバンバン走っているハイエースよりも車長はコンパクトだったりします。雪山や海によく行くので「四輪駆動」です。車両寸法は全長4,990×全幅 2,100×全高2,880mm。

    家族構成は、3つ下の夫と、6歳と11歳の元気すぎる息子たち。最近までボストンテリアの可憐なメス犬もいましたが6月にお星様になってしまいました。すっかり男だらけのむさ苦しい毎日です…。

    エンジンは、3Lターボディーゼルで急な上り坂もガンガン走ります。初代が1.8Lだったので山間を走る中央道がキツくて、2代目は「走り」にこだわりました。もうひとつこだわったのは、「1人1ベッドで寝る」こと。後ろは子どもたちが寝る二段ベッド、夫婦は運転席上の広々としたバンクベッドで就寝しています。

    乗車定員は7名、就寝定員は6名ですが、実際のところこのクルマはスペース的に、荷物的にも家族4人が最適かなと思います。家族+小型~中型くらいのワンさんがいても楽しいですね。かわいいけどちょっと周りに気を遣うペットや、騒がしい息子たちと気兼ねなく旅できるのがキャンピングカーの魅力です。

    ほかにもキャンピングカーの種類には、軽自動車ベースの「軽キャンパー」、ワンボックスをベースにした「バンコン」、マイクロバスをベースにした「バスコン」などありますが、今回は私が所有する「キャブコン」をメインにした質問にお答えしていきますね。

    キャンピングカーの種類

    左上が「バンコン」、右上は「軽キャンパー」、下は左が「バスコン」、右2台は私が所有するキャンピングカーと同じタイプの「キャブコン」です。

    キャンピングカーQ&A

    • 免許の種類は?
      →「普通免許」です。キャンピングカーの多くの車両を普通免許で運転できます。乗車定員11人以上、総重量5トン以上は、現在の中型免許が必要となりますが、2007年の中型免許制度施行前に普通免許を取得された方なら(私もそうです)、そちらのサイズも問題なく運転できます。

    • シートベルトは?
      →乗車定員分のシートベルトがあり「装着義務」もあります。
    ベンチシートに座る筆者と子ども

    「行商気分」なベンチタイプのシートです(笑)。真ん中の次男はジュニアシートに座り腰の位置で締める「2点式」。

    • パッと見大きいけど運転は大変?
      →子どものお友だちママから「こんな大きなクルマ、〇〇くんママ(私です)も運転するんですか?」というふうにビックリされることが多いです。でも、かつて実兄が乗っていた1ナンバーのハイエース(中型車)の方が、よほど車長があるし、ホイルベースも長いので、それに比べたらずっとハンドルは切れます。慣れれば狭い道も普通に運転できますよ。

    世田谷の細道

    木がせり出したり、家が通りまで迫ることで知られる世田谷の細道も。

    世田谷・経堂の狭い商店街

    経堂のゴチャッとした商店街も普通に走り抜けできます。

    路上駐車の車を避けて走る

    クルマのカタチが真四角に近いので意外と運転はしやすい。ゆっくり追い抜かしましょう。

    • キャンピングカーの維持費は高いイメージです
      →それが、そうでもなくて、乗用車と変わらない、いやそれ以下だと私は思っています。むしろキャンピングカーは「8ナンバー」なので、自動車税や重量税など3、5ナンバーに比べたら割安です。かつて2台持ちしていたアメ車のジープの方がずっと金食い虫でしたね…。

      ご参考までに、昨年2023年にかかったキャンピングカーの維持費のトータルは「500,608円」(駐車場、ガソリン代、旅費などを除く)でした。

      1月:保険代→138,660円、スタッドレスタイヤ交換代9,680円
      4月:ノーマルタイヤ購入94,000円、修理パーツ&振込手数料3,824円
      5月:税金・カード手数料41,170円、車検代213,274円

      長距離移動、宿泊場所としてはもちろん、いざというときに「乗用車」として使うことができて、この値段は高いでしょうか、安いでしょうか?

    • 車検や修理はどこで?
      →居住スペースの故障やカスタムは購入したキャンピングカー店に出していますが、車両自体のメンテナンスや車検は近所のトヨタディーラーです。これが外国車だと一気に維持費・修理費が跳ね上がるので、私は日本中どこでもメンテできて部品が取れる「トヨタ」にこだわりました。20代の頃なら、「見た目が重要で外車じゃなきゃイヤ」「希少車じゃなきゃかっこ悪い!」とかだったと思いますが(笑)、とにかく今は「快適に普通に旅する」ことに重きを置いています。

      世田谷線のわき道を走る

      狭い世田谷線の脇の道も走りますよー。

    • 運転で気をつけるポイントは?
      →ずばり「車高」です。 わが家のキャンピングカーの車高は2,880mmあります。

    クルマより低い位置にある一時停止の看板

    車のルーフより低い位置にある標識。運転に慣れるまで本当に気をつけました。

    頭上を覆う木にも注意

    あっという間に車体が傷だらけになるので、頭上を覆う木や枝にも気をつけます。

    サイドオーニングにも注意

    オーニング(ロール式のタープ)がサイドにルーフの横に張り出しているので、こちらも電柱などに当たらないよう気をつけています。

    • コインパーキングに入る?
      →ゲート式とか、自走式の立体駐車場とかはアウトですが、わが家のクルマのサイズ(全長4,990× 全幅2,100×全高2,880mm)なら、「平面」であれば問題なく駐めることができます。ただ、駐車場に「発券機の屋根」がある場所は注意が必要です。こんな高いモノに当たるんですよね…。屋根からだいぶずらして停車させ、クルマから降りて料金をお支払いしています。慣れれば楽勝です(笑)。

    平面駐車場

    車幅、車長は普通の乗用車と変わらないので、困ったことは記憶にないかも。ちなみに車長が5mを越す車両は、フェリー代が急に高くなります。

    スーパーの搬入車専用パーキング

    ゲート式駐車場しかないスーパーでは「搬入車」専用パーキングに案内されることも!

    わが家の駐車場に入庫した様子

    わが家の階下の駐車場は、2階の屋根(バルコニー)があるためけっこうスレスレです。購入時にしっかり採寸してくださいね。

    • 排気量と燃費は?
      →3Lのターボディーゼルです。燃費は一般道、高速道路移動のミックスでアベレージ8km/Lくらいです。油種がディーゼルなので燃油高の現在もガソリンに比べたら安いです。先日も満タンにしましたが7,000円くらいでした。

    • 乗り心地は?
      →2台持ちしていた乗用車に比べたら、乗り心地はトラックのようです。ただシート位置が高いので前方が見渡せて気持ちいいですよ(笑)。いま乗っているカムロードベースのキャンピングカーは足回りや基本装備がずいぶん改善されていたようで、たしかに初代よりもずっと快適に走れます。

    • 有料道の通行料金は?
      →私が乗っているサイズなら「普通車」と同じです。たまに大きな公園のパーキングなどでバス料金を取られることがありますが、駐車場の係員さんに声を掛けると向こうも慣れており、普通車料金に訂正してくれます(笑)。

    まとめ

     

    キャンピングカーで移動する筆者親子

    キャンピングカー1台体制でも問題なく暮らせますよー!

    徒歩や自転車、公共の乗り物だけで生活できるエリアであれば…、いや、もしかしたら車社会の場所であっても!?意外とキャンピングカー1台でなんとかなるかもしれませんね。ひとつだけデメリットを申し上げますと、「ちょっと目立つ…」ということだけでしょうか(笑)。いつでも旅気分、愉快なキャンピングライフ、いかがでしょう。

    私が書きました!
    旅のエッセイスト
    国井律子
    1975年東京生まれ。大学卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌でエッセイスト・デビュー。現在は、オートバイのほか、旅、クルマ(キャンピングカー所有)、自転車、サーフィン(ショートもロングも)、スノーボード、ファミリートレッキングなど多趣味をいかしたエッセイを執筆中。旅が好きなのと同時に、おうちも大好き。家での一番の趣味は収納(整理収納アドバイザー1級資格取得)。いかにラクするか考えること、「時短」という言葉も大好き。嫌いな言葉は「二度手間」。インテリア、ネットショッピング、お取り寄せグルメ・酒、手抜きおつまみ作りに熱心。「痩せたい」というのが口癖。直近は苦手な掃除をがんばっている。飼い犬はボストンテリア。ふたりの男児の母でもある。https://ameblo.jp/kuniritsu/

    あわせて読みたい

    キャンピングカーの中でなに食べてる?子連れ車中泊旅のリアルな食事事情をご紹介

    キャンピングカーの中でなに食べてる?子連れ車中泊旅のリアルな食事事情をご紹介

    キャンピングカー・オーナーで収納大好き!な国井律子が、愛車で実践している「車内整理術」

    キャンピングカー・オーナーで収納大好き!な国井律子が、愛車で実践している「車内整理術」

    キャンピングカー歴14年の国井律子が教えます。出発前にすべき「旅のリアルな準備」って?

    キャンピングカー歴14年の国井律子が教えます。出発前にすべき「旅のリアルな準備」って?

    NEW ARTICLES

    『 キャンピングカー・車中泊 』新着編集部記事

    車中泊で日本一周するのも夢じゃない!必要なもの・費用・注意点などを紹介

    2024.11.19

    2年間の旅の途中に起こったキャンピングカーのトラブル。対処と予防はどうする?

    2024.11.17

    デュカトがベース!イタリアのキャンピングカーはエレガントだぞ

    2024.11.10

    キャンピングカーで工夫しながら作る、旅気分満点の”車中泊ごはん”を紹介!

    2024.11.06

    お値段200万円台!ルートシックスのライトキャンパー「ウォームスライト」は2人寝られるベッド付き

    2024.11.05

    キャンプ仕様のハイエースが人気!手軽にカスタムできるおすすめキットも紹介

    2024.11.04

    軽バンをおしゃれに楽しもう!おすすめ車種&カスタムを紹介

    2024.11.02

    アルファードでリッチな車中泊を!より快適に過ごせるおすすめキットも紹介

    2024.10.27