サントリーが子ども対象で行う「水育」の特別企画・大人版を体験してきた!
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    2024.08.21

    サントリーが子ども対象で行う「水育」の特別企画・大人版を体験してきた!

    サントリーが子ども対象で行う「水育」の特別企画・大人版を体験してきた!
    水を育む森を守る「サントリー 天然水の森」活動をはじめ、美しい水を未来へとつなぐ環境活動に取り組んでいるサントリーグループでは、次世代環境教育として、「水育」を行なっています。

    子どもたちに、水や水を育む森の大切さに気づいてもらい、未来に水を引き継ぐために何ができるのかを考える次世代に向けたプログラムです。2004年にスタートし20周年を迎えた今年、特別企画として、大人を対象にした「水育」体験を開催。山梨県にある「サントリー天然水 南アルプス白州工場」での「大人の『水育』体験」に参加してきました。

    「水育」大人版のプログラム内容とは?

    バードサンクチュアリもある「サントリー天然水 南アルプス白州工場」での「大人の『水育』体験」。

    「水育」のプログラムには、「森と水の学校」と「出張授業」の2つがあり、「森と水の学校」は、実際にサントリー天然水の森などを訪れ、自然体験や工場見学を行ないます。コロナ禍以降、オンラインでも開催され、筆者も以前参加しました。

    大人も子どもも一緒に学べる水育「森と水の学校」をおうちで体験!

    出張授業は、小学校45年生を対象に、小学校の授業として行なわれるもので、オンラインと対面、2つの形式で実施されています。

    今回、大人向けに開催されたのは、「サントリー 天然水の森」などを実際に訪れ、自然体験とともに学ぶという「大人の『水育』体験」です。白州校、北アルプス校、奥大山校、阿蘇校の4か所で、それぞれ1回ずつ、各約30名参加で開催されました。参加者は、20年前の小学生ということで、20代、30代の応募者の中から抽選で選ばれた方たち。応募ページには、

    「20年前小学生だったあなたへ
    あなたが小学生の頃降った雨が、
    今、天然水として生まれています。」

    と書かれていて、20年間のあなたの成長と森が育んだ恵みが出会える場になるのだと納得の年齢制限。出張授業体験の取材のあとに、「年齢制限で応募できず残念です」とこぼしてしまい失礼しました。

    サントリーの「水育」が20周年!小学生しか受けられない出張授業を特別体験してきました

    大人に向けてのプログラム内容も、基本的に小学生とその家族が参加している内容とほぼ同じ。一部、大人向けコンテンツが取り入れられていました。

    白州校での「大人の『水育』体験」がスタート

    グループに分かれ、他己紹介という大人向けオリジナルのプログラムからスタート。

    参加者は、現地集合で、受付でネームホルダーと「サントリー 天然水」を受け取り、「白州の森」に入ります。名前は、その日呼んでもらいたいニックネームを記入。初対面でも親近感がわく工夫がされていました。

    30人の参加者が3つのグループに分かれ、まずは、自己紹介ではなく他己紹介というアイスブレイクタイムが設けられていました。子ども同士の場合、すぐに仲良くなれることが多いですが、大人になると構えてしまうこともあるため、まずは、グループの一体感が出るようにとの特別プログラム。21組での参加者が多かったのですが、グループ内でシャッフルし、初対面の人の紹介をするというもの。ホワイトボードにメモを取りながら行ないました。これは、なかなかユニークな試みですね。

    続いて、全体で20年というキーワードをもとに、「20年間続けていること」、もしくは「変わらないこと」を考えて発表しました。バンドやプロ野球の推し活のほか、ゴルフやテニスといったスポーツを続けているなど、さまざまな答えがありました。

    「続けていくことは大事ですよね。だから、この質問をしました。『水育』も、20年続けてきました。水も育むことが大切で、これをメーカーだけが知っているのではだめだと我々は考えました。そこで、小さい頃から、飲み物を飲んでいるので、水について子どもたちにも知ってもらいたいとスタートしたプログラムです。」(「きむにいさん」 ことサントリーパブリシティサービス株式会社 PRコミュニケーション事業部 企業PRグループ課長 木村大輔さん)

    日本国内だけでなく、海外のサントリー工場がある地域などでも、それぞれの国の状況に合わせた「水育」プログラムを行なっています。そんな中でも、大人に向けたプログラムは初めて。この後は、いよいよ自然体験です。

    グループに分かれ森に入り自然を体験

    森の中は、グループに分かれて体験。「ラビットさん」こと公益財団法人 キープ協会 環境教育事業部 関根健吾さんのグループに参加。

    グループごとに分かれて森に入ります。筆者は、ラビットさんがガイドを務めるグループに参加しました。これから森に入るというところでペア1組に1枚のバンダナが配られました。そして、なんと1人がそのバンダナで目かくしして、もう1人がガイドして進むというもの。

    ユニークな体験に、参加者のみなさんはノリノリで歩き始めました。筆者も、サントリーのスタッフ協力のもと、少しだけ目を閉じて歩いてみましたが、目からの情報がないので、五感のほかの感覚に集中するためか、踏みしめる地面のやわらかさや風の音など、自然をより感じられました。

    そして、樹齢50年以上あると思われる大きな松の木にタッチします。目かくししているため、何を触っているのか手の感触だけで感じとります。そこで、目かくしは終了。

    1年目の松は、かなり小さい。

    大きな松の木に触れた後、

    「では、今度は1年目の松の木を探しましょう。」(ラビットさん)

    周囲を見渡し、10cm50cm程度の木などを指さし、「これですか?」など、それぞれが答えましたが、正解ならず。なんと、ほとんど見えないくらいの小さな木が1年目とのこと。

    「大きく育つには、水と養分、そして太陽光が必要です。明るい森だと、ここまで光が届いて、大きな松に育ちます。」(ラビットさん)

    さらに、養分は土から吸い上げるのですが、一体、土の中はどうなっているのか。少し掘って土の状態を観察します。表面は、落ち葉などが多くみられ、その下は、微生物によって分解され、ちょっと湿った土になり、さらにその下は、粒子が細かいやわらかい土になっていました。

    ふかふかの土の様子を観察しました。

    「土の中の生きものたちが、耕してくれるんです。どんな生きものがいると思いますか。」(ラビットさん)

    「モグラ」「ミミズ」など、参加者が次々に答えます。そんな生きものが見られるかどうか、板のフタを外してみると、なんだか道のような跡がありました。これはモグラが移動した跡とのことで、生きものたちが地中を動き回ることで、土が耕され、やわらかい土になり、植物がよく育つといいます。

    モグラのはく製に興味津々の参加者。

    モグラの通った痕跡を見たあと、なんとモグラのはく製を見ることができました。筆者が思っていたよりは小さかったのですが、これで大きい方だとのこと。みなさん、興味津々に背中をさわり、「かわいい」との声や「やっぱり指先は鋭いんですね」などの声が聞かれました。

    土の違いで水の流れが変わる実験

    集合場所には、ベールがかかったオブジェが。

    3グループ全員が、サントリーのベールがかかったオブジェ前に集合。
    「いち、に、サントリー」の掛け声でアンベールされたところにあったのは、土壌の違いを表現した「出張授業」でも登場した実験機です。

    ベールの下から登場した実験機で説明する「みっきーさん」こと公益財団法人キープ協会 環境教育事業部 坂川実基さん。

    「左が、明るい森のやわらかい土です。右が、グラウンドなどにあるような固い土です。暗い森の土もこのような固い土になります。ここに雨を降らせますね。」(みっきーさん)
    雨をイメージした泥が混じった水を、流し入れると、

    「おお~!全然違う」など、思わず声が出てしまう参加者のみなさん。固い土にしみ込まず流れてしまった水と、ふかふかの土を通ってゆっくりと浸み込んでいく水。チューブから、きれいな水が出てくると拍手が起こりました。

    左側からは、ゆっくりときれいな水が流れ出てきます。

    「ふかふかの土が水をきれいにしてくれて、岩盤の固い部分で止まり、地下水になります。サントリーでは、総面積12,000ヘクタールを超える規模『サントリー 天然水の森』で水を育んでいます。東京ディズニーランド200個分以上の広さになります。」との、みっきーさんのお話に、一同またまた驚きの声が上がりました。

    サントリー天然水がつくられる工場へ

    南アルプスや工場について説明してくれたのは、「きくしーさん」ことサントリーパブリシティーサービス株式会社 工場広報グループ 白州 菊嶋駿介さん。

    水が育まれる森に続いて、「サントリー天然水 南アルプス白州工場」内の見学です。1996年に誕生したこの工場では、南アルプスの自然に育まれた天然水から「サントリー天然水〈南アルプス〉」などの製品がつくられています。まず、きくしーさんから、南アルプスについてのお話やクイズの出題がありました。3択クイズで、手をあげるのですが、みなさんとても真剣に考え、学校の授業を思い出す勢いで、しっかり手をあげていました。

    手前にある小さな四角い部分が工場。

    花崗岩の山であることから、小さな隙間からゆっくり水が浸み込み、その水が流れてくる山のふもとに工場があることなどの説明後、ジオラマにプロジェクションマッピングで水の旅を可視化してくれます。光の演出のため撮影NGだったのですが、水の流れが一目でわかる仕掛けでした。

    無人の製造ラインは、週末も可動。

    山梨県で「大人の『水育』体験」が開催されたのは土曜日でしたが、製造ラインは稼働中で、2リットルボトルの天然水が、次々に箱詰めされていきました。1分間に380本、なんと1秒に7本のペットボトルができ上がります。無人作業でしたが、味やにおいなど、人による官能検査で製品をチェックしています。

    体験を振り返る復習タイム

    大人向けオリジナルコンテンツの復習タイム。

    体験、見学のあとは、復習タイムです。朝一番のプログラム同様、こちらも「大人の『水育』体験」オリジナルプログラムです。ホワイトボードに書いて答えるお題は、「20年後の自分に忘れずに覚えておいて欲しいこと」です。それぞれホワイトボードに記入し発表しました。

    アウトドア好きのジュンさんのコメント。

    悩みながら記入する人もいる中、すぐに書き上げていたのが、ジュンさんです。

    「アウトドアを楽しんでいるので、森に行ってみたくて今回、応募しました。これからもアウトドアを楽しむためにも、自然をもっと大切にしなければいけないと思いました。」と、話しました。

    他己紹介のシャッフルでペアになったお二人。(左)きーぼーさん/(右)よっしーさんは、元々お知り合いで参加したのかと思うほど仲のいい様子でした。

    参加者の中には、「サントリー天然水 南アルプス白州工場」と同じ歳という人も。今、吸収したことが20年後に生きてくることや、今の森に触れて、20年後は、新たな家族と、森に触れてみたいなど、20年という歳月で水が育まれることと、自分自身の人生を重ね合わせた感想が聞かれました。

    自然の営みの流れの中にいることを感じたというお二人。(左)まなみさん/(右)ひろきさん。

    「当たり前のように水を飲んでいましたが、当たり前ではないことがわかりました。」と、いうひろきさんの言葉も印象的でした。

    「われわれつくり手であるサントリーにしかできないこともあると思いますが、みなさんができることもあります。ぜひ、その気持ちを持ち続けていただきたいです。」(きむにいさん)

    心にしっかり今日の体験が刻まれたことがわかるホワイトボード。

    「まるで学校の授業を久しぶりに受けたみたい」と、とても満足そうな表情だった参加者のみなさん。アウトドア好きの方に加え、「サントリー天然水」のほか、ビール、白州(ウイスキー)など、サントリー商品のファンが多かった印象です。

    というのも、環境について興味があったというより、サントリーのLINEで今回の企画を知り、応募してみたという参加者が多かったからです。それらの商品が、水の恵みによってつくられることを知ったことで、今後の行動が少しでも環境に配慮したものに変化するのではないでしょうか。次世代環境教育の一環として小学生を対象にスタートした「水育」ですが、復習体験として、今回のような大人向けを今後も開催してくれると、より理解が深まるのではないかと感じました。

    サントリー天然水 南アルプス白州工場
    山梨県北杜市白州町鳥原2913-1

    サントリーグループ
    https://www.suntory.co.jp/

    森と水の学校
    https://mizuiku.suntory.jp/gakko/

    林 ゆりさん

    ロハスジャーナリスト。フリーアナウンサー。

    関西を中心にテレビ、ラジオ、舞台などで活動後、東京に拠点を移し、執筆も始める。幼いころからオーガニックに囲まれて育ち、MYLOHASに創刊から携わる。LOHASを実践しながら、食べ物、コスメ、ファッションなど、地球にやさしく、私たちにもやさしいものについてWeb媒体やブログで発信中。

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