長さを測る基本的な方法とツール
アウトドアで長さを測る際に使用できる基本的なツールをいくつかご紹介します。状況に応じて適切なツールを選ぶことで、より便利に測定が可能になります。
定規
定規は最も一般的な長さ測定ツールの一つです。コンパクトで持ち運びやすく、小さな物の測定に適しています。
小さくて直線的なものを測る時に便利ですが、大きいものや曲線的なものを測るのは苦手です。
メジャー
メジャーは硬い金属やプラスチック製のスケールがケースに巻かれており、主に建築やDIYで使われます。
1m〜10mの様々な長さがあり、用途で選ぶことができます。スケールを伸びたまま固定でき、曲がりにくく直線の距離を測るのに便利です。
巻尺
巻尺は柔軟な布やプラスチック製で、体のサイズやサッカーコートなど曲面や長い距離を測るのに適しています。通常1.5mから100mまでの長さがあります。服の採寸やスポーツの測定に広く使用されます。
レーザー距離計
レーザー距離計は、レーザー光を使って直線距離を正確に測定するデジタルツールで、障害物がない場合に数センチから数百メートルの範囲を瞬時に測定でき、建築や内装工事で広く使われます。
障害物があると正確な測定が難しくなるため、主に開けた空間での使用に適しています。
長さを正確に測るためのポイント
正確な測定結果を得るためには、適切な測定方法が重要です。以下のポイントを押さえて、より精密な測定を心がけましょう。
正しくツールを使用
どのツールを使う場合でも、きちんと測りたい箇所に曲がりやたるみがないようツールを当てて、目盛りを正確に読み取る必要があります。
また、レーザー距離計を使用する際は、手元がぶれると正しく測定できないので三脚を用いるなど、しっかりと固定すると良いでしょう。
測定時の姿勢と視線の位置
測定時には安定した姿勢を保ち、動かないように注意しましょう。また、視線は目盛りに対して垂直に合わせ、平行視差を避けることが必要です。
平行視差とは、斜めから見ることで物の長さなどが実際と異なって見える視覚的な誤差です。
複数回測定して平均値を測定
正確な結果を得るためには、最低でも3回の測定を行い、明らかに外れた値は除外した上で、残りの値の平均を計算しましょう。そうすることで個々の測定誤差を軽減し、より信頼性の高い結果が得られます。
測定対象物の安定化
測定対象物が動いたり変形したりすると、正確な測定が難しくなります。
風の強い日には軽い物が動く可能性があるため注意が必要です。ロープやテントの生地など、張力で長さが変わるものは、一定の張力を加えた状態で測定しましょう。
今はスマートフォンでも長さを測定できる?
最新のスマートフォンには、ARテクノロジーを活用した長さ測定機能が搭載されています。アプリを使えば、追加の機器なしで簡単に測定が可能です。
長さを測定できるスマートフォンアプリ
いくつかの人気アプリをご紹介します
Apple純正「測定」アプリ(iOS)
iPhoneに標準搭載されたツールで、直感的な操作が特徴です。基本的な長さ測定だけでなく、長方形の面積も簡単に測定できます。日常のちょっとした計測に便利なアプリです。
AR 定規ツール(iOS/Android)
Androidで使用できる多機能な計測アプリです。長さや角度、面積、体積の測定が可能で、さらに3D物体の測定にも対応。クロスプラットフォームでの利用が可能なため、幅広い用途に活用できます。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.grymala.aruler&hl=ja
アプリの使用方法
ここではApple純正「測定」アプリを使った、手動での寸法を計測する方法を紹介します。
今回はベンチの長さを測ってみました。
1.計測を開始したい点と画面中央のドットを合わせてから、「+」ボタン をタップします。
2.iPhoneを終了点にゆっくりパンして測りたい場所で「+」ボタン をタップします。
3.計測した長さが表示されます。
4.計測の写真を撮るには、「◯」ボタン をタップします。
アプリを使用するうえでの注意点は、まず、明るい場所で計測を行うことです。また、0.5~3メートルの距離にある、輪郭がはっきりしたオブジェクトに対して使用するのが最適です。計測結果はあくまで概算値であることを理解してください。
さらに、遠距離からの計測や、対象物に非常に近づきすぎると誤差が生じやすくなりますので、画面に収まる範囲で計測するようにしてください。
手軽に長さを測定するならアプリもおすすめ!
アウトドアでは、様々な場面で長さの測定が重要なので、従来の測定ツールに加え、スマートフォンアプリも便利な選択肢となっています。
アプリは荷物を軽減でき、多機能で使いやすいメリットがありますが、高精度が必要な場合は従来のツールとの併用がおすすめです。
状況に応じて適切な測定方法を選び、より快適なアウトドアを楽しんでください。