今回はスバル・レヴォーグ レイバックをご紹介。
もしものときにはハンドルとブレーキを制御。周囲の状況をしっかり監視する最新システムを搭載
レイバックは、レヴォーグの最低地上高を200㎜にまで引き上げたアウトドア派に待望の追加モデル。しかも、3つのカメラとレーダーで衝突を回避する先進の安全運転支援システム「アイサイトX」を搭載する。
クルーズコントロールは、速度キープ、前走車追従のみならず、カーブで減速、車線逸脱警告や、割り込みされたあとに適正な速度と車間距離に修正。さらには渋滞時にハンズオフでもOKという先進ぶりだ。
「高速走行中に車線の中央をキープしたり、ウインカー操作に連動してクルマ主導のハンドル操作で車線変更できたり。通常よりも目線が下がると『休憩しませんか』と話しかけてくれる。多くの先進技術に驚かされました。クルマと一緒に安全運転を楽しむ感覚が新鮮」(ヤマモト)
スバル/レヴォーグ レイバック
¥3,993,000~
※リミテッドEXグレード
【ボディーサイズ】全長4,770×全幅1,820×全高1,570mm
【車両重量】1,600kg
【最低地上高】200mm
【最小回転半径】5.4m
【WLTC燃費】13.6km/ℓ
問い合わせ先:スバル TEL:0120-052215
試した人
ライター ヤマモト
かつてはレオーネ、今はアウトバックを愛用。自転車、釣り、キャンプの相棒として、長年にわたりスバルのワゴンを頼りにしている。
楽チン安全機能度
※各ジャンルの先進安全性能を、数で5段階評価しています。最後の表記は装備する安全機能で、それぞれの説明は記事の一番下にあります。
- 衝突回避 ★★★★★
- 駐車・夜間走行時 ★★★★★
- 運転支援 ★★★★★
- 高速走行 ★★★★★
- 衝・誤・ハ・標・先・灯・セ・追・線・渋
車線変更をスムーズにアシスト
車線逸脱アラート、前走車との距離感などさまざまな情報をメーター内に表示。
クルーズコントロールで高速走行中に条件がそろうと、ウインカーに連動し、ハンドルが制御され車線変更できる。
3つのカメラとレーダーで安全運転をサポ-ト
アイサイトの基本操作は、ステアリングの右側にあるスイッチで行なう。
広い視野を確保する3個のカメラとレーダーで前方の様子を検知する。
テントサイト内の移動時は周囲の様子をモニターで確認
ドアミラー下など計4つのカメラの映像で車両周辺の様子を確認できる。
前輪両サイドと前方の様子を映す映像。狭い道ですれ違うときも安心。
バックで駐車するときにもぶつからない
後退時ブレーキアシストを搭載。ミラーで確認しづらいテントサイトの電源などに近づくと警報が響き、さらに進むとブレーキ制御。
モニターに車両周辺の状況と、障害物との距離感などが、複数の画面で映し出される。「画面が大きくて見やすいのが素晴らしい!」
積む
高さ、幅、奥行きすべてに十分な余裕がある荷室。さらに、荷室下にも広い収納スペースがある。外観から想像する以上に広い印象だ。
泊まる
レバー操作で簡単にフルフラットに。前席を前に出せば、奥行きは190㎝ほどになる。荷物で隙間を埋めれば、ふたりで車中泊も快適。
装備する安全機能アイコンの説明
衝突回避
衝:衝突を回避するため警告やブレーキを制御する
誤:シフトやベダルの誤操作時の急加速を防ぐ
ハ:ブレーキで衝突回避が難しいときにハンドルを制御
運転支援
標:最高速度や一時停止などの道路標識を視覚や音で知らせる
先:先行車が発進したときに知らせてくれる
駐車・夜間走行時
灯:状況に応じて自動でハイビームに切り替えて視界を確保する
セ:駐車時に障害物をセンサーが感知して知らせてくれる
高速走行
定:定速のみのクルーズコントロール
追:先行車と車間距離を保ち追従走行するアダプティブクルーズコントロール
線:車線から逸脱しそうなとき、警告したりハンドル操作を支援
渋:渋滞時にハンドル操作や発進をアシスト
スバルが目指すAI活用。次世代アイサイトができることとは?
教えてくれた人
SUBARU 技術本部 ADAS開発部
車両性能主査 丹羽仁史さん
次世代アイサイトでは、現行アイサイトでご好評をいただいているプリクラッシュブレーキなどの安全機能、ツーリングアシストといった利便機能に対して、AI技術を融合させることでさらに磨きをかけていきます。例えば、今までは障害物として認識できなかった物体を認識して衝突回避できたり、白線が消えかかったような道路でもレーンキープを継続できたり、より安心して使っていただける運転支援システムになっていきます。
アイサイトの強みは、ステレオカメラによる立体視によって、広範囲の交通環境を精度高く認識し、その情報に基づいてきめ細やかな制御を行なうことです。一般的にカメラセンサーは、夜間や天候不良時などの悪環境下での認識は苦手と思われがちですが、独自の画像認識技術によって、そのネガを克服しています。しかし、性能には限界があり、認識できない障害物や道路環境も存在します。AI技術を駆使することで、現行アイサイトの性能限界を引き上げ、従来技術では難しかったシーンにおいても正しく認識することを目指します。
※構成/山本修二 撮影/三浦孝明
(BE-PAL 2024年9月号より)