温度にまつわるストレスのひとつである「冷え」に着目したアパレル小物。新ブランドの気になるアイテムをご紹介します。
サーモスの新サブブランド「&ONDO」とは
飲食シーンだけでなく、生活の中でさらなる心地よさを提供したいと、アパレル小物を展開するサーモスの新サブブランド「&ONDO」が、2024年9月2日にデビューします。サーモスといえば、保温。飲み物やスープなどを温かく保温し、内側からカラダを温めるアイテムを展開してきましたが、外からもサーモスらしいアプローチができないかと検討を重ね、「温度によるセルフケア」というコンセプトのもとアパレルに参入することにしたそう。
消費者が、「サーモス=保温、温かい」とイメージする中、生活の中でしっかり温かさや心地よさを体感してもらえるようにこだわったという12アイテムが登場です。
主に熱を蓄える機能で保温するサーモス独自開発の技術も採用されているのですが、今まで全く携わったことがないアパレル小物だけに、すべてが手探り。2年半にも及ぶ企画開発の末、ようやく発表に至ったといいます。ソックスについては、詳しく学ぶために、靴下の産地である奈良県の靴下工業協同組合が行なう「靴下ソムリエ」の資格認定試験に商品戦略室室長の樋田望さん自らが挑戦し合格した上で開発するなど、徹底したものづくりへのこだわりが感じられます。
ルームソックスやビーズクッションなど、屋内での着用をイメージして開発されたアイテムですが、キャンプなどのアウトドアでも活躍してくれそうです。
「LEG」「NECK」「CORE」のパーツ別にラインアップ
カラダの熱を蓄えて保温するという発想のアイテムは、冷えた空気の影響を受けやすい足先やふくらはぎのための「LEG」、寒さに敏感な首元や手首のための「NECK」、腰回りを中心とした「CORE」の3つに分かれています。寒い季節のアウトドアのお供にしたいアイテムをピックアップしてご紹介します。
起毛であったかルームソックス
魔法びんの保温効果から着想したという、独自開発の極起毛を採用した「起毛であったかルームソックス(ミドル丈/ロング丈)」は、毛足の長い極起毛が空気層を作ることで、足先の体温をキャッチして保温するというもの。ミドル丈とロング丈の2タイプあり、好みで選べます。
見た目は、ローゲージのソックスのようで、足首より上は締め付け感のないリラックスリブ編み。リブの部分は、伸ばしても、たわませても履くことができます。
内側を見てみると、一目瞭然のふわふわな編み方になっていました。これが独自開発の極起毛です。ちょっと引っ張ってみると、毛足が長いことがわかりました。まるで、ぬいぐるみでも触っているかのような柔らかさ。そんな暖かさで足を包み込んでくれます。
極起毛は、織りのパイルの高さも、毛足の長さも、一般的な起毛よりも長いことで、温かい空気をため込む体積が大きくなります。そのため、保温効果が続くというわけです。屋内用として開発され、ソックス自体に厚さがあるため、いつものサイズの靴を履くことができませんが、テント内で過ごすときに履けば、寒い日のキャンプも冷え知らずで過ごせそうですよ。外にいつもの靴を履いて出かけたいなら「締め付けないあったかソックス」や「もちはだ起毛のあったかソックス」がおすすめです。
あったかビーズクッション
熱伝導のよいチタンコーティングをビーズに施した「あったかビーズクッション」です。中に入れるビーズが多すぎるとクッションに張りが出てしまい、少なすぎると物足りなさを感じてしまう。このため、絶妙なビーズの量にこだわったというクッションです。チタンコートビーズと聞いて、重くなるのかと想像しましたが、まったくそんな感じはなく、持ち歩くのも手軽です。
ビーズ内部の空洞と、ビーズ同士の空間が作る空気層が体温をキャッチして保温するという仕組み。十字で区切られているのは、ビーズの偏りを防ぐという目的もありますが、折って使用することも想定したデザインです。半分に折って、手を入れてみるとじんわりと温かくなってきました。
「エネルギー不要で温まります。」(サーモス株式会社 マーケティング部 商品戦略室 企画2課 企画第2グループ 森弘美さん)
体温が伝わることで温まるため、エネルギーは、ある意味、自分自身。従来、外に逃げていく体温を、もう一度自分に戻しているイメージでしょうか。クッションを触っているだけより、座ってみると、じんわりと温かくなることがわかりました。焚き火の前で座っていると、お尻だけが冷たいと感じることもあるため、これは筆者のような冷え性の救世主になってくれそう。
あったかボアブランケット
寒い日の必需品ともいえるのがブランケットです。リサイクルポリエステルを使用したポーラテック サーマルプロフリースを採用した軽くて温かい「あったかボアブランケット」は、スナップボタン付きです。
ラップスカートのように腰に巻くことができ、ちょっとお腹周りが冷えてきたというときになどに、手軽に温められます。
ブランケットは、肩掛けするとずり落ちてくることがありますが、スナップボタンがあることで、そんな心配もなし。両手が使えますね。こちらは、直営店限定です。
温活より手軽な保温活のススメ
あったかアイテムの発表とともに、イシハラクリニックの石原新菜医師による、冷え性のセミナーも開催されました。冷え性というと女性に多いというイメージでしたが、若い男性にも増えているそうです。冷え性は、病気ではないけれど、冷えることでトラブルが増えるため、冷えない対策が必要です。
「温活をするとなると、運動を続けるなどハードルが高いですよね。そこで、手軽にできるのが、保温活です。自分の体温で温めた空気を纏うということです。冷え取りといって、靴下を何枚も重ね履きする人もいますが、重ねすぎると圧迫されるため、1枚でしっかり温めることが大切です。」(石原先生)
10月ごろから冷えが増加するため、温かい飲み物をこまめに摂りながら冷えないカラダづくりが大切だそうです。冷房で冷えている場合もあるため、冷えないカラダづくりは今から始めるのもよさそうです。
サーモスの新サブブランド「&ONDO(アンドオンド)」は、温度と共にということが一目でわかるブランド名ですが、あったかい温度で安堵する「安堵温度(アンドオンド)」でもあるのだなあと、アイテムを試しながら感じました。これからのシーズン、内側からはケータイマグにお気に入りのホットな飲み物を入れ、「&ONDO」のアイテムを纏って、保温活しながら冷えないカラダを目指します。
&ONDO
https://www.shopthermos.jp/shop/brand/andondo/