その首都であるビエンチャンをレンタル自転車でノンビリ回ってきました~。
家族が営むラオス名物麺の名店
あまり大きな街ではないので、観光名所を回るのに自転車は最適!ちなみに1日のレンタル代は5万キープ。「えっ、万?」と驚かれるかもしれませんが、ラオスの通貨であるキープは桁数が多いのです。実は日本円にするとたった330円です(笑)。
まずは腹ごしらえ。ラオスの代表料理の一つがカオピアックセンという麺です。ラオスの知人に薦められた店へ自転車を走らせました。目的の店は軽食堂という趣で、女性が麺を茹でています。給仕をしているのは娘さんであろうそっくりな顔をした女の子。
「カオピアックセン1杯ください!」と言うと女性は無言でニッコリ。
数分で料理が運ばれて来ました。綺麗な透明のスープの中に、細めのうどんのような麺が入っています。豚肉を揚げて細かく切った物とネギがトッピングされています。マナオ(柑橘)や粉唐辛子、砂糖、酢などはお好みで。この麺、米粉にタピオカの粉を混ぜこんでいるので、すごくモチモチとした食感です!美味しい!
「この店は私たち一家で30年以上続けているわ。常連のお客さんがたくさんいるのよ」
確かに、この味なら通いたくなるのも分かります!ちばみに、料金は1杯2万キープ(約130円)でした。安いですね~。
再び自転車を漕ぎ始めると、ギターを弾きながら美しい声で歌っているオジサンを発見!ブルースの曲でしょうか、とてもノリが良くて聞き入ってしまいました。上手なのでプロなのか訊くと……。
「いや、俺はミュージシャンじゃないよ。退職してから、こうやって街のあちこちで歌っているのさ」
渋いオジサンでした!
ラオスの凱旋門は一味違う!
宿泊していたメコン川沿いのホテルの集まる地区を出て、政府機関や商業施設が集まる大通りまでやって来ました。このランセン通りは片側4車線の広い道路で整然としています。だから自転車で走っていても余裕。
大通りの中心にあるのがパリにある凱旋門そっくりの建造物!ラオス語でパトゥーサイ(勝利の門)といいます。内戦での戦没者の慰霊碑として1960年代初めに建てられました。見た目はパリの物と似ていますが、建物の内外に施された装飾は、仏教国であるラオスならではのブッダやそれにまつわるイメージが使われています。
この凱旋門、上にのぼることもできるんです!入場料は外国人3万キープ(約200円)、地元の人たちは5千キープ(約35円)です。東南アジアではこういった二重の入場料を設定している所が珍しくありません。階段を登って行き屋上へ出ると、先ほど走ってきたランセン通りが一望できます。周りを眺めると、この門を中心に6方向へと進むロータリー交差点ができています。この点もパリの凱旋門と同じですね。
ここでスイスから来たファミリーと遭遇。息子さんがラオスで公的機関の職員として駐在中、良い機会なのでやって来たといいます。
「ノンビリしていて人々も優しく良い国だね。パリの凱旋門にも行ったことがあるよ。装飾が素晴らしく、私はこちらの方が好きかな」
凱旋門と並ぶビエンチャンの代表的観光名所がタートルアン寺院。3世紀頃にインドからもたらされたブッダの胸骨を納めるために建立したと言われています。
私が訪れたのがラオス式新年(毎年4月中旬)が近い時。食べ物や飲み物の屋台が用意され、皆さん食事とおしゃべりを楽しんでいます。私も屋台のひとつで麺を注文。いくらですか?と訊くと、「無料よ!お祝いでみんなに振る舞っているのよ」というお返事。ありがたくご相伴に預かりました。せっかくなので写真を撮ろうと、隣のテーブルに座っていた女性に頼むと、なぜかご自分もフレームインしてくれました(笑)。
ご飯を頂いていると、大音量の音楽と共に人々が練り歩き始めました。お札と花が飾られた棒を皆さん持っています。寺院への寄付用の物です。
陽気な音楽と共に歩いていると、寺院の上部から僧侶がお札をバラまき始めるではありませんか!人々はそれをうわ~っと笑顔で取りに行っています。よく見ると500キープ札や千キープ札です。先述のように桁数の多いラオスの通貨ですから、実は3.5円や7円ほど。
楽しい練り歩きの後は真面目な説法の時間。皆さん先ほどとは打って変わって真剣な顔で僧侶の話を聞いています。
ラオスの知名度はまだ低いですが、こんな風に楽しい体験が一杯できます!あなたも是非!