穏やかでおとなしそうだけど…アメリカバイソンってどんな動物?【動物ドッキリクイズ・その6】
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    2024.09.04

    穏やかでおとなしそうだけど…アメリカバイソンってどんな動物?【動物ドッキリクイズ・その6】

    穏やかでおとなしそうだけど…アメリカバイソンってどんな動物?【動物ドッキリクイズ・その6】
    2019年にアメリカ・ユタ州で起こった奇妙な事故。「トレイルランニング中にアメリカバイソンに突進され、空中に舞った女性!」というニュースが全米で話題になりました。飛ばされた高さ、なんと4メートル以上!

    さて、この奇妙な事故が起こった場所は私も大好きで夫婦でよく訪れる、バイソンがうようよいる島・ユタ州アンテロープ島州立公園。なぜ奇妙なのかというと…実はこの20代の女性が襲われた数か月前に同じ公園で、当時交際を始めたばかりの彼氏も、これまた同じくトレイルランニング中にアメリカバイソンに襲われ、大けがをしたばかりだったからなのです。けがが治り彼女と一緒に再び訪れたトレラン・デート中に、今度は彼女がアメリカバイソンに襲われたのですから、不思議としか言いようがありません。

    北米大陸最大の草食獣で、一見穏やかで大人しそうに見えるアメリカバイソン。では、アメリカバイソンはどのくらい巨大かというと…それを第1問にしましょう!

    4択クイズ形式で、アメリカバイソンについて楽しく学びましょう!

     【第1問】アメリカバイソンの体重はどれくらい?

    a) 200~400 kg
    b) 400~600 kg
    c) 600~1,000 kg
    d) 1,000~1,500㎏

    ずっしりとした見た目からも重いことは想像できますが、北米で最も体重が重い草食獣がアメリカバイソンです。人間の私たちが押し合いっこしても絶対勝ち目はないです。と言うか、この銅像のようにきっとビクともしません。

    さてアメリカバイソンは、一体どれくらいの重さがあるのでしょうか?

    アンテロープ島に設置されているアメリカバイソンの銅像で、本気で遊ぶ旦那さん。私がカメラを向けたからではなく、気づいたら勝手にひとりでこのポーズで楽しんでいました(笑)。

    答えは「c)600~1,000 kg」。アメリカバイソンはとても大きな動物で、オスは通常900kg前後。メスでも500kg以上になることが!銅像ならまだ良いですが、本物のアメリカバイソンと押し合いっこなんて、絶対にしないでくださいね。あっ!園内には触っていけない銅像もあるので、注意書きがされた看板が横にないか確かめてから、銅像とは遊んでください。

    【第2問】アメリカバイソンはどのくらいの速さで走れる?

    a) 時速20 km
    b) 時速40 km
    c) 時速60 km
    d) 時速80 km

    アメリカ西部発祥のスポーツに、カウボーイやカウガールが荒々しい雄牛の背中に乗るロデオ競技があります。ユタ州でもロデオは盛んですが、一般的に牛は短距離だと時速40~45kmで走れるとか。

    では、牛の仲間とされるアメリカバイソンは、どれくらいの速さで走れるのでしょうか?

    はい、また(まだ?!)遊んでいる子供のような旦那さんです。今度はロデオ気分で… 繰り返しますが、私がカメラを向けたからでは決してありません(笑)。

    答えは「c)時速60km」。見た目からは想像できませんが、アメリカバイソンは非常に速く走れるのです!驚くほどのスピードで、短距離なら時速60kmに達することも。

    日本の一般道路の車の制限速度と同じくらいのスピードで襲ってくるアメリカバイソンからは、どんなに早く走れる人間でも到底逃げ切れるわけがないのが分かりますよね。では、冒頭で書いたトレラン・デート中に襲われて空中に舞った女性は、どうやって助かったのでしょうか? それは後ほど。

    【第3問】アメリカバイソンが危険を感じたとき、最も多く取る行動は何?

    a) 死んだふりをする
    b) じっとして隠れる
    c) 逃げる
    d) 攻撃する

    世界初の国立公園として知られるイエローストーン国立公園で、観光客が写真を撮るために熊などに近寄り過ぎて、襲われる事故がたまにありますが、アメリカバイソンも同じように襲ってくるのでしょうか?

    アンテロープ島で喧嘩を始める二頭のアメリカバイソン。

    答えは「d)攻撃する」。アメリカバイソンは、危険を感じると攻撃的になることがあります。巨大な体と強力な角で突進してくるので、見かけたら距離を保つことが重要です。

    2019年にアンテロープ島で、4メートル以上空中に突き上げられた女性も、アメリカバイソンに近寄り過ぎたから自業自得だったいう、非難の声があがったのも事実です。でも病院でメディアのインタビューを受けた彼女は、指定されたトレイルをアメリカバイソンと距離を置いて走っていたと笑顔で答えています。

    世間からの非難の声に対して怒って反論するのではなく、可愛らしい笑顔でサラッと答える彼女の姿を地元のニュースで見たとき、心の澄んだ強い女性なのだろうなという印象を受けました。空中に舞っている瞬間はスローモーションだったと言っているので、死を覚悟してもおかしくない状況だったはずです。

    女性が助かった理由は、数か月前にアメリカバイソンに襲われた彼氏から事前に話を聞いていて、「もし襲われたら、死んだふりをしろ!」とアドバイスをもらっていたからだそうです。

    ただ、他の野生動物の対処法とは違って、アメリカバイソンに対しては地面に横になるとさらに攻撃的になり、踏みつけられる可能性があるとも言われています。

    第1問の答えを覚えていますか?北米で最も体重が重い草食獣の体重は?そう、600~1,000㎏です。このことからもこのカップルが、どれだけラッキーだったか想像できますよね。単なる「偶然」とは、言い難いと感じるのは私だけでしょうか?

    【第4問】アメリカバイソンは、かつて北アメリカにどれくらいいたのか?

    a) 50万頭
    b) 100万頭
    c) 3,000万頭
    d) 5,000万頭

    19世紀の狩猟によって数が劇的に減少し、絶滅の一歩手前まで追い詰められたアメリカバイソンですが、一体昔はどれくらいいたのでしょうか?

    真冬のアンテロープ島の絶景とアメリカバイソン。

    答えは「c)3,000万頭」。かつてアメリカバイソンは北米大陸全体で非常に繁栄していて、3,000万頭以上が生息していたと言われています。

    アンテロープ島やイエローストーン国立公園などの保護地域で、安全に生息しているアメリカバイソンがまだほとんど。野生の個体数はまだ限られているので、保護活動が引き続き必要なのも事実です。

    アンテロープ島のピクニックエリアの看板。えっ!「バイソン」ではなくて「バッファロー」?

    ちなみにバイソンとバッファローはよく混同されますが、実際には違う動物です。北米に生息するバイソンは、特に「アメリカバイソン」と呼ばれ、大きな肩のこぶと、短い角、そして厚い毛皮が特徴です。実はアメリカに生息する「バッファロー」という名前は誤称で、正しくは「バイソン」のことを指しているのです。

    本来のバッファローはアジアやアフリカに生息する動物で、たとえば水牛(ウォーターバッファロー)などが含まれます。つまり、アメリカンバッファローとバイソンは同じ動物を指しており、「バッファロー」という言葉は、アメリカバイソンの通称として使われているだけなのです。

    アンテロープ島のピクニックエリアの看板でさえ、「バイソン」ではなく「バッファロー」と書かれていたので、日本人の私たちが混乱するのは当然といえば当然かな…。でも、園内のパンフレットにはしっかりと「アメリカバイソン」という文字が… 次回この島に訪れる時は表記の違いの理由を、ビジターセンターの人に聞いてみようかな?!

    神秘的な風景に出会える、真冬のアンテロープ島。公園入口でいつも私たち夫婦を迎えてくれる看板とアメリカバイソンの銅像。

    島には500頭以上のアメリカバイソンが自然の状態で生息しているので、その堂々たる姿を撮影できるチャンスは高いです。でも常に大自然の生き物たちに対して尊敬の気持ちと、自分の行動にしっかりと責任をもって楽しみたいですね。ユタ州グレートソルト湖(大塩湖)に浮かぶ最大の島・アンテロープ島!機会があれば、ぜひ訪れてみて下さい。

    私が書きました!
    アメリカ・ユタ州ライター
    トロリオ牧

    2001年渡米、沖縄県出身。ユタ州ウチナー民間大使。アメリカでスーパーの棚入れ係やウェイトレス、保育士などの様々な職種を経験した後、アメリカ国防総省空軍省の仕事に就く。政府職員として17年間務めた後、パンデミックをきっかけに「いつ死んでも後悔しない人生」を強く意識するようになり2023年辞職。夫婦でRVキャンプやオフローディング、ロードトリップを楽しむのが最高の癒しじかん。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員

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