登山やトレランなどで活躍するハイドレーションとは?
バックパックやウエストバッグの中に入れたボトルにチューブを口許まで通し、直接給水できるようにしたアイテムがハイドレーションです。
登山中の水分補給は、基本的にボトルから立ち止まって行うことになりす。
もちろん、そのような水分補給方法でも問題ありませんが、立ち止まってボトルを取り出すという手間があることや、喉の渇きを潤すために一気に飲んでしまうことで、水分補給のペースが乱れてしまう、といったデメリットがあります。
こうした問題を解決してくれるのがハイドレーションです。移動しながらチューブで一定量の水を摂取できることで、必要な分だけ、それも即時に摂取することができます。
特に、限られた道具で山中を駆けるトレイルランニングで重宝されます。他にも、道中で水の確保が限られるシビアな登山でも活躍します。
実は筆者は水分補給が苦手で、意識していないと山頂まで一滴も飲まずに移動してしまうことがあります。
そうなると、脱水症状や脚に支障が出るといったアクシデントがあるため、このハイドレーションをうまく活用し、喉が渇く前に水を飲むことにしています。
ハイドレーションを使う際の注意点
容量を守った活用
ハイドレーションはシーンに合わせた対応ができるよう、同じモデルでも何種類かの容量があることがほとんどです。
1L程度からはじまり、大型のものなら3Lほど。もし移動中にボトルが空になったときは、別で入れていた水を移すか、水場や山小屋などで補給するなどします。
ハイドレーションには、無理に水を入れ過ぎると本体が破損し水が漏れてしまう可能性があります。水が漏れるとバックパック内の道具が濡れ、ウェアに染み渡れば行動に大きな支障が出ることもあります。
筆者は実際にボトルの水漏れに気づかず移動したことがあり、バックパックに染みた水が背中に伝わり、愕然としたことがありました。
日帰りの登山だったので大きな問題にならずに済みましたが、縦走登山などで水が限られたスケジュールだったらと思うとゾッとします。
ボトルは応急処置が難しいアイテムなので、規定量を守って活用しましょう。
保管方法
ハイドレーションはその構造上、乾きにくいことなどから、衛生管理が他のアイテムと比べても丁寧な保管が必要です。
近年は開口部が広く乾きやすいボトルが増えてきましたが、チューブには依然この課題があり、乾きやすいよう吊るして保管しているユーザーが多いです。
一度内部が汚れたりカビが発生すると洗浄にもかなり手間がかかるので、日々ドライな環境で保管するのがベストです。
メンテナンス
ボトルには常に水のみが入っているので目に見える汚れは付きにくいですが、使い続けると水垢や汚れ、匂いが付着していきます。
山行後のメンテナンスを適切に行うことでボトルの寿命を延ばせます。次の登山にも清潔な状態で使えるので、メンテナンスは必ず行いましょう。
一般的なブラシを使うこともできますが、ハイドレーション専用のメンテナンスキットもありおすすめです。
おすすめのハイドレーション5選!
【モンベル】トレールウォーターパック 1.5L
日本発のアウトドアブランド、モンベルが展開するハイドレーションです。
大きな注水口にチューブを外しても水が漏れない構造を持ち、素材はにおい移りしにくく抗菌効果があるなど、ハイドレーションにあると嬉しい機能性をバランス良く備えています。
サイズは1.5L・2L・3Lの3つで、2L・3Lには形状を保つ隔壁が設けられています。
【プラティパス】ビッグジップEVO 1.5L
丸められてコンパクトに収納できるボトルの代表的ブランドのプラティパスが展開するハイドレーションです。
ボトル上部にチューブが接続されているので着脱が容易で、片手で掴めるようにグリップを備えているなど、山行中の扱いやすさに優れます。
サイズは1.5L・2L・3Lの3つです。
【プラティパス】ホーサー 1.0L
キャップを替えれば携行用のボトルとしても活用できるのがホーサーです。
内部のメンテナンスは手間がかかりますが、サイズは1L・1.8L・2L・3Lと豊富で山行計画に合わせて最適なものを選ぶことができます。
【サロモン】ソフトリザーバー 1.5L
登山やトレイルランニングなどで軽量かつ機能的なアイテムを展開するサロモンのハイドレーションです。
細身のシルエットに高いグリップ性のスライダーなど、トレイルランニング時に欲しい機能を装備しています。
本体は裏返すことができ、洗浄もラクラクです。
サイズは1.5Lのほか、2Lがあります。
ハイドレーションの便利さを一度体験してみては?
いかがでしたか。
登山中の水分補給に悩んでいる方、ボトルの位置に四苦八苦している方、バックパックをなるべくスマートにしたい方などに、ハイドレーションはおすすめのアイテムです。
ハイドレーションを使うことで得られる効率的な移動、計画的な水分補給の恩恵を、ぜひ実際に使って感じてみてください。