※アクティビティスポットに付くアルファベットは記事の最後にあるマップと符合します。
冬だけでなく、グリーンシーズンにも外国人観光客が殺到!どんなソト遊びが人気?
ウインタースポーツの聖地として知られる白馬。その人気は高まり続け、今冬、スキー場には前年比123%、延べ104万人の観光客が訪れた。その一方で、グリーンシーズンにも外国人が殺到中、ということで、その実態と成長の理由を調査すべく、白馬へGO!
「観光地へ行けば必ず外国人に会いますし、登山をしていてもアジア系の人たちとすれ違うようになってきました。SUPのツアーも今年はアジア系のお客さんが結構入っていますよ」
とは、一年を通して白馬の自然をガイドしている福島格さん。この日も2組の外国人観光客に対応。SUPが目的で白馬に来たのだとか。
また、八方池を目指すハイキングコースにも多くの外国人が。
「白馬村は、夏でも楽しめるオールシーズン滞在型リゾートを目指しています。富士山なら日本に来たついでに日帰り登山もできますが、白馬に来れば、さまざまな場所を巡れるので滞在日数も自然と延びるはずです」
と、白馬村観光局・マーケティング部統括マネージャーの吉沢紘一さんは話す。
「グリーンシーズンでも外国人を誘致できるよう、コロナ禍に英語版のホームページを制作しました。また、台湾や香港に出向いて、登山セミナーも開催しています」
登山目的の人にはしっかりした装備で、奥深い白馬の自然を楽しんでほしいのだとも。
「日本人はGWやお盆休みなどにまとまっていらっしゃいますが、長期滞在の外国人が増えれば、季節を問わず平日にも町が賑わっていきます」
2023年夏季観光客数はコロナ前の2019年比約106%、約126万人を記録。ファミリーやカップルなど一般レジャー観光客も増えているという。
台湾のカップルは来日10回目にして、初白馬! 目的はSUPと登山。2週間の滞在で上高地と軽井沢にも訪れる予定。
東京在住の姉の勧めで、白馬を訪れた中国人の妹さん(左から2番目)と友人たち。妹さんは夏休みを利用し、20日間の滞在。
key point 1 一年中楽しめるリゾートに
SUPを駆って湖上ツーリング
マウカ アウトドア
青木湖SUPベース(マップA)
白馬をベースにするアウトドアガイドサービス。夏はSUP、冬はスキー&スノーボードでツアーを展開。SUPでの川下りも人気だ。
住所:長野県大町市平加蔵23245 ライオンアドベンチャー敷地内
電話:080-8410-6800
まずは陸上でSUPの基本的な乗り方やパドリングのレクチャーを受け、湖上に出発。4月末〜10月末日まで開催。犬同乗もOK。
はじめての人でも気軽に挑戦できる青木湖SUPツーリング。操作に慣れたら、沖合いに。アジア系の外国人に人気のツアー。
高山植物が彩る、緑の絶景ハイキング
八方尾根研究路(マップB)
3つのリフトを乗り継ぐと、標高1,830m地点まで一気に上がれる。足元を彩る高山植物は必見!
リフトを降りると、ごろごろした岩場の登山道が現われる。夏はガスることが多い。
道中に通る鎌池湿原。晴れていれば白馬三山も望める。
標高2,060mに位置する八方池。四季折々の眺めを堪能できる絶景スポット。ここから山頂を目指すには登山装備が必要。
白馬の音楽フェスティバルに参加するため、はじめて来日した、パプアニューギニアのアピス一家。「絶対また来たいです」
key point 2 アウトドア施設の新設
白馬でひと際、外国人客で賑わっていたのが、スノーピークランドステーション白馬店と白馬岩岳マウンテンリゾート。
「自転車で街を周遊できるスノーピークゴーが人気です。全体の2割ぐらいはインバウンドのお客様。長野から直行のバスが出ていて、白馬までノンストップで来られるアクセスの良さも人気の理由ではないでしょうか」
と、スノーピークランドステーション白馬店のスタッフ・王さん。また、白馬エリアのグリーンシーズンの集客を牽引しているのが、白馬岩岳マウンテンリゾートだ。
「2017年まで夏季の来場者数は1シーズンあたり約3万人でしたが、昨年は約22万人。今年はお盆の6日間で約2万3200人となり、過去最高を記録しました」(スタッフの齋藤さん)
「世界水準のオールシーズンマウンテンリゾート」を目指す、というだけあり、MTB、マウンテンカート、乗馬体験とアクティビティーが充実。絶景を望む展望台や巨大ブランコ、有名飲食店の誘致など、ハードやソフトの強化を次々と図っている。
こうした新たな施策とともに、美しい自然に触れ、こだわりの宿に泊まるなど、ローカルな体験をできるのも白馬の魅力。
オールシーズン、さまざまなソト遊びができるエリアとして白馬の成長はさらに続いていく。
外国人で賑わう、白馬の新しい玄関口
スノーピークランドステーション白馬店(マップC)
2020年にオープンした体験型複合施設。設計は隈研吾氏。雪の結晶をモチーフとした独特の木組みが特徴。6区画のキャンプサイトやレストランも併設。充実時間を楽しめる。
住所:長野県北安曇郡白馬村北城5497
電話:0261(75)1158
営業時間:11:00〜19:00
休日:不定休
HP:https://www.snowpeak.co.jp/landstation/hakuba/
白馬エリアをレンタルe-BIKEで周遊できる「Snow Peak GO」が人気。
カフェセットが付き、お気に入りの場所でコーヒーブレイクが楽しめる。
いちばん人気は白馬限定カラーのカップ類やTシャツ。
地元のオリジナルグッズが買える!
白馬村観光局インフォメーション(マップC)
白馬山麓エリアの観光情報を提供したり、アクティビティーや各種施設の予約をサポート。「HAKUBAORIGINAL」グッズも購入可能。
住所:スノーピークランドステーション白馬内
電話:0261(85)4210
営業時間:9:00〜17:00
休日:年中無休
HP:https://www.vill.hakuba.nagano.jp
地元で作られた「HAKUBAコード」¥2,800。ザックにシューズを下げたりと自由に使える。
ハイドロフラスクとのコラボモデル。ステンレスの真空断熱構造。
18oz ¥5,200〜。
アクティビティーあり、キャンプ場あり
白馬岩岳マウンテンリゾート(マップD)
グリーンシーズンのスキー場活用のため、2017年に岩岳MTBパークを増設し、テラスやカフェなど次々とコンテンツの展開を続ける。毎年来場者数が増加中!
住所:長野県北安曇郡白馬村北城12056
電話:0261(72)2474
営業時間:8:30〜17:00 *山頂エリアは施設により異なる
営業期間:4月19日〜11月17日
リゾート入場料 大人¥2,400 子供¥1,300
HP:https://iwatake-mountain-resort.com
ゴンドラとリフトを乗り継いで辿り着く白馬ヒトトキノモリ。手ぶらキャンプ体験も可能。
白馬の街に飛び込む感覚を味わえる「白馬ジャイアントスウィング」。
山頂からのダウンヒルを楽しめる岩岳MTBパーク。
アメリカ出身の3人組。「白馬は夏のイベントが多いし、ハイキング、トレッキング、川遊び、なんでもできるのがいいね!」
key point 3 地元住民とタッグを組んで盛り上げる
今秋には湖水に飛び込む絶景サウナも誕生
aoレイクサイドカフェ(マップE)
今夏オープンした青木湖畔のカフェ。湖に面した3方向が窓ガラスになっており、開放感抜群。湖にせり出したテラス席も人気。軽食とクリアカヤックの体験アクティビティーをセットしたプランもある。今秋には敷地内に湖を臨むサウナも開業予定。
住所:長野県大町市平21462-1
電話:0261(85)4010
営業時間:8:00〜20:00(19:00L.O.)
TOGOカウンター10:00〜16:00
休日:不定休
HP:https://ao-lakeside.com
オールドファッション専門店!
OTTO donuts hakuba (マップF)
長野産の小麦を店内で石臼挽きし、自家製の野菜や季節のフルーツをペースト状や粉末にし、ドーナツに練り込んで仕上げる。とうもろこし&岩塩、ミックスナッツ&七味、ブルーベリー&カシスなど個性的なドーナツがそろう。
住所:長野県北安曇郡白馬村北城6428
電話:090-1794-1481
営業時間:8:00〜17:00(売り切れ次第終了)
休日:月曜
HP:https://otto-donuts.net
農業体験もできるハンモックの宿
ロッジ 基(マップG)
木の温もりに包まれた味覚の宿。4,000坪の農園で30種類の野菜を無農薬有機栽培し、地元の山菜などと振る舞っている。ブルーベリー摘みなど農業体験もできる。冬はリピーターの外国人スキー客で賑わう。
住所:長野県北安曇郡白馬村落倉高原14718-199
電話:0261(72)5245
チェックイン:15:00〜
チェックアウト:〜10:00
一泊2食付き 大人1名¥10,500、子供(小学生)大人の80%
HP:http://lodgemotoi.com/index.html
オヤジが作る自家製蕎麦が人気!
ロッジ やまじう(マップH)
3代続く民宿は、ガイド福島さんの妻、のり子さんの実家。自家製の米や、手打ちそばは、そばの実から育てた自慢の一品。地元の山菜の天ぷらや川魚の塩焼きなども堪能できる。秋からは薪ストーブで癒やされる。
住所:長野県北安曇郡白馬村北城12322
電話:0261(72)2438
チェックイン:15:00〜
チェックアウト:〜10:00
一泊2食付き 大人1名(一室2名以上)¥10,500〜
未就学児¥4,400〜、子供(小学生)¥8,250〜
HP:https://www.lodge-yamajiu.com
情緒あふれる、街中散歩
白馬駅から2㎞圏内にも癒やしスポットが点在。
白馬大橋からの眺め(マップI)
白馬大橋からは、雄大な白馬連峰の全景を望める。
霜降宮 細野諏訪神(マップJ)
神社の境内には推定樹齢1000年の御神木の杉が鎮座。
専念寺石仏群(マップK)
知る人ぞ知る石仏群は、大黒天、善光寺三尊などの石仏が40基以上並ぶ。
木流川(マップL)
※構成/大石裕美 撮影/三浦孝明 MAP/近常奈央 協力/白馬山案内人組合(利部 誠)
(BE-PAL 2024年10月号より)