プロ・フリークライマー 平山ユージさんに聞く「世界初に挑む喜び」【動画公開中】 - 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 海外の旅

    2024.09.27

    プロ・フリークライマー 平山ユージさんに聞く「世界初に挑む喜び」【動画公開中】

    プロ・フリークライマー 平山ユージさんに聞く「世界初に挑む喜び」【動画公開中】
    探検家・関野吉晴さんが、時代に風穴を開けるような「現代の冒険者たち」に会いに行き、徹底的に話を訊き、現代における冒険の存在意義を問い直す──BE-PAL10月号掲載の連載第39回は、プロ・フリークライマー 平山ユージさんです。

    「誰も登っていない壁やルートを登りたい、誰も考えていないことをやりたい」という平山さんが行なってきたクライミングの前人未到性に関野さんが迫ります。

    「世界一美しい登り」と評されるフリークライミングの世界的レジェンド・平山ユージさんが「世界で初めての挑戦」で得たもの

    関野吉晴/せきの・よしはる
    1949年東京都生まれ。探検家、医師、武蔵野美術大学名誉教授(文化人類学)。一橋大学在学中に探検部を創設し、アマゾン川源流などでの長期滞在、「グレートジャーニー」、日本列島にやってきた人びとのルートを辿る「新グレートジャーニー」などの探検を行なう。

    平山ユージ/ひらやま・ゆーじ
    1969年東京都生まれ。15歳でフリークライミングを始める。1998年、2000年と2度のワールドカップ総合優勝に輝いたコンペでの活躍の他、最難ルートの完登、1000mのロングルートのオンサイトトライ、高所でのフリークライミングなどさまざまな挑戦をする。

    世界初のトライで過去の自分を超えた

    平山 20代後半、9年ぶりに訪れたアメリカで世界初のトライに挑もうと着想しました。ヨセミテにはエル・キャピタンという1000mの壁があるのですが、当時フリークライミングで登られていた2本のルートのうちのひとつ、「サラテ」をオンサイトで登ろうというチャレンジです。

    スフィンクス・クラックをオンサイトできたという自信、コンペで培った持久力と初見で登り方を解き明かす能力。それらを持ち合わせた僕の他に、サラテをオンサイトできると考える人間はいないという思いや、20代後半に入ってプロ・フリークライマーとして何かを表現したい、集大成となるクライミングを成し遂げたいという気持ちがありました。

    僕は2年間の準備を経て、サラテに取り付きました。

    関野 準備に2年間?

    平山 自分の能力を高めるために必要な時間でした。たとえば体力。めちゃくちゃがんばってショートルートを1日に10本登ったとしても高低差はトータルで200mぐらいです。1000mを登りきる体力をつけるためには、緻密で過酷なトレーニングをしなければなりません。

    関野 その努力は報われたのですか?

    平山 結局、2日間のトライ中に計3回落ちたため、オンサイトとしては失敗でした。でも、落ちた区間はすぐに再チャレンジして成功しているので、1000mの壁を手足だけで登りきることができたといえます。それは前例のない記録でしたし、それまでの自分を完全に超えるクライミングでした。

    僕は、「こんな想像もできなかった力を出せるなら、コンペでも勝てるだろう」とコンペシーンに戻りました。結果、1998年と2000年にワールドカップ総合優勝を果たすことができたんです。

    関野 冒険の条件には危険性、前人未踏性、主体性が挙げられると思うのですが、平山さんのやってきたクライミングの中にはその3つを満たすものがあると思います。平山さんにとって冒険とはどんなイメージのものですか?

    平山 僕がフリークライミングを好きになったのは、道具に頼らず自分の体だけで登るのが面白かったからです。クライミングに限らず、道具に頼らないこと、できるだけ道具を排除することで現代の冒険はより面白くなるし、冒険度がより深まると思います。

    一方で、フリークライミングは安全に登ることを目指していて、落ちたときの防御のためにロープをはじめさまざまな道具を使います。それでも、危険は潜んでいて、グラウンドフォール(地面に叩きつけられる墜落)で骨を折ったり命を失うこともないとはいえません。そういった危険を超えて何かを成し遂げるのが冒険だと考えています。

     この続きは、発売中のBE-PAL10月号に掲載!

    公式YouTubeで対談の一部を配信中!

    以下の動画で、誌面に掲載しきれなかったこぼれ話をお楽しみください。

     

    NEW ARTICLES

    『 海外の旅 』新着編集部記事

    “大地を歩く感”が半端ない!オーストラリアのララピンタトレイル【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    2025.07.02

    「え、ここ通れるの!?」スペイン南部の“石の迷宮”「エル・トルカル・デル・アンテケラ」を歩く

    2025.06.30

    ボルネオ島は海鮮料理天国!海や川の豊かで新鮮な食材と華人たちの出会いが生んだ奇跡

    2025.06.29

    家族で31日間の海上生活!ヨットで南太平洋横断、アイランドホッピングの旅

    2025.06.29

    「尾根筋がたまらん!」オーストラリア大陸で5泊6日ハイキング【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    2025.06.28

    一生に一度は見たい!毎年20万人超が訪れる台湾・馬祖(マーズー)列島の「青の涙」とは?

    2025.06.27

    オフロード・ドライブへ出発!ユタ州の人気スポット「ファイブマイル」のワイルドな魅力を語りたい

    2025.06.26

    モンゴル遊牧民が暮らす「ゲル」は意外と快適? 宿泊時の注意点も解説

    2025.06.23

    ボルネオ島サラワク州の州都クチンは多彩な食を生み出す。とくに朝食がいいぞ!

    2025.06.22

    get_header(); ?>