そしてついに、その夢を実現するべく、北欧のノルウェーを40日間のキャンピングカー旅をしながらオーロラハンティングを実行することになりました!ベストスポットやおすすめのオーロラ予測アプリ、車中泊でのオーロラ鑑賞の魅力なども紹介。オーロラ鑑賞旅行の参考にしてください。
一生に一度は見ておきたいオーロラを探して
オーロラは、太陽から放出されたプラズマが地球の極地の高層大気と衝突して発せられる発光現象のことです。夜空に緑やピンクの光がカーテンのような幕状でゆらめき、その幻想的な光景は地球上で見られる絶景のなかでも、トップレベルの美しさとして知られています。
一生に一度は自分の目で実際に見てみたいと憧れを持つ人が多いオーロラは、いつでもどこでも見られるわけではなく、いくつかの条件が揃ったときにしか見ることができない、珍しい現象なのです。
ノルウェーでオーロラを見るならここ!
オーロラが出現するエリアは限られていて、北極圏より上の北緯65度〜80度付近のカナダやアラスカ、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンなどで見ることができます。
ノルウェーでオーロラ鑑賞をするなら、北部の「Lofoten(ロフォーテン諸島)」がおすすめです。
ロフォーテン諸島は穏やかな海のそばに、切り立った山々を望む「秘境の島」とも呼ばれる名所です。ここでは海と山、そしてオーロラの魅惑的な光景を一度に見ることができます。
北欧のオーロラ出現シーズンは?
北欧のオーロラシーズンは、秋が始まる9月上旬から早春の4月上旬頃まで。なかでも12月〜2月末の真冬の時期が、空気も澄んでいて観測率も高く、ベストシーズンとされています。
オーロラと聞くと一面雪に覆われた極寒の北極圏のイメージがありますが、北欧では条件さえ揃えば過ごしやすい気候の8月下旬でも見ることができるそうです。
今回の目的は車中泊をしながらのオーロラ鑑賞。しかし、ベストシーズンの冬は氷点下20度Cにもなる極寒で、車中泊ではなかなか厳しい環境となります。そこで、気温も10度C前後と過ごしやすく、「オーロラ出現率は低いが運が良ければ見れるかも?」といわれる9月に北欧を訪れました。
キャンピングカーで旅をしながらオーロラ探し
私たちの北欧キャンピングカー旅は、7月末にノルウェー南部の街「クリスティアンサン」からスタート!デンマークからフェリーに乗って、4時間ほどで入国しました。
そのときのフェリー旅の様子は、以下の記事で。
オーロラが出現するのは北極圏より上のノルウェー北部、そして8月下旬ごろから。それまではキャンピングカーでゆっくりとノルウェー全体を縦断し、9月初旬に北部にあるロフォーテン諸島へ向かいました。
ロフォーテン諸島までは約1,600kmの長距離移動ですが、ノルウェーには雄大な自然が広がり、魅力的なスポットだらけなので各地の自然を堪能しながら旅をしました。ノルウェー最高峰の「ガルフピッゲン」を登山したり、ノルウェーいち美しいといわれる「ベッセゲン」をトレッキングし、絶景のなかでテント泊したりと思う存分アウトドア・アクティビティを楽しみました。
ノルウェー「ロフォーテン諸島」なら、山と海とオーロラを同時に鑑賞できる
さらに北上を続けて北極線を通過し、いよいよだノルウェーの北極圏に位置する魅惑の島、ロフォーテン諸島へ到着しました。残念ながら最初の2日間は雨続きで空が雲で覆われてしまいオーロラを見ることはできませんでしたが、3日目の夜についに待望のオーロラが出現!
この日は8台ほどのキャンピングカーやバンと並んで海辺の駐車場で車中泊をしました。曇っていたため半分諦めて寝ていましたが、夜の12時ごろ外が騒がしくなり、急いで出てみると夜空にゆらゆらと淡い緑色のオーロラが!さらに、非常に珍しいといわれる紫色のオーロラまで現われ感動の連続でした。ほかの車中泊した方と一緒に鑑賞しながら「ウワーオ!アメイジング」と言い合い、やっぱりどこの国の人にとってもオーロラは美しく神秘的な現象なんだなと改めて実感しました。
急に起こされて急いで外に出たので、私たちはパジャマの上にダウンジャケット、そして素足にサンダルというなんともいえない格好(笑)。それでも、気温が12度Cほどで、長時間外にいても、そこまで寒さを感じずに快適なオーロラ鑑賞ができました。
秘境のビーチでキャンプしながら、この旅2度目のオーロラ鑑賞に成功
この日は車中泊ではなく、ビーチでテント泊をしようと、車では辿り着けないロフォーテン諸島にある「Bunes Beach(ブネスビーチ)」へ向かいました。小型船で40分ほど乗船してから、さらに1時間ハイキングしてやっと到着したのが秘境ビーチ「ブネス」です。船と徒歩でしか辿り着けないので、私たちのほかに2組しかいなくてビーチはほぼ貸切状態!ほんとうは誰にも教えたくないくらい絶景の穴場スポットです。
そして、夜の1時ごろにケータイのオーロラ出現アラートが鳴りました。テントの外を覗いてみると、海の上の夜空に壮大なオーロラが!大騒ぎしながら急いで外に飛び出し、誰もいない夜のビーチで贅沢なオーロラ鑑賞ができました。キャンプをしながらオーロラを見るのも大きな夢の一つだったので、実現できて感動で涙が出そうでした。言葉ではいい表せないほどの素敵な光景はまさに「一生に一度の貴重な体験」となりました。
日中はプライベート感たっぷりの美しいビーチを満喫し、夜は運が良ければ海に浮かぶ神秘的なオーロラが見れるかもしれない特別なスポットです。
天気さえ良ければ毎晩オーロラが出現するかも?
ロフォーテン諸島には10日間滞在し、ラッキーなことに、その間5回もオーロラを見ることができました。ロフォーテン諸島はオーロラ出現率はとても高いが、天候が崩れやすいのが難点。オーロラ予報アプリでは「真上にオーロラが出現しています」とアラート通知がきても実際は曇っていてなにも見えない、ということが何度かありました。
しかし、空さえ晴れていれば高確率で素敵なオーロラに出会える素晴らしいスポットでした。
おすすめのオーロラ予報アプリ「My Aurora Forecast」
オーロラを見られるかは運次第でもありますが、観測率を上げるために欠かせないアプリがあります。今回の旅で大活躍したアプリが「My Aurora Forecast(マイ・オーロラ・フォーキャスト)」。宇宙天気データを読み解き、オーロラ発生確率を出してくれる、とても便利なアプリです。
自分がいる位置の24日先までの出現率と、その日の3時間ごとのKp指数(オーロラの強さを表示する数値)を表示してくれるので、いつ頃オーロラが発生するかを予想することができます。さらに、マップ上でオーロラが現われる可能性のある場所を見ることができ、ライブカメラ機能で実際にオーロラが出ている場所の様子をリアルタイムで見ることもできます。
無料なのにとても使いやすく、現在地の上空でオーロラ活動が活発な際はアラート通知を受けられる設定もあるので、見逃すことなくオーロラ観測ができます。
「My Aurora Forecast」アプリのダウンロードサイト
キャンピングカーで行くオーロラ鑑賞の魅力とは?
オーロラは、天候によって出現率が変わり、オーロラの光を邪魔する街灯などから遠く離れた暗く開けた場所に行かないと見られません。キャンピングカーや自動車ならオーロラが出現する人里離れた海辺や山などの自然のなかへ自由に移動して、ひっそりとオーロラ鑑賞をすることが可能です。さらにキャンピングカーなら寒い車外に出ることなく、室内から鑑賞することもできます。
私たちのキャンピングカーには、トイレやキッチン、ベッドも付いているので、大自然のなかで寝泊まりし、暖かい車内の窓からオーロラを鑑賞しながら眠りにつくという贅沢な車中泊体験ができました。
車中泊でもテント泊でもオーロラ鑑賞ができるノルウェー
極寒の北極圏とは違い、ノルウェーはそこまで寒さが厳しくなく、秋や春にもオーロラに遭遇できるチャンスがあります。さらに、2024年から2025年のオーロラシーズンには、11年ぶりに太陽極大期を迎えるため、より大きなオーロラが現われると専門家たちは予測しています。
ノルウェーなら車中泊やテント泊をしながらオーロラを見るという鑑賞スタイルも実現できるので、自分らしい夢のオーロラ観測旅を計画してみてはいかがでしょう。