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アウトドアジャケットの種類をおさらい
ダウンジャケット
ダウンジャケットのダウンとは、水鳥の胸部に生えている、羽軸がなく柔らかい毛を指す。この毛が大量に空気をため込み、断熱保温材の役割を果たす。一方、フェザーとは、水鳥の主に翼などに生えている羽軸がある羽根毛。通気性が高いので保温力はダウンに劣るが、弾力があるので型崩れを防ぐ。多くのダウンジャケットは、20~40%ほどフェザーを含んでいる。
ダウンジャケットを選ぶときは、暖かさの目安として『フィルパワー(FP)』にも注目しよう。フィルパワーは羽毛のふくらみの大きさを表す数値で、大きいほど多くの暖気をためることができる。
600~700FP:良質でタウンユースには充分。
700~800FP:高品質でタウンユースや登山に対応できる。
800FP以上:超高品質で、非常に軽量コンパクトでありながら高い保温性をもつ。
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シェルジャケット
ソフトシェルジャケットは柔軟でストレッチ性が高く、透湿性が高い素材でできており、保温性も高く、ごわつきにくく動きやすいのが特徴。着心地がすぐれているのも魅力で、長時間着用する場合にも◎。はっ水性能はあるので小雨程度なら問題ない。ただし完全防水ではないため、雨天・悪天候の際は、ソフトシェルジャケットの上にレインウェアを着用するなどの対応が必要だ。
ハードシェルジャケットには、雨や風で体温が奪われるのを防ぐ機能と、ハードなアクティビティを想定した高い強度が求められる。ただし、保温性はあまりないものが多く、内側に保温力のあるインナーやインサレーションの重ね着が必要。ハードシェルジャケットの役目は体を冷やす雨や風を防ぎ、内側の温度を逃がさないことと考えると分かりやすいだろう。
ウィンドシェル(ウインドブレーカー)は薄手で軽く、防風性に特化したジャケット。コンパクトに収納できるため、夏場のハイキングやトレイルランニングなどで重宝するが、防水性や強度はあまり高くない。また、完全防水でないため、登山ではレインウェアもあわせて持参することが必要になる。
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フリースジャケット
フリースとは、ポリエステルなどを起毛させた生地のこと。この生地を使ったウェアも「フリース」と呼ぶため、そこにはさまざまな製品が含まれる。
フリースはもともと、シビアな雪山で保温性を確保するため、ウールに代わるものとして1970年代後半に誕生した。英語のFleeceには、「羊毛状のもの・長い毛で覆われた柔らかい織物」という意味がある。軽量・かさ高で空気を多く含み、濡れてもすぐに乾く現代のフリースは保温着の素材に最適だ。
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モンベル(mont-bell)
mont-bell(モンベル) パーマフロストライトダウンジャケット Men’s
中綿に、デッドエアを多く蓄え保温力に優れた800FPの「EXダウン」を採用。シェルには、防風性に特化した防水透湿素材「GORE-TEX INFINIUM WINDSTOPPER」が使われている。軽量性も大きな魅力だ。
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mont-bell (モンベル) ストームクルーザー ジャケット(第9世代)
モンベルの代名詞ともいえるレインウェア「ストームクルーザー」。信頼の防水透湿性や強度、軽さ、日本人が好むシルエットなどバランスに優れる。7色という豊富なカラー展開も人気の表われだ。
日本のレインウェアのスタンダードとして幅広いユーザーから支持を集める名品。軽量性と耐久性を両立した極薄のニット素材をメンブレンの裏地に合わせたGORE C-ニットバッカーテクノロジーを採用。耐久性を損なわずに大幅な軽量化に成功すると同時に、しなやかな着心地と透湿性アップを実現している。
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mont-bell(モンベル) クリマエアリバーシブル ジャケット Men’s
一方に毛足の長いフリース、もう一方にはゴアテックス製の素材を配したリバーシブル。完全防水ではないものの、適度な保温性に加えて高い防風性と防水性、透湿性を備え、寒風吹きすさぶ冬の一日にも頼りになる。(リンク先は別カラー)

リバーシブル仕様。裏面を表にした状態。
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ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス) マウンテン バーサ マイクロ ジャケット
同ブランドの定番フリース。中間保温着として重ね着するのに適した薄さと暖かさを兼ね備え、フィールドはもちろん日常の保温アウターとしても大活躍する。豊富なカラバリも特徴的だ。
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THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス) クライムライトジャケット
透湿性、軽さ、強度のバランスを追求した3層構造のゴアテックスを使用したレインウェア。表地は、リサイクルナイロンにアップデートされた。携帯に便利なスタッフサック付き。
定番の人気モデルがリサイクル素材にリニューアル。表地はリサイクルナイロン、裏地は引っかかりが少なく湿気を含みにくいマイクログリッドバッカーで、透湿性や軽さと強度のバランスを追求。
風のある日でもバタつきを軽減するシルエット、パックを背負ったままでもラクに腕を上げることができる運動性など、日常、キャンプ、登山など幅広いシーンで活躍する1着。
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THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス) コンパクトジャケット
軽量&コンパクト収納が叶うシェルジャケットで、出先へ持ち運ぶのにもピッタリ。コットンの風合いがあるナイロン100%の「NORTHTECH Cloth ECO」素材を採用しており、防風性が備わる。撥水加工が施されているため、急な天候の変化にも対応してくれ、アウトドアから日常まで幅広いシーンで活躍する一着だ。スタッフサックが付属。
急な雨でも安心の撥水加工
コンパクトジャケットには撥水加工が施されているため、急に雨が降ってきてもしっかり水を弾くのがポイント。
このジャケットを使い出してからは、アウトドアシーンはもちろん普段のお買い物などで、急に天候が変わっても対応できるようになった。

激しい雨や豪雨には非対応。小雨程度であれば問題ない。
風が強くて寒い日にも活躍する
コンパクトジャケットには、NORTHTECH Cloth ECO(ナイロン100%)というコットンのように見える素材を採用。ナチュラルなコットンの風合いがありながらも、防風性があるのが特徴だ。
春先や秋口など冷たい風を浴びると体感温度もグッと低くなる。そんなときにコンパクトジャケットがあれば、冷たい風によって体が冷えてしまうのも防ぐことができる。寒暖差が激しいキャンプ場での使用もおすすめ。
スタッフサック付きで持ち運びもラクチン
商品名が「コンパクトジャケット」というだけあり、とてもコンパクトに収納して持ち運びが可能。ジャケット自体も軽量&生地が薄く、付属しているスタッフサックにまとめることができる。
「もしかしたら雨が降るかもしれない……」なんてときに、バッグに入れて持ち運べば安心。実際に、キャンプでの作業中に軽く雨が降ってきたが、バッグに忍ばせていたコンパクトジャケットがあったので、雨に濡れることなく作業ができた。
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パタゴニア(patagonia)
patagonia(パタゴニア) メンズ・クラシック・レトロX・ジャケット
93年にカーディガンとして登場して以来の大定番。防風性と吸湿発散性に優れた裏地が施され、非常に暖かい。差し色を効果的に使った優れたデザイン性も見逃せない。同社が推進する修理プログラムを活用すれば、親から子へ着継いで長年愛用できる。
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patagonia(パタゴニア) フーディニ・ジャケット
トレランやマウンテンバイクなどの激しいアクティビティーはもちろん、旅行や普段使いにも気軽に携帯できる超軽量ジャケット。シンプルなデザインながらフィット感の高いフードを備える。素材には100%リサイクルナイロン・リップストップを使用し、軽度の水分を弾く有機フッ素化合物(PFC/PFAS)不使用の耐久はっ水加工済み。
●重量:105g
●ファブリック:リサイクルナイロン100%
向こう側が透けるほど薄いこのシェルを初めて見たときの衝撃を僕は忘れない。当時の商品名は『ドラゴンフライ』つまり「トンボ」といった。その名のとおり生地はトンボの羽のように薄く、いまにもスイスイと空中を飛び回りそうだった。
その後トンボは2004年に透湿性と収納性を改善し『フーディニ』と名前を変えた。以来パタゴニアの大定番製品として多くのアウトドアズパーソンに愛され続けている。
最大の魅力は着ていることを忘れてしまうほどの軽さだ。重量はわずか105gしかなく、収納すると掌にのるほど小さくなる。そして着心地がとてもいい。肌ざわりがサラサラしていてナイロン製シェルにありがちな、ペタペタと肌に張り付く気持ち悪さがないのだ。
この20年間にはもっと高密度でもっと軽いライバル製品もたくさん登場したが、軽さと着心地のバランスでフーディニを上回る製品はなかなかないと思う。

左胸のジッパーポケットにたくし込んでコンパクトに収納できる。持ち歩きやすいようにデザインがよく練られていて、カラビナループも備える。

格子状に配置された繊維がカギ裂きの拡大を防ぐ「リップストップ」素材。この格子柄の糸が3本ずつ配置されていて高い強度と独特のハリ感を創出。

フードは簡易的なものではなく、しっかりと頭部にフィットさせながら左右の視界も確保する本格的なもの。アジャストコードで調整ができる。
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patagonia(パタゴニア) メンズ ウィンド シールド ジャケット
100%リサイクルポリエステルのソフトシェル地は防風性に優れ、小雨を弾くPFC(有機フッ素化合物)不使用のDWR加工が施されている。脇の下と袖の内側には柔らかく通気性に優れたテリー生地(パイル地の一種)が配され、オーバーヒートしにくく季節を問わず活躍してくれるモデルだ。
●重量:306g(M)

背中側の上部には、ウェア内のムレを排出するためのベンチレーターが装備されている。
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アークテリクス(ARC’TERYX)
ARC'TERYX(アークテリクス) ベータ ジャケット メンズ
しなやかで透湿性に優れたライニング、GORE C-KNITバッカーを採用した「GORE-TEX」シェル。3レイヤー素材とは思えないほどソフトな感触の生地で、着心地の良さも抜群だ。(リンク先は別カラー)
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ARC'TERYX(アークテリクス) アルファ SV ジャケット
誕生から25年以上の定番モデル。厳しい高山のコンディションのために作られた、最も耐久性のあるクライミングジャケットだ。リモデルによってリサイクル素材を採用。耐久性も向上している。(リンク先は別カラー)

ALPHA SV JACKETは、誕生以降、進化し続けている。
リサイクル素材「GORE TEX Pro Most Rugged」採用
3層防水透湿素材「GORE TEX Pro Most Rugged (独自の三層構造によってゴアテックスの中でも高い強度を誇る素材)」を使用。ハードシェルの中で最も丈夫なN100デニールの生地を100%リサイクルの生地に変更した。
一般的にリサイクル素材は、未使用の素材のみを使ったものに比べて、安定性や耐久性という面で、機能的に劣る傾向にあるが、過酷な自然環境で長時間過ごすアウトドアの世界で使用される「ALPHA SV JACKET」には一般的なハードシェルよりもはるかに高いレベルが求められる。
そこで、素材メーカーのゴア社とアークテリクスは25年間、素材を共同開発。耐久性×機能性の高さを担保した、今までにないlongevityの高さを誇る生地の開発に成功。ハイエンドモデルである「ALPHA SV JACKET」の生地に100%リサイクル素材の採用を実現した。
耐久性の向上
通常、製品は、使用していくにつれて折り返し部分の剥がれ、圧着テープの粘着力が落ちてくることで劣化が起こる。
そこで「アルファ SV ジャケット」では、その劣化を遅らせるために、圧着前の内布の端に、圧着テープをミシンで縫い付けた後に、熱加工することとした。この作業により、ステッチの針孔に接着材が浸み込んで、圧着強度が高まった。
また、手首や裾の内側には、従来別のナイロン生地が使われていたが、今回のリデザインで、ボディと同じ100デニールのナイロン生地を採用。生地自体の耐久性が高まったのに加えて、縫製の仕様も製品のlongevityを高め、より長く使うためのものに変更されている。
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コロンビア(Columbia)
Columbia(コロンビア) マウンテンズアーコーリング Ⅳジャケット
3000m級の登山や縦走でパフォーマンスを発揮。独自の防水透湿素材を搭載した3レイヤー。しなやかなストレッチ性と適度なフィット感でストレスフリーな着心地も魅力だ。

両脇部に設けたベンチレーションなど、ウェア内を快適に保つ機能が充実している。
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Columbia(コロンビア) ゴールドクリークアノラック
Columbiaのヴィンテージアノラックジャケットをベースに、PFGを象徴するポケットワークを取り入れるなど、デザイン性と実用性にこだわったジャケット。撥水機能オムニシールドのほか、背面にはベンチレーションが施されている。一着あれば、幅広いシーンで重宝しそうだ。
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スノーピーク(Snow Peak)
Snow Peak(スノーピーク) GORE-TEX Rain Jacket
完全防水のフルシーム加工で仕上げたレインジャケット。両脇裾はゴムスピンドル、袖口は面テープのアジャスト仕様。胸元と脇には、内側への水の侵入を防ぐ止水ファスナーポケットを設けているほか、ポケットファスナーにはすべて、開閉のしやすい引手が付いている。使いやすさと機能性のバランスを追求した一着だ。
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Snow Peak(スノーピーク) Thermal Boa Fleece Jacket
首まわりが暖かい、スタンドネックのジップアップジャケット。ネック部分と裾は外側からの冷気の侵入を防ぐアジャスト機能を搭載。サムホール付きの袖仕様で手の甲までしっかりとカバーしてくれる。環境に配慮したリサイクルポリエステルを100%使用。
身頃前後にはポケットが多数あり便利。前立てはダブルスライダーファスナーでシルエット調整が可能だ。 機能性を追求しつつ、デザインはミニマルに仕上げてあるので、さまざまなボトムに合わせやすい。

ミニマルなデザインで使いやすい。
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ナンガ(NANGA)
NANGA(ナンガ) AURORA TEX DOWN JACKET
オーロラテックスを採用した、NANGA定番のダウンジャケット。肘を曲げたときにダウンが潰れないように、袖は前ぶりの設計にして切り替えが設けられているほか、日常シーンでの着用感を配慮されたサイズ感も特徴。街に馴染むカラーも◎。
●表生地:40dn オーロラテックス
●裏生地:40dnナイロンタフタ
●ダウン: DX スペイン産ダックダウン 90-10% (760FP)
●ダウン量:150g
NANGA(ナンガ) MAZENO RIDGE JACKET
ナンガパルバットの一部に存在する切り立った尾根・マゼノリッジを彷彿とさせるアシンメトリーデザインで、動きやすく、防寒性も高いダウンジャケット。独特なパターンのキルトの中には、超撥水ダウンのUDDDXが封入されている。ウエストポケットはハンドウォーマーとしても使用可能だ。
●表生地:15×40dn ナイロン
●裏生地:10×7dn リップストップナイロン
●ダウン:UDD DX(スペイン産ダックダウン 90-10% 770FP)超撥水加工
●ダウン量:100g
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カリマー(karrimor)
karrimor (カリマー) nevis down jkt
アクティブシーンでも快適に着用できるよう、背面と両脇にはストレッチ素材を配置。前⽴てはダブルフラップ、袖先にはインナーカフを搭載。さらにチェストポケットには雨や雪の侵⼊を防ぐジッパーフラップを搭載し、防寒性に優れた一着に仕上げている。

背面はストレッチ素材。
▼参考記事
karrimor (カリマー) glencoe 2L jkt
1990年代から2000年代初頭に展開していた製品をデザインや配色の参考に開発された防水中綿ジャケット。カリマーが独自に開発した防水透湿素材「WEATHERTITE」、中綿には「PRIMALOFT Black Insulation Eco」を採用。適度な保温性をもち、雨や雪、冷気から身体を保護してくれる。

グローブを着用したままでも操作のしやすいフード仕様。

小物の収納に便利なジッパー付インナーポケット搭載。
▼参考記事
karrimor (カリマー) WTX LT レイン ジャケット
ウインドシェルにも活用できる軽やかさ。オリジナル素材「WTX」は耐水性、透湿性に優れ、ベンチレーターになるポケットや本体を収納できるフードの工夫など細部の仕様にまでこだわったデザインだ。
雨天時に使いやすいよう快適性、機能性を細部までこだわり抜いた山岳向けレインジャケット。耐水圧20,000mm、透湿性20,000g/m2/24hの高機能防水素材を採用。細過ぎず太過ぎないシルエットは、シーズン、年齢、使用シーンを問わず着用できる。フード内に身頃が収納できるなど携行性も◎
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