スマホで広角レンズを使うメリット
広角レンズとは、画角が広い、つまり広い範囲を撮影できるレンズのことです。スマホによっては、デフォルトで搭載されているケースもありますが、外付けの広角レンズを使えばどのスマホでも広角撮影ができます。まずは、広角レンズを使って写真を撮るメリットを解説します。
ダイナミックな写真が撮れる
広角レンズを使うと、1枚の写真に広い範囲の景色を写せるため、通常よりもダイナミックな写真が撮れます。特に登山やアウトドアでは、目で見た景色の雄大さを申し分なく伝えられるでしょう。
近くにあるものは大きく、遠くにあるものは小さく写るのも、広角レンズの特徴です。特に景色を撮る際は、この遠近効果により写真に奥行きが生まれます。
被写体を広く捉えられることから、広角レンズは歴史的建造物の写真撮影でも好まれています。
大人数の自撮りや大きな被写体の撮影がしやすい
広角レンズを使えば、画角に多くの被写体を収められるため、自撮り棒が禁止されているスポットでも、スマホを手で持ちながら複数人での自撮りが可能です。
広角レンズは、ビルや観光スポットなどの大きな被写体を取るのにも向いています。画角に全体像を収めやすいので、被写体と距離を取れないときでも全体を写しやすいのが利点です。
持ち運びしやすく、着脱が簡単なスマホ用広角レンズがあれば、一眼レフがなくてもカメラマンのような写真が撮れるでしょう。
スマホ用広角レンズの選び方
スマホ用の広角レンズは、リーズナブルなモデルも多く販売されています。しかし、いくつかのポイントに注意しないと、思っていた写真が撮れない可能性があるでしょう。ここでは、自分のスマホに合った広角レンズの選び方を解説します。
固定方法で選ぶ
広角レンズの固定方法には、主に『クリップ式』と『マウント式』の2種類があります。
『クリップ式』は、カメラレンズを挟むだけなので簡単に着脱でき、持ち運びもしやすいのが特徴です。スマホケースを付けたまま使いやすい点も、魅力的なポイントです。
『マウント式』は、スマホにしっかりと固定できるため安定感があり、より美しい写真が撮りやすくなっています。広角レンズが、スマホのカメラレンズからずれにくいため、動画撮影にも向いています。
一方で、装着時にはスマホケースを外さなければならず、価格もクリップ式より高い点がデメリットです。撮影の手軽さを重視するならクリップ式、本格的な写真・動画を撮影したいならマウント式がおすすめです。
被写体に応じた倍率で選ぶ
広い範囲を撮影するには、低倍率のレンズを選びましょう。しかし、倍率が低くなるほどゆがみが発生しやすいので、被写体に合った倍率を選ぶことが重要です。
倍率の目安は、自撮りをするなら0.6倍前後、風景の写真を撮るなら0.4倍前後です。0.4倍前後の広角レンズは『超広角』とも呼ばれており、より広い範囲を写せます。
一方で、ゆがみが大きくなりやすいため、メインの被写体を中央に持ってくるといった工夫が必要になります。さまざまなシーンで撮影したい人には、複数のレンズを付け替えられる商品がおすすめです。
スマホのレンズより大きい口径を選ぶ
スマホのレンズよりも、口径の大きいレンズを選ぶことも重要です。口径が小さいと、写真の周囲が黒くなる『ケラレ』やゆがみが起きやすくなります。口径の大きいレンズなら、多少ずれてもケラレが起きにくいため、ストレスなく使いやすいでしょう。
店舗で買う際は、サンプルを装着したり、大体の大きさを見比べたりすることをおすすめします。インターネットで購入する際は、口コミやスペックをよく確認しましょう。
口径は商品ページに記載されているので、スマホのレンズの大きさを測っておき、サイズ感に余裕のある商品を選ぶと安心です。
おすすめのスマホ用広角レンズ
外付けスマホ用広角レンズの、おすすめモデルを紹介します。倍率や口径などのスペックにも注目しながら、自分のスマホに合った商品を探しましょう。
ケンコー・トキナー「SNSマスターワイドマクロ」
広角レンズ(ワイド)と望遠レンズ(マクロ)がセットになった、クリップ式レンズです。引きで撮りたいときはワイド、寄りで撮りたいときはマクロと、遠近どちらのニーズにも対応する優れものです。
クリップには、滑りにくい安定プレートが付いており、約33gと軽量ながらも高い安定性を発揮します。厚さが約14mm以下で、縁からレンズ中心までの長さが約27mm以下のスマホであれば、どのモデルにも対応しています。
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- 商品名:ケンコー・トキナー「SNSマスターワイドマクロ」
- 公式サイト:商品はこちら
エレコム「P-SLW04BK」
約0.4倍のクリップ式レンズです。レンズにはFMC加工が施されているため、光の反射や写り込みを抑えられて、きれいな写真が撮れるでしょう。
広角レンズを取り外せば、マクロレンズとしても使えます。レンズキャップやクリーナーが付属しており、収納ケースにまとめておけば持ち運びも簡単です。
超広角レンズながら、ケラレを軽減できる設計で、広範囲を写したいというニーズに応えます。
- 商品名:エレコム「P-SLW04BK」
- 公式サイト:商品はこちら
Apexel「歪みのないスマートフォン用110°HD広角レンズ」
iPhone全モデルやGalaxyなど、さまざまなスマホに対応したクリップ型レンズです。映画用カメラと同等の品質のガラスレンズ5枚で作られており、3~5層のコーティングを施すことで、反射率を下げています。
約110°の広範囲を撮影でき、デフォルトのカメラでは表現できないような、ダイナミックな写真が撮れるでしょう。レンズの取り付け部は微調整が可能なので、最適な位置にフィットさせられます。
別売りでフィルターも販売されており、SNS映えを狙う人には特におすすめです。
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- 商品名:Apexel「歪みのないスマートフォン用110°HD広角レンズ」
- 公式サイト:商品はこちら
スマホ用広角レンズで写真を撮るコツ
最後に、広角レンズを使って、きれいな写真を撮るコツを二つ解説します。広角レンズを使いこなし、思い出に残る写真や、SNSで『いいね』がたくさん付く写真を撮りたい人は要チェックです。
おしゃれな写真を撮る方法
広角レンズを使っておしゃれな写真を撮るには、遠近感の利用と画角の工夫がポイントです。
広角レンズの特徴である、近くの被写体がゆがむ特性を逆手に取り、近くにある物体をあえてゆがませれば、目で見たときのような迫力感を演出できます。
また、広角レンズを使いこなすには、角度も重要です。下から上に向かって撮る『あおり』撮影は、近くの被写体と背景の遠近感が強調されやすく、さらにおしゃれ度がアップします。
ケラレやゆがみを回避する方法
写真の縁が黒くなるケラレや、被写体のゆがみを回避する方法は、以下の通りです。
- スマホのレンズと広角レンズの中心を合わせる
- 明るい場所で撮影したり、フラッシュをたいたりして、十分な光量を確保する
- ゆがませたくない被写体は中央に配置する
口径の大きいレンズを買うのも重要ですが、装着時にレンズの中心を合わせることでも、ケラレを回避しやすくなります。光不足がケラレの原因となっているケースもあるので、明るい場所で撮影したり、フラッシュをたいたりするのも有効です。
広角レンズの特性上、ある程度のゆがみは避けられません。そのため、自撮りをする際など、ゆがませたくない被写体はできるだけ中央に寄せましょう。
まとめ
スマホ用の広角レンズを使えば、簡単におしゃれな写真を撮れます。特に景色の迫力を伝えたいときや、大人数で自撮りをしたいときに活躍します。
ケラレやゆがみを回避するには、サイズや倍率、装着方法に注目してレンズを選ぶのがポイントです。周りから褒められるような、SNS映えする写真を撮りたい人は、ぜひ広角レンズを手に取ってみてはいかがでしょうか。