マツダから新しい3列SUV「CX-80」が登場!これならキャンプの移動も超快適だ~
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    2024.10.17

    マツダから新しい3列SUV「CX-80」が登場!これならキャンプの移動も超快適だ~

    マツダから新しい3列SUV「CX-80」が登場!これならキャンプの移動も超快適だ~
    一般的なファミリーキャンプに加え、ソロキャンプやグランピングなど、アウトドアの楽しみ方が多様化している。それに伴い、SUVカテゴリーもさまざまな層をターゲットにしたモデルが展開されている。特に最近注目を集めているのが、マツダの新たなフラッグシップモデル「CX-80」だ。自然豊かな淡路島と神戸市内をドライブしてわかった、その魅力とは?

    ※記事中の荷室寸法は編集部による計測値です。

    多様化するアウトドアスタイルに対応

    マツダ・CX-80ってどんなクルマ?

    今回は徳島から淡路島を経て神戸までの約100kmの道のりを往復。参考までに往路でのマイルド・ハイブリッド車の燃費はオンボード上で18.7km/ℓを指していた。

    昨今のマツダ車は、そのデザイン性の高さが特に評価されている。テーマである〝躍動感〟が車体デザインに見事に反映され、多くの人が純粋に「カッコいい」と感じるだろう。特にハッチバックのマツダ3から始まった新たなフェーズは、スタイルの洗練をさらに深めている。その最新作が「CX-80」だ。このクルマは、そのスタイリングやネーミングからもわかるとおり、かつてのフラッグシップSUVCX-8の後継モデルであり、一昨年登場したミドルクラスSUVCX-60の上位モデルでもある。

    近年のマツダ車では人間工学に基づいた正しい運転姿勢が取れるレイアウトを徹底。無理な姿勢を強いられず、自然なポジションにつけるのが良い。メーターやセンターモニターは12.3インチのディスプレイを採用し、視線移動も少なく見やすい。音声操作対応のAlexaも搭載する。

    CX-80CX-60は、マツダが〝ラージ商品群〟と呼ぶシリーズに属するモデルで、フロントエンジン・後輪駆動(FR)のレイアウトを基本としながら、電動化に対応する新しい大型プラットフォーム(車体の骨格にあたる部分)を採用している。実際、CX-80には3.3ℓ直列6気筒ディーゼルエンジンと、これに小型モーターを組み合わせたマイルド・ハイブリッド、そして2.5ℓ直列4気筒ガソリンエンジンに電動モーターを組み合わせ、駆動用バッテリーを床下に収めたプラグイン・ハイブリッドの3つのパワートレインが用意される。

    上質なタンカラーのナッパレザーシートのセンター部分には滑りにくいバックスキンタイプの表皮「レガーヌ」を採用。ダッシュボードやドアトリムの素材も含めて上質なコーディネートとなっており、〝良いもの〟感が漂っている。

    CX-80のボディサイズは全長約5m、全幅約1.9mと、フラッグシップにふさわしい堂々としたサイズ感だ。これは、先代のCX-8と同様に多人数乗車を可能にするためのもので、ホイールベースはCX-8より約200mm長くなっている。特に2列目と3列目の居住空間が大幅に広がり、7人乗りの3列シート仕様に加え、2列目を独立式のキャプテンシートにした2種類の6人乗り仕様も設定されている。

    さすがに大人が長時間座ることは厳しいが、それでもCX-8からヘッドルーム、ショルダールームとも拡大された3列目シート。前倒しすればフラットな荷室を生み出せる。ドリングホルダーやUSB-Cジャックも備わる。

    もちろん荷室も拡大され、使い勝手が向上している。具体的な数値を挙げると、3列シートを立てた67人乗車時には、荷室幅105cm(最大130cm)、奥行き47cm、容量258ℓを確保。3列目を格納すれば奥行きは106cm、容量は687ℓに拡大する。さらに2列目も前倒し(一部仕様を除く)すれば、最大1221ℓの容量を確保できるため、長尺物はもちろん、乗車人数に合わせた多彩なアレンジで、アウトドアギアを積み込むことができる。

    6人乗り仕様で3列目シートを倒した状態の荷室形状。奥行きは106cm、幅は105cmを確保する。床下にはトノカバーなどを格納できるスペースが設けられる。なお写真の2列目にセンターコンソールがあるタイプは完全にフラットな床面を作りだすことはできない。

    車格に見合った質感の高い走りっぷり

     新しいプラットフォームを採用したラージ商品群は、走行性能の高さも特徴だ。CX-80はその堂々たるスタイルにふさわしい、どっしりと安定感のある走りを実現している。特に感心したのは、高速での直進安定性だ。長いホイールベースに加え、新しい足回りの設計により、上下動が抑えられ、横風の影響も感じにくくなっている。その結果、長距離移動でも疲れにくく、快適なドライブが楽しめる。

    ボディの動きが少ないのはカーブの多い山道でも同様で、横揺れが抑えられ、乗員の体が不安定になることもない。CX-60では、走行性能を追求するあまり、足回りが硬くなり乗り心地がやや犠牲になっていたが、CX-80ではこの点が改善され、サスペンションが絶妙なバランスを実現している。

    CX-80ではグリーンハウス(ガラスエリア)のラインが天地とも水平に伸びていることもあって、特に2列目シートサイドの視界が広く、明るく居心地がよかった。

    今回は3.3ℓ6ディーゼルを搭載したマイルド・ハイブリッドモデルのみの試乗だったが、そのトルクの太さのおかげで約2.2トンという重量を感じることもなく、また8ATの滑らかなシフトのおかげで、ぐいぐいと力強い加速を味わえた。

    また、この走行性能と快適さは、ドライバーだけでなく助手席や後部座席の乗員にも伝わる。実際、2列目シートに座って移動してみても安定感の高さを感じることができ、シートの造りがしっかりしているため、疲れを覚えることはなく広い窓から景色を楽しむことができた。さらに、2列目にはエアコンの吹き出し口やシートヒーター、ベンチレーターまでもが備わっていたのはありがたく感じる。

    6人乗りモデルには前席と同様にたっぷりとしたサイズのセパレートシートが備わる。ちなみにこの仕様ではセンターコンソールの有無による2タイプがあり、コンソールなしはウォークスルーとなっていて3列目へのアクセスが可能。

    シートや内外装の素材のチョイスやデザインの高さ、居心地の良さも含めたCX-80の質感の高さ、最新の安全デバイスも含めた充実の装備はまさにフラッグシップモデルと呼ぶにふさわしいものだった。このように、SUVも使い勝手の良さだけでなく、上質さやデザイン性の高さも欠かせない時代。アウトドアもフォーマルなシーンも、単純な移動もワインディングでの走りも、さまざまなシチュエーションを見事にこなせるCX-80は、多様な時代にこそふさわしい一台だといえるだろう。

    本文にも記したようにCX-80には3.3ℓディーゼルの「XD」、これにモーターを組み合わせたマイルド・ハイブリッドの「XD HYBRID」、充電可能な「PHEV」の3タイプが用意され、それぞれに装備の充実度が異なるグレードが用意される。一番リーズナブルなモデルは394万3500円のプライスタグを掲げており、その内容がクォリティを考えればコストパフォーマンスの高い一台とも言える。

    【MAZDA CX-80 XD HYBRID】

    • 全長×全幅×全高:4,990×1,890×1,710mm
    • 車両重量:2,120kg
    • 最低地上高:170mm
    • 最小回転半径:5.8m
    • エンジン:3,283cc 直列6気筒ディーゼルターボ
    • エンジン最高出力:187kW254PS)/3,750rpm
    • エンジン最大トルク:550Nm56.1kgm)/1,5002,400rpm
    • モーター最高出力:12kW16.3PS)/900rpm
    • モーター最大トルク:153Nm15.6kgm)/200rpm
    • WLTC燃費:19.0km/ℓ
    • 車両本体価格:5,824,500円(税込み)〜

    問い合わせ先

    マツダ

    TEL:0120-386-919

     

    桐畑 恒治さん

    ライター&エディター

    1973年生まれ。琵琶湖のほとりで生まれ育ち、学生時代はスキー、スノーボード、サーフィン、釣りなど、ひと通りのアウトドアアクティビティを経験。自動車専門誌の編集記者となって以降はその活動も停滞気味だったが、フリーランス・ライターとなった現在は改めて外遊びを満喫したいと目論む今日この頃。まずは自分自身の相棒(愛車)選びも含めてクルマの魅力を探り、紹介していきたいと思います。

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