映画の舞台は、世界農業遺産に認定された石川県能登半島。日本四大杜氏のひとつである「能登杜氏」たちの酒造りに懸ける姿を追ったドキュメンタリー映画『一献の系譜』、その公開を前にしたイベントが東京都丸の内の「蒸し料理レストランmusmus(ムスムス)」で開催された。
会場には能登の蔵元がブースを出店し、石井かほり監督と、朝ドラ『まれ』に出演中の俳優で石川県観光大使を務める篠井英介さんのトークショーが行われた。
イベントでは映画の予告編が流れた後、駆け付けた能登の蔵元らが挨拶。参加者には石井監督自らがセレクトした能登の地酒と、それに合わせた肴が振る舞われた。
石井監督が「これを飲んで日本酒にハマった」という宗玄酒造の純米無濾過生原酒「宗玄」には「サザエの醤油漬け」、輪島の朝市通りに面した日吉酒造店の米酒「おれの酒」には「クリームチーズの粕漬」と、その組み合わせはまさにこだわりぬいたもの。お酒のフルーティな香りがより際立ったり、塩気の濃さとこってりしたチーズの味が飲み口のすっきりしたお酒を更に欲したり、もうお酒が止まらない!
白藤酒造店の純米酒「奥能登の白菊」のアテは手づくりの「きゅうりの粕漬」、清水酒造店の普通酒「能登誉しろなまざけ」は甘口 で、デザートのように楽しめる。味わいも肴もこれほど多様な楽しみ方が出来る日本酒を造るのは、どんな人達なのか気になってくる。