こんなに見えるの!? ゴールドコーストでホエールウォッチング【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
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    2024.11.07

    こんなに見えるの!? ゴールドコーストでホエールウォッチング【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    こんなに見えるの!? ゴールドコーストでホエールウォッチング【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    みなさん、クジラと泳いだことはありますか? 「おいおいおい。クジラとイルカ、間違えてないか~」というツッコミが聞こえてきそうですが、今回は本当にクジラと泳ぐ体験です。

    けどクジラ、デカいですよね。いっしょに泳いだら飲み込まれないのか? 『ピノッキオ』のゼペットじいさんみたいに。

    まあ、オーストラリアの東海岸で見られるザトウクジラの食事は確かプランクトンとかオキアミとか小魚なので、人間を好き好んで食べることはないはずですが…あの巨体と泳ぐとなるとビビります。

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

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    【ゴールドコースト旅vol.3】こんなに間近に見えるのかとビックリ!

    私が住むブリスベンから車で1時間ほどのゴールドコースト。そこで有名な「白砂のビーチと超高層ホテル群」じゃない「アウトドアアクティビティ」を紹介するシリーズの第3弾です。

    ゴールドコーストのホエールウォッチングはよく知られていて6~10月くらいがシーズン。そのうち最もよく見えるのが6~9月で、ホエールウォッチング船での遭遇率は99パーセントレベルなのだとか。

    でも「いっしょに泳ぐ」のは初めて聞きました。

    正直言って半信半疑です。イルカとかであれば川とか運河に入ってきてくれることもあります。でも相手はクジラです。まず大海原でクジラを見つけなければいけません。そして…たとえば500メートル先にいるクジラを見つけてそこで海に入ったとしても、それは「クジラと泳ぐ」とは言えません。やっぱりある程度近くないと。

    さて今回の「Swim with Whales Gold Coast」というツアーを催行しているのは「Cooly Eco Adventures」。

    乗船前に陸上でまず説明を受けます。

    船が並走するときは100メートル離れるとか、30メートル以上近づかないようにするとかいろいろルールがあるとのこと。クジラにストレスを与えないためですね。ただし向こうから寄ってきた場合は、話は別だそう。つまりは「いかに向こうが寄ってきたくなるルートに位置するか」が重要なのかもしれません。

    他にウェットスーツを着たり、救命胴衣に関する説明を受けたり、水中眼鏡とシュノーケル(呼吸できるようにする器具)、そしてサイズにあった足ひれなどが配布されたりします。そんなこんなでボートに乗るまで小1時間。

    そしていよいよクジラと遭遇!? だが…

    いよいよ乗船です。結構小型。小回りが利きそうです。

    ボートは1列につき3名で4列(3列目と4列目はタンデムというかカップルが体を前後でくっつけて2人乗り感じ)。乗車定員12人。しかも両端の列と真ん中の列は前後に少し席がずれているので、どこに座っても見やすいです。ボートのサイズは【パース旅】で「最強生物」を探しに行ったときと同じくらいだと思うのですが、定員が少ない分ずっと見やすそうです。期待が膨らみます。

    と言いながら不安げな表情を見せる私。

    今回の舵をとる船長はロッキーさんで、クジラと泳ぐ際のシュノーケリングのインストラクターはキャシーさんです。

    シュノーケルのつけ方を説明するキャシーさん。

    このとき「Look at this camera, please!」(こっちのカメラを見てください!)とギャグをかまして、見事参加者計7名の爆笑を勝ち取りましたよ。…いや、参加目的を間違えてないか、私?

    ボートに乗って河口に着くまで10分ほど。これがまた爽快で楽しい。「もうクジラと泳げなくてもいい」。そんな気分にすらなります。

    そして大海原に出たあといよいよ最初のスポットに到着!

    …だけど待てど暮らせどクジラは現れません。さっき「もうクジラと泳げなくてもいい」なんてことを考えた罰が当たったのでしょうか。

    そういえばここのところ運に恵まれていない私です。オーストリアで標高1800メートル級の山に登ったときも6月なのにまさかの降雪。タヒチ島でも気球に乗る予定だったのに、暴風の予想でキャンセル。船内にも微妙な空気が漂います。

    そんなとき船長のロッキーが「あっ、いました!」。

    確かにクジラが見えました。

    「おおっ、こっちにも!」とロッキーが岸のほうを指します。

    意外と岸に近いところにクジラはいました。

    だけど背びれや潮を吹くのが見えるだけです。まあ、「見えた」と言えば「見えた」のだけど…という感じです。

    相変わらず微妙な空気を察したのか、船長のロッキーが「次のスポットに移動します」。最大で4ヵ所ほど移動するそうです。

    クジラが間近に出現!だが…

    これで「クジラが見えた」というのは「金返せ~」レベルだな。ボートの中は今にも暴動が起こりそう…というのはウソですが「今日は見えない日なのかな? なんてアンラッキーなんだ、私たちは」という雰囲気が漂っています。ところが…。

    次のスポットに来たら、なんと至近距離にクジラが出現したのです!

    船がかなり揺れるので、クジラが画面中央にいる写真がなかなか撮れません。

    っていうか近すぎて全身が入らない。笑

    でも良かった~。至近距離でクジラが見られた~。船長のロッキーとインストラクターのキャシーも含めて、船内に安どの雰囲気が漂います。なんかみんなでハイタッチしそうな勢いです。

    でもそのとき参加者の一人がこんなことをつぶやきました。「えっと…今、泳がないんですか?」。それでロッキーとキャシーも「ああ、そうです。ギアをつけてください」。みんな慌てて準備します。あまりの安どで当初の目的を忘れていました。笑

    そしてシュノーケリングを開始。

    ただ外洋なので結構波が高くてちょっとビビります。おそらく5分ほど水の中にいたのですが、さっきまであんなに近くにいたクジラは去ってしまったようで姿は見られません。引き上げた船の上ではまた微妙な雰囲気。

    そして3度目の正直。だが…

    3ヵ所目に移動すると、ここでもクジラが近くで見られたのでまたシュノーケリングをすることに。

    前回ほどではないですがそれでもかなりの近さ!

    ただこのとき私はふと「あっ、シュノーケリングの様子の写真を撮らなきゃ」と取材者の立場を思い出しました。

    そして目標としていた「シュノーケリング風景」もしっかり撮影。

    目先の欲望に流されずちゃんと仕事をまっとうする男、柳沢有紀夫。

    ところが船に戻ってきた他の参加者たちは私以上に上機嫌。そして口々に…。

    「もう、すっごくそばでクジラが泳いでた」

    「あんなに近いとは思わなかった」

    …マッ、マジか。「シュノーケリング風景の写真なんて、船長のロッキーに撮ってもらえばよかったじゃん!」と気づいたけど完全に「後の祭り」です。

    インストラクターのキャシーが提供してくれた水中写真。マジですぐそこ!

    4ヵ所目はシュノーケリングせず。だが…

    そして4ヵ所目に移動すると、ここではまさに「ホエールウォッチングの醍醐味」とも言える「ジャンプするクジラ」を見ることができました。しかも何度もなんども。ロッキーによると「こんなに見られるのはさすがに珍しい」とのことです。

    飛び出してきて。

    えびぞり状態になって。

    頭から水中に。

    「ブリーチング」と呼ばれるホエールウォッチングでいちばん迫力がある動き。この写真は「横跳び」ですね。

    またブリーチング。今度はおなかを見せていますね。

    そしてひねって。

    水中へ。

    この「クジラのジャンプショー」がすごくて、しかもこの状態のクジラのそばにいって泳いだらやっぱり危なそうなので、もうとにかくホエールウォッチングを堪能することにしました。

    集合が9時45分で、出発が10時45分。そして陸に戻ったのが14時15分。船上に3時間半もいたなんて思えないくらいあっという間に過ぎた充実の時間でした。

    6~9月のホエールウォッチング最適期にゴールドコーストにお越しの際はぜひ! いや、これを目的にゴールドコーストにいらしてください!

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    ゴールドコースト観光局
    https://experiencegoldcoast.com/

    Cooly Eco Adventure
    https://coolyecoadventures.com.au/

    私が書きました!
    オーストラリア在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫
    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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