キャンピングカーでヨーロッパを周遊する私たち夫婦も、各地の食材や名物グルメを取り入れ、毎日のように車内で自炊を楽しんでいます。
「キャンピングカーで調理」と聞くと、「狭くて大変そう」とか、「レシピのレパートリーも限られてしまうのでは」と思われがちですが、実は工夫次第で自宅同様になんでも作れます。
今回はそんな「動く我が家=キャンピングカー」で、"節水""時短"などを考慮しながら作った1週間の献立を紹介します。
キャンピングカー旅で自炊しないなんてもったいない
私たちのキャンピングカーには、4口のガスコンロ、オーブン、シンク、冷蔵庫など、料理をするための設備が揃っているので、旅先ではスーパーなどで食材を買ってなるべく自炊をするようにしています。
私たちのキャンピングカーのキッチンについては、過去の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
車を停めたら場所にキャンプ場のような設備がなくても、料理と食事ができるのがキャンピングカーの魅力のひとつです。とはいえ車の中なので自宅のキッチンより格段に狭いので工夫が必要な部分もあります。
また、日本のキャンピングカーには、電子レンジが搭載されているものが多いようですが、ヨーロッパ車はにはほとんどありません。なので、ガスコンロを使って工夫しながら調理しています。
キャンピングカーの車内調理で注意すべき3つのポイント
- 収納スペースが限られているので、調理器具と食器のサイズと数、食材の量を工夫しています。
- キャンピングカーの給水タンクに入る水量は限られているので、節水を心がけています。
洗い物を減らすために、カレーや丼物、具だくさんのスープや鍋料理など、なるべくワンプレートでお腹がいっぱいになるメニューを作るようにしています。 - 夕食を多めに作って、次の日のお昼に前日の残りを温めて食べるよう、1度に2食分を調理しています。2食同じメニューが続きますが、「手間」「時間」「ガス」「水」を抑えられるのでルーティン化しています。
このほか「ゴミ」と「におい」にも注意しながら、極力手間をかけず効率よく料理しています。
旅をしながら1週間。車内で作った簡単メニュー7品
【月曜日】旬の食材で作るパンプキンクリームパスタ
かぼちゃシーズン真っ盛りの秋。日本では緑色の皮のかぼちゃが定番ですが、ヨーロッパではハロウィンなどでも使われるオレンジ色の皮のかぼちゃがポピュラーです。
秋になると、スーパーや農場の無人販売所には、鮮やかなオレンジ色のパンプキンが並びます。この日は、そんな旬のかぼちゃで「パンプキンクリームパスタ」を作りました。
ハンドブレンダーは消費電力も少なく、コンパクトに収納でき、スープやスムージー、デザート、ケーキなど幅広い調理が可能なので、車中泊におすすめです。
【火曜日】丼でいただくパプリカとひき肉の甘辛炒め+サラダ
この日いただいたパプリカとひき肉の甘辛炒めは、ウォックひとつで調理しました。洗い物を減らすために、「使う鍋や食器は少なく」が基本。どんぶりには、別の鍋で炊いたご飯と、メインディッシュを一緒に盛り付けました。料理に使った鍋は2個だけです。
車中泊の旅では、そのままサラダに使える、カット済み、洗浄済みの野菜がとても便利です。
【水曜日】ドイツソーセージを使った絶品ホットドッグ
現在、ドイツを旅しています。ドイツといえば「ソーセージにビール!」。この日はちょっと手抜きをしたかったので、現地のスーパーで購入したソーセージでホットドッグを作りました。ソーセージを焼いてパンに挟むだけで、ほとんど火を使わずに美味しく作れます。簡単に食事を済ませたいときに作る時短メニューのひとつです。
刻んだピクルスやフライドオニオン、チーズなどをトッピングすることで色んなバリエーションを味わえます。旅先のお店でちょっと変わった食材を探し出し、アレンジしたホットドッグを作るのも楽しみです。
【木曜日】白菜たっぷりのぽかぽかポトフ
この日は寒かったので白菜をたっぷり使ったポトフを作りました。大鍋ひとつで完結するレシピなので食器洗いも減り、節水にもなります。
ポトフはお好みの具材を入れて、好きな味付けで煮込むだけ。とても簡単です。さらに、ライスやパンと一緒に食べても、パスタを入れても美味しいので、いろんなアレンジができます。簡単で、体も温まり、洗い物も少ないので、車中泊の定番メニューのひとつになっています。
【金曜日】ブラジル風ストロガノフ+サラダ
ストロガノフはロシアの料理ですが、ブラジルでも良く食べられている家庭料理です。トマト缶と生クリーム、お肉があれば簡単に作れるので、私たちにとっては日本のカレーのような感覚でよくリピートしています。
牛肉、豚肉、鶏肉、どれでも合うので、お好みのお肉とスライスした玉ねぎを炒めてからトマト缶を入れ、少し煮込んでから生クリームを加えればできあがりです。アレンジでマッシュルームやコーンを入れるのがおすすめ!
ご飯とスティック状のチップスを一緒に盛り付けるのが「ブラジル風ストロガノフ」の食べ方です。
【土曜日】常備品で作る簡単ボロネーゼパスタ
パスタは、簡単に作れ、食材の常温保存も可能なので、車中泊にはおすすめのメニューです。
レトルトソースや缶詰の食材などを使えば、茹でたパスタにかけるだけでも、手軽に美味しい食事が作れます。パスタ(乾麺)と、レトルトソースとトマト缶などは、車内に常備しているマストな食材です。
パスタの茹で汁は、そのままシンクに流すと排水タンクの悪臭の原因になるので注意。茹で汁は、空のペットボトルなどに入れて保管し、排水処理のできるダンプステーションで捨てるようにしています。
【日曜日】フライパンで作るペッパーランチ風混ぜごはん
この日は、日本のペッパーランチにある「ペッパーライス」がどうしても食べたくなり、思い切ってフライパンだけで作ってみました。
たっぷりのガーリックライスに、炒めた牛肉とコーン、チーズをトッピングして、お店に近い味を実現できました。とても簡単なので、車中泊はもちろん、キャンプにも向いてるメニューだと思います。
旅先のグルメや旬の食材を使って車中泊ならではの料理を楽しもう!
今回紹介しましたように、キャンピングカーでも、自宅と変わらない料理が作れます。もちろん不便もありますが、栄養バランスを考え、工夫しながら、車中泊ならではの食事を作るのは楽しい時間です。
旅先の特産品や旬の食材を使いながら、その土地で親しまれている料理を作るのも車中泊旅の醍醐味です。ぜひ旅先ならではの自炊料理を楽しんでください。