登山初心者でもOK!香港の象徴的スポット「ライオンロック(獅子山)」でハイキングを満喫
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    2024.11.13

    登山初心者でもOK!香港の象徴的スポット「ライオンロック(獅子山)」でハイキングを満喫

    登山初心者でもOK!香港の象徴的スポット「ライオンロック(獅子山)」でハイキングを満喫
    香港と言えば、多くの人が都会の喧騒やグルメを連想すると思います。でも、実はその約60%が自然地形に覆われ、東京都の約半分の面積ながら25の自然公園と22の保護区が点在しているアウトドア好きにとって見逃せないスポットなのです。

    そして更なる香港のユニークさは、超高層ビル群と自然が共存し、それらが驚くほど近接している点です。市街地からわずか数キロ移動するだけで、手軽に山々や自然公園にアクセスできるため、家族連れや高齢者、さらには本格的なアウトドアファンを魅了しています。

    特に今回ご紹介するライオンロック(獅子山)は岩山で難易度の高そうなビジュアルでありながら、初心者でも岩山の頂上まで登れるため、達成感と共に絶景を楽しむハイカーで賑わう場所です。

    日本からも近く、遠くまで行かなくても本格的なアウトドア体験ができる香港。この記事では、その中でも象徴的なライオンロックのハイキング体験をご紹介致します。

    ライオンロックの基本情報

    名前の由来
    ライオンロック(獅子山)は標高495メートルの岩山で、その山頂部分にある突き出た岩がライオンの横顔に匹敵し、横たわって鎮座する姿に似ていることから、その名前がつけられました。日本人が富士山を愛するように多くの香港人にとってライオンロックは精神的なシンボルとして親しまれています。

    アクセス
    ライオンロックは香港の九龍サイドに位置し、 MTR(地下鉄)で香港の中心部からわずか17分ほどで到着する黄大仙駅が最寄り駅です。筆者はハイキングの前に香港で最も有名な寺院である黄大仙でお参りをしてから出発すると、特別なパワーを貰った気分になって頑張れました。

    黄大仙で熱心にお参りする現地の人たち。

    ライオンに乗っかる⁉ハイキング体験

    では、早速ライオンのてっぺんを目指すハイキング体験をご紹介したいのですが、1つ重要な注意点があるので先にお伝えしておきます。

    香港では快適にアウトドアを楽しめるシーズンは実は限られているのです。

    高温多湿の香港でシーズンを間違えてハイキングに行くと予想以上に過酷なものになるため、秋から春までがおすすめ、日本の11月から3月がベストシーズンです。

    香港在住歴が浅かった頃、シーズンを間違えた私たちは、途中の山道で座り込む事態になりました。

    何度も水分補給しながらゆっくり進みます。

    高湿度な季節とベストシーズンとでは、難易度がまるっきり違い、所要時間も楽しさも2倍ぐらい違ってくるのです。

    例えば、ベストシーズンに行くと、登山口からわずか30分ほどで、眼下に広がる高層ビル群と、背後には緑豊かな山々が迫る場所にたどり着きます。

    6合目ぐらい。ビクトリアハーバーや香港島まで見渡せます。

    高温多湿のシーズンでしたら、この場所までも1時間はかかると思いますし、子供や年配者でしたら、ここで引き返しても良いぐらい満足感のある眺めを楽しむ事ができます。

    ただ、それではライオンロックの醍醐味がありません!

    やはり頂上の岩山、ライオンに乗ってみたい願望にかられると思うので、ベストシーズンに登っていただきたいのです。

    6合目から先も勾配が続き、そして段々と岩山らしい少しドキドキする標識にも出会えます。

    ドキドキする看板を横目に、道をそれないように真っ直ぐ進みます。

    9合目からは岩に足をかけながら登る体験が始まります。ちょうどライオンの右後頭部から頭頂にまわり込む感じです。

    ライオンの右横顔がチラリと見えて頂上が近い予感がします。

    ごつごつした岩場に緊張し、登りきるまで写真を撮る余裕もなく全集中したのですが、ロッククライミングのようなものではなく、初心者でも登れるようにステップになっていて、足場と手を掛けるポイントが確保されているので見た目ほど難しくなく登ることができました。

    一歩一歩進むごとに、徐々にライオンと一体化している感覚が高まり、緊張感と達成感が入り混じるのですが、この難関ポイントさえ通り抜けたら、ライオンの頭頂がどうなっているのか?が分かり、香港を見渡す絶景が待ち構えてくれていました。

    ライオン頭頂部を後方からの眺めたアングル。

    頭頂部を後方から引きで眺めたアングル。

    頭頂部から香港市街部を見下ろす眺め。

    断崖絶壁。なかなかスリリングな場所です。6合目からの景色と同じ角度ですが、よりオープンで開放的な気分を味わえます。この景色を眺めながら食べるおにぎりの美味しいことと言ったら、安いふりかけおにぎりが高級旅館で出されるおにぎりに変わるぐらい満足度が上がり、ライオンロックマジックにかかります。

    ライオンロックマジックにかかったふりかけおにぎり。

    そして、ライオンの頭頂部分から少し尾根を歩いた所が本当の頂上になります。

    ライオンの頭部が頂上ではなく、この標識の位置が頂上です。

    ちなみに小学生でも登れました。

    ご安心ください。この下は崖ではなく、ステップになっています。

    そして、これも香港ならではの光景なのですが、高確率で地元の上半身裸のおじさんハイカーに出会います。ハイカーというより、散歩のように日々のルーティンをこなしている感があり、地元の常連ハイカーならではのスピード感と風格といったところでしょうか。

    よく見たら裸足のような。

    頂上でライオンに乗っかると、自然と想像できたのはライオンの視点です。何十年、いや何百年もの間、この山は香港の歴史をライオンのような雄大さで静かに見守ってきたのだと感じます。そしてこれからも、動じることなく圧倒的な存在感を持ちながら、香港の繁栄を守り続ける。そんな守護神としてのライオンの気持ちが、少しだけ感じられた気がしました。

    この角度からいつも香港を見守ってくれています。

    ライオンロックのハイキングは、香港の喧騒を離れ、自然の中で心身をリフレッシュさせる絶好の機会です。

    頂上に広がる壮大な景色は、まるでライオンの強さと同じぐらいインパクトのあるもの。

    香港に訪れた際は、新たな香港の一面を体験できるこのハイキングコースにチャレンジしてみて下さい。ベストシーズンは11月から3月頃ですよ!

    私が書きました!
    日本在住ライター
    野間あみこ

    2003年から2020年迄の17年間、香港、シンガポール、タイ、中国に在住。日本人家庭の子供が長期に渡り海外教育を受けると、どのような経験をして、どのように育つのかをまとめた「海外子育て、英語教育20年間5か国 成功&失敗エピソード集」を電子書籍にて出版。現在は日本と時々イギリスに在住、ハイキングやタンデムツーリング、大人のお出かけ、そして50代のライフワークスタイルについて発信中。アウトドアと多文化体験を通じて、日常に新たな視点と活力を提供しています。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員

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