軽キャンピングカーで、地球半周中の放浪夫婦です。
稚内からサハリン島へ渡り、シベリアの大地を西へ。モンゴルで道草し、中央アジアからイランを経てコーカサスへ突入。折り返し地点は、南アフリカの喜望峰。ガイドブックに載らない隠れ家的パワースポットで力を蓄え、絶景・奇景を見つけては、「マイ秘境」と呼んで喜んでいます。
軽キャンパーならではの大冒険
ジョージアのアウトドアの楽しみは、秘境へつながるデスロードです。軽自動車ですから、どこを攻めても難攻不落の大冒険。前回は、チェチェン共和国の手前にある秘境シャティリ村を目指しましたが、15km手前で激流(←大げさ!)に阻まれて断念。Part2では、さらなる秘境ダルトロ村を目指します。
道を尋ねては深みにはまるラビリンス
ロシアへ向かって北上し、緑豊かな農村で迷子。ひと言も言葉が通じぬ農民に道を尋ねては深みにはまるラビリンス。
デスロードの入り口はどこでしょう?
牛~、邪魔!
未舗装の凸凹道を辿って、深山に入ります。分け入っても分け入っても上り下り。そして、牛。難民のように痩せこけた牛の大軍。すみませーん、どいてくださーい。クラクションを鳴らして逆ギレされたら恐いので、念じるだけ。それで避けてくれるような親切な牛じゃありません。
切り立った崖と三途の川
牛の包囲網をくぐり抜け、山あいを縫うほどに道幅が狭くなります。時おり、雨。新緑が濃くなるほどに、不安になります。
小指の爪で引っかいたような頼りない道。デスロードに付きものの切り立った崖。転げ落ちたら、はるか下に三途の川。
次第に大きくなる路傍の石。ランドセルくらいある巨大な石がごろごろと転がり、匂い立ちそうな新鮮な土砂崩れ。もはや道なんだか、単なる溝なんだかよくわからない河原状態。轍すらありません。
時速10km以下で、這うように前進します。
秘境の40km手前で、
またもや川に阻まれました。普通の乗用車なら楽勝で乗り越える小川クラスですが、この辺でヤメとけ!という結界に見えます。
デスロード攻め2連敗
時速10kmで40kmも進むとなると、あと4時間。完全に日が暮れます。闇夜のデスロードを楽しめるほど豪胆ではないので、秘境ダルトロ村は断念します。これでデスロード攻め、2連敗です。
下界は、羊だらけ
下界で待ち受けてくれたのは、羊とヤギの群れ。生き物を目にして、癒されました。邪魔だけど……。
デスロードPart3は、ヨーロッパ最後の秘境
性懲りも無く、またデスロードに挑戦します。Part3は、ヨーロッパ最後の秘境と呼ばれるウシュグリ村。
最寄りの村メスティアでは、
「そんな車じゃ無理じゃろ。JEEPじゃなきゃ行けっこない!」と釘を刺されましたが、JEEPなんて一台も走ってないのですよ、おじさん。
泥道にお尻ふりふり
恐る恐る山へ入ります。ときどき深い轍に溜まった水たまり。泥にお尻を振りながら、4WDで突き抜けます。
デスロードらしく、崖の下は激流です。
デスロードは3度目の正直
七転八倒の岩石ロードが続いたものの、今日は川渡りがなく、無事に秘境ウシュグリ村にたどり着きました。デスロードを攻めること3度目にして、悲願達成です。
村の向こう側は、雪山の壁。ロシアです。
昼寝する豚の可愛らしいこと。
雨が降らぬまえにメスティア村へ戻ります。この軽自動車で秘境にたどり着いたと、村人へ報告です。
〈おまけ〉新築マンションを安く買う方法
首都トビリシで、プチ移住のために不動産めぐりしました。新築マンションは東京の10分の1以下の値段ですが、さらに安く購入する方法を発見! ブラックフレームと呼ばれる内装前の物件です。12階建ての最上階で90平米。3面に面したバルコニーは40平米。眺め最高。壁と屋根があるだけなので、間取り設計から楽しめます。お値段なんと600万円。民泊でもして稼ぐか……。
【ジョージア・ドライブ情報】
ビザ:不要(1年間)
自動車税:なし
車両保険:なし
SIMカード:196円(4ラリ)
おすすめのアウトドア:デスロード
道路状況:幹線道路は舗装
最新国境情報:Web site「The Silk Road Travel Guide」https://caravanistan.com/border-crossings/
警察官:賄賂請求なし
次回は、ドバイを抜かす勢いで景気がいいアゼルバイジャン。世界一高いビルを目論み、F1を開催する身の程知らずです。