焚き火本の著者・小雀陣二さん直伝!旅先でふるまいたい「焚き火料理フルコース」レシピ5選
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    2024.12.22

    焚き火本の著者・小雀陣二さん直伝!旅先でふるまいたい「焚き火料理フルコース」レシピ5選

    焚き火本の著者・小雀陣二さん直伝!旅先でふるまいたい「焚き火料理フルコース」レシピ5選
    焚き火と本の魅力を特集。ここではアウトドア料理の達人にして本の著作者でもある小雀陣二さんが、得意の料理をふるまいながら本の魅力を語る。

    参加者が薪を拾ったりしている合間に、まずナチョスを出す。その後、火をおこして料理開始!

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    アウトドアコーディネーター・小雀陣二さん 焚き火料理の大家であり、アウトドアギアにも精通。雑誌やイベントなどで幅広く活躍する。アウトドアを愛し、とくにサーフィン、MTB、カヤック、釣りが好きで、それぞれの仲間との時間を大切にしている。

    「ツアーで目的地に着いたら、まずは薪拾い。“みんな、薪拾ってきて~”って、参加者総出で」
     
    小雀さんは不定期で仲間と共にシーカヤックツアーを開催しているが、主催者であり、料理番でもある。離島や伊勢志摩などに行くことが多いので、燃料となる薪は現地調達が鉄則だ。

    「みんな腹減ってるから、薪拾ったり、テント立ててる合間にまずナチョスを出す。早い人はビールをあけてるからね」
     
    そうしてはらぺこ軍団の気を紛らわせている間に、火をおこして料理を作る。愛用の焚き火台は、ファイヤーサイドアウトドアのポップアップピット。

    「直火のような焚き火が可能で、大きくて同時調理ができる」
     
    今回も前菜からメイン、デザートまで、全5品の焚き火料理フルコースを振る舞ってくれた。食事が終われば、ホッとひと息。やっと自分の時間が訪れる。

    「以前はアラスカのツアーも開催してたんだけど、そのときに欠かせなかったのが星野道夫さんの『旅をする木』」
     
    アラスカの暮らしを描いたエッセイ集だが、彼が見た景色の中に実際に足を踏み入れたことで、よりこの本が好きになった。

    「自然の中にいるときに読み返すことで、アラスカでの日々を思い出せるんです」

    小雀陣二さんが焚き火の前で読みたい本は?

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    旅をする木

    著者:星野道夫
    出版社:文藝春秋

    小雀陣二さんの焚き火本はこちら

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    焚き火料理の本

    出版社:山と溪谷社

    焚き火料理フルコースのレシピを大公開!

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    右上が1、左上が2、中央が3、右下が4、左下が5。以下にそれぞれの番号に付随したレシピを表記。

    01 塊肉はじっくりゆっくり火を通す「ローストラムラック&ポテト」

    塊肉を遠火でじっくり焼き上げた、ジューシーな一品。サクサク食感が新鮮な、香り高いソースとともにいただきます!

    材料

    ラムラック…800g
    ジャガイモ…小4個
    ローズマリー…数本
    ニンニク…1片
    パン粉…1/2カップ
    イタリアンパセリ…数本
    オリーブオイル…適量
    ブラックペッパー…適量
    塩…適量

    作り方

    ❶ラムラックは常温に戻し、塩を全体にふる。ジャガイモは4等分に切り、5分茹でる。
    ❷おき火でじっくりラムラック(数回ひっくり返しながら)とジャガイモを焼く。このとき、ローズマリーをのせ、香りを移しながら焼く。
    ❸小さめのフライパンを中火で熱し、オリーブオイル、刻んだニンニク、パン粉を入れ、少し焦げ目が付くくらい炒めてソースを作り、刻んだイタリアンパセリを加える。
    ❹肉を切り分けて③を上に盛り、ブラックペッパーをふってジャガイモとローズマリーを添える。

    ジャガイモはスープの鍋に投入し、一緒に茹でると水と時間の節約になる。

    02  焦げ目が香り高いスパイスになる「ローストトマト&オニオンスープ」

    香ばしさをプラスするために材料を一度グリルした、焚き火料理ならではのスープ。塩だけのアッサリとやさしい味が、香りをより引き立てる。

    材料

    トマト…大2個
    タマネギ…中2個
    厚切りベーコン…1枚
    ローリエ…2枚
    イタリアンパセリ…数本
    ブラックペッパー…適量
    塩…適量

    作り方

    ❶8インチのダッチオーブンに6分目まで水を入れ、強火にかけておく。トマトを縦半分に切ってヘタを切り落とし、タマネギの皮を剥き、縦4等分に切る。
    ❷トマトとタマネギをベーコンと共におき火でじっくり焼く。ベーコンを食べやすい大きさに切ったら①に加え、焼けたトマトとタマネギ、ローリエを入れ、じっくり煮込む。
    ❸塩で味を調えたら、刻んだイタリアンパセリを加えてブラックペッパーをふりかける。

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    先におき火で焼き、少々焦げ目をつけることで、違った味わいを広げる。

    03  火加減が美味しく炊き上げるコツ!「クラブサフランライス」

    お米を炊くときは火加減に要注意。最初は強火で一気に沸騰させ、あとは弱火で。焚き火炊飯なのでお焦げもご愛嬌!

    材料

    お米…2カップ 
    カニ缶…1缶
    赤タマネギ…1/2個
    アスパラガス…5本
    サフラン…小さじ1
    イタリアンパセリ…数本
    バター…30g
    オリーブオイル…適量
    ブラックペッパー…適量
    塩…適量

    作り方

    ❶10インチのスキレットを中火で熱し、バター、水1カップ(分量外)、カニ缶の汁を入れ、沸騰したらサフランを加え香りと色を出し、スライスした赤タマネギを加え透き通るまで煮込む。
    ❷お米を加えてかき混ぜ、水2カップ(分量外)を加えさらに混ぜ、蓋をして強火で熱する。
    ❸沸騰したら薪を減らして弱火で7分炊き、火から離して5分ほど蒸らしかき混ぜて、塩で調味する。
    ❹アスパラガスにオリーブオイルをかけて塩をふり、おき火で程よく焦がし焼きにし、3㎝ほどに切り分けてサフランライスに散らす。上にカニ缶のカニを盛り、刻んだイタリアンパセリを散らし、ブラックペッパーをふる。

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    カニ缶は汁ごと加えると出汁代わりになり、カニの風味がUPする。

    04  火照った体にサッパリ爽やか「シュリンプ&オリーブサラダ」

    フレッシュサラダにグリルしたエビを加えるだけで、いつものサラダが香ばしくスパイシーな焚き火サラダに変身!!

    材料

    エビ(皮を剥き背腸を取る)…大4尾
    ブラックオリーブ…1袋
    赤タマネギ…中1/2個
    ミニトマト…6個 
    キュウリ…1本
    ライム…1個 
    刺身醤油…小さじ1
    タコスシーズニング…小さじ1/2
    オリーブオイル…大さじ3
    ブラックペッパー…適量
    塩…適量

    作り方

    ❶キッチンペーパーでエビの汚れと水分を拭う。赤タマネギを粗みじん切りにし、ボウルに入れ水にさらしておく。
    ❷エビに塩をふっておき火でじっくり焼き、小さく刻んでボウルに入れる。ミニトマトは4等分に、キュウリは小さめの乱切りにし、ブラックオリーブと共にボウルに入れ、タコスシーズニングをふり入れかき混ぜる。
    ❸ライムを半分に切り、半分は搾り入れ、半分はくし切りにしそのまま加える。刺身醤油、オリーブオイルを加えてかき混ぜ、塩で調味し、仕上げにブラックペッパーをふる。

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    具材は大きさをそろえると食べたときバランスがいい。ライムがポイント。

    05  上火を使って効率よく作る「パンケーキブラウニー」

    鋳物鍋と上火を使ってオーブン料理ができるのも焚き火ならでは! ケーキはもちろん、ピザを焼いたり、ダッチオーブンでパンを焼くのも楽しい。

    材料

    ホットケーキミックス…200g
    ココアパウダー…50g
    卵…2個 砂糖…50g
    生クリーム…200ml
    チョコチップ…ひとつまみ
    くるみ…ひとつまみ
    バター…30g
    マスカルポーネチーズ…100g
    メイプルシロップ…大さじ1
    粉砂糖…少々 
    ミント…数枚

    作り方

    ❶ボウルに卵を入れよく溶き、ホットケーキミックス、ココアパウダーを加えて混ぜる。生クリームを加えてさらに混ぜ、水(分量外)を加えトロリと流れるくらいのかたさに調整し、チョコチップとくるみを加えてかき混ぜる。
    ❷8インチのスキレットにバターを塗り中火で熱し、①の生地を流し入れて蓋をし、上に燃えた薪を乗せて15分ほどオーブン焼きする。途中、金串などで刺し、焼き具合を確認。
    ❸焼けたら好みの大きさにカットし、粉砂糖をふるってかけ、メープルシロップを混ぜておいたマスカルポーネを添え、ミントを飾れば完成。

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    おき火を蓋の上に置いて上下から火を入れる。上火を強めにするのがコツ。

    焚き火料理の火の扱い方も教えてもらった!

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    火床に薪を敷き、両端に太めの薪を置く。その上に焚きつけ用の細い枝を置く。

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    着火したら細めの薪から加えていく。樹皮側を下にすると火が移りやすい。

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    おき火ができたら、火床に広げる。火を強めたいときは隙間を広げるといい。

    ※協力/sotosotodays CAMPGROUNDS 山中湖みさき https://camp.sotosotodays.com/yamanakako-misaki/

    ※構成/大石裕美 撮影/三浦孝明

    (BE-PAL 2024年12月号より)

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