そこで活躍するのがアルコールストーブです。自然の音を存分に感じられる「サイレントキャンプ」に欠かせないアルコールストーブの魅力をご紹介します。
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アルコールストーブの魅力
アルコールストーブは、日本では「アルスト」と呼ばれ、世界中のアウトドア好きに愛されている、燃料に液体のアルコールを使うバーナーです。僕が使っていて思う魅力は大きく次の3つになります。
①シンプルで壊れにくい
おおよそ1900年代前半に生まれ、ほとんど構造が変わっていないアルコールストーブ。燃料のアルコールを入れて火をつけるだけなので、外見も上部に小さな穴、内部構造は壁面があるだけなので、落としても転がしてもほとんど使用に支障が出ないのがいい。
②サイレント&プリミティブギア
最大の魅力はなんといっても火を使っている時にほとんど音がしないこと。ガスやガソリンを使ったバーナーは「ゴーッ!!」という音を出すが(それもまた魅力ではありますが)、アルコールストーブにはほとんど音がありません。聞こえる音と言えば、お湯が沸く音や食べ物が焼ける音だけ。
おかげで風や遠くから聞こえる動物の声など、自然の音を何者にも邪魔されずに楽しめます。一緒に使うランタンもローソクランタンにすれば、完璧なサイレントキャンプを楽しむことができます。
また、液体に火をつけその火で調理をするというシンプルな構造がちょっと焚き火のような感じで使っていて面白い。その代わりに風に弱く火力は控えめというデメリットもあるが、そこも含めてプリミティブで愛しやすいアイテムだと思えたら、あなたはもう「アルスト・ラバー」です!
③サードパーティーやオプションを楽しめる
アルコールストーブは、100年以上の歴史があるため、たくさんのサードパーティーアイテムがあり、そのおかげで様々な組み合わせを楽しむことができます。
本体はもちろんのこと、様々な素材、形状の風防や五徳などがあります。また、アルコールストーブの代名詞「trangia」では、アルコールストーブを高機能化するクッカーのセットまで存在していて、これがシステマチックであり、風に弱く火力は決して強くないというアルコールストーブの弱点全てを補ってくれるだけではなく機能美も兼ね備えているため、使っていて楽しいアイテムです。
アルコールストーブを使う際の注意点
使い方はシンプルだけど、ちょっと油断した隙に大やけどになる可能性も秘めているのがアルコールストーブです。とくに気をつけたいのは次の3つになります。
①日中は火が見えにくい
アルコールストーブの炎は日中はほとんど見えないといってもいいくらいわかりにくいです。ですので「あれ?火がついていない?」と思って手を当てると火傷をしてしまう場合があります。
音や空気のゆらめきで認識するか、火事に気をつけながら小枝などを当ててみるなど、自分なりの炎の確認方法を持っておくことをオススメします。
②アルコールの途中注入禁止
アルコールストーブは、燃料のアルコールがすべて燃焼しきると再注入の必要があります。しかし、まだ炎が出ているタイミングで途中注入してしまうと、注入中のアルコールにも引火して大惨事になってしまいます…。
長時間使用の場合は毎回炎が消えてから再注入するようにしましょう。
③燃料の持ち運び方法に注意
燃料のアルコールは危険物です。適当な入れ物にいれて運ぶと、容器が溶けたり液漏れの可能性があるためもしもの時に火事を引き起こしてしまいます。
アルコール容器として使用可能なものかを必ず確認し、アルコール専用の容器にいれて燃料を持ち運ぶようにしましょう。
さて、決してパーフェクトとはいえませんが、だけど、愛するべきアイテム「アルコールストーブ」の魅力を感じていただけたでしょうか?
すでに持っている方はギアボックスの中から引っ張り出して、そして「使ってみたい!」と思った方はこれからのキャンプに導入してみてください!