フィジーで砂風呂ならぬ「泥温泉」に入ってみた!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
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    2024.12.19

    フィジーで砂風呂ならぬ「泥温泉」に入ってみた!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    フィジーで砂風呂ならぬ「泥温泉」に入ってみた!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    今ふと思ったんですが、どうして子どもって「泥遊び」が好きなんですかね? 水遊びのようにビショビショになるだけでなく、絶対に汚れる。洗濯が大変になるから、親は絶対に怒る。そんなことは端からわかっているのに、そこに泥があるとなぜかふらふらっと引き込まれてしまう。そして案の定、叱られる。

    …まさに泥沼ですな。

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

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    野趣あふれ過ぎの体験【フィジー旅2】

    さてさて、ATTA(Adventure Travel Trade Association)という団体が主催するコンベンションに参加するために行ったフィジーで、「シュノーケリングやダイビングだけじゃないフィジー」を紹介していこうというシリーズ。第2回目は「泥温泉」です。

    そういえば前回の「四輪バギー(クワッドバイク)」のツアー催行会社名は「Go Dirty Tours Fiji」。どんだけ汚れんの好きやねん!

    まあとにかく。「泥温泉」というものがいまいちどういうものか理解しないまま、嬉々として向かいます。このあたりは「下呂温泉」という名前だけで大喜びしてしまうガキンチョと同じメンタリティーです。…違いますね。

    その「泥温泉」があるのはフィジーの玄関口、ナンディ国際空港のある「ビティレブ(Viti Levu)島」です。

    さてその泥温泉、どういうところかというと…。

    「温泉名は?」

    「Tifajek Mud pool & Hotspringです」

    「効能は?」

    「…」

    「温泉」という言葉で懐かしの深夜番組「11PM」の温泉レポートガール「うさぎちゃん」がパブロフの犬状態で出てくるオヤジですが…「効能」を聞くのを忘れました。で、今慌てて公式サイトを探してみたのですが、それらしき記述は発見できず。まあ、オーストラリアの温泉も日本と違ってそのあたりおおらかですからね。

    とにかくそんなわけで「Tifajek Mud pool & Hot spring」に到着です。

    全体的にフィジー感が溢れる開放的な建物です。

    ここのテーブルが荷物置き場です。そのあたりもとっても開放的です。

    温泉に向かう前に更衣室で水着になります。混浴なんで水着は必須です。

    いよいよ、泥とのご対面!

    で、水着姿のまま連れて来られたのはこんな芝生の上。

    写真中央、人々が取り囲んでいるバケツサイズのペンキ缶みたいなものが見えるでしょうか。

    その中に「泥」が入っています。

    私は泥がドロドロしている風呂に入るのかと思っていたのですが、まずはこの泥を体に塗りたくれとの指示。ちなみにこの泥、なかなか香ばしいというか、歯に衣を着せぬ柳沢有紀夫くん(5歳)に表現させるとほのかな「下水臭」がします。

    だけどそれが嫌ってわけじゃないのが温泉。よく言えば「卵が腐った匂い」、率直に言えば「腸内で完熟したガスの匂い」が強烈な硫黄泉のほうが効きそうな気がするのが温泉というものです! 透明よりもにごり湯のほうがありがたいと感じるのが温泉というものです! サラサラの湯よりも、まるで山男エキス満載の山小屋の湯船のようなトロトロの湯のほうが効能がありそうに思えるのが温泉というものです!
    …てか、そもそも泥遊び大好き少年だった私にとって、咎められずに体中に泥を塗りまくるのはある意味パラダイスでもあるのです。

    でもここで一つ大きな問題が! 私には背中があります。いや、カメ以外は誰でも背中があるのですが。いや、カメにもあるか。笑 とにかくその背中一面に自分で泥を均等に塗るのは至難の業。さてどうしたものか。

    個人的希望としては「女性に頼む」の一択なのですがセクハラとか言われそうだし、でも野郎に塗られるのもなあ。

    そんな泥沼にハマっていたいところ、同行していた女性の1人が自ら「ユキ、塗ってあげるよ~」と申し出てくれてホッ。

    「日焼け止めをカノジョに塗ってもらっているの図」みたいで、ちょっと照れくさいっすな。

    でもうれしくてこのポーズ。

    「泥を体中に塗ることで大地の精霊の力を宿した戦士」をイメージしています。…説明前は絶対におわかりにならなかったと思いますが。

    集合写真でもはしゃいで戦闘ポーズ。

    場所が変わってもハイテンションで戦闘ポーズ。

    「仮面ライダー系の正義の味方特撮ドラマにハマっていて全写真、戦闘ポーズでしか写っていない柳沢有紀夫くん(5歳)」状態。笑

    どこかでこんなポーズ取ったなあと思ったら、約1年前のオーストラリア・パースのキングスパークでした。

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    ひとこと言わせてもらうと「成長しろ、オレ!」ですな。でもいいんです! 「変わらない」のは「退化していない印」ですから!

    …なんかいいこと言ったような気が一瞬しましたが、よくよく考えたらさびしい発言ですな。「現状維持で満足」という。いくつになっても、「目指せ! 右肩上がり人生」で行きたいです! …相変わらず気持ちは戦闘モード。笑

    さてこの泥に「パック」のような効果があって、しばらくどっかでダラダラして、パリッパリに乾いたあとにペキペキッとはがしていくと、中からは生まれ変わったようなピッチピチのお肌が現れる…と私は勝手に想像していたのですが、記念写真を撮ったらすぐに「第1の風呂に入っても~」と案内係に指示されます。

    さっき戦闘ポーズで写真を撮ったところの裏側です。あっ、全部戦闘ポーズだったか。

    いや、じつは冒頭の写真だけ「セクシーポーズ」なんですけどね。ちなみに同行したチームのみんなに「次は…セクシーポーズで!」と提案したのですが、写真で見るとおり完全なる独壇場でした。涙

    てか「戦闘ポーズ」も私だけだし。号泣

    まあ、コスプレは日本が世界に誇るカルチャーですしね。…あんまり関係ないですね。

    ここが「第1の風呂」です。

    そしていよいよ「泥沼」へ!

    さてこの第1の風呂、湯がドロドロの色だし、底には泥がいっぱいたまっています。ここで一通り泥を流すのだそうです。湯も底もドロドロなのはたぶんそのせい。

    湯の量が絶妙というか、座るには深すぎるし、立ったら上半身は洗い流せないしで、中腰で過ごします。というわけで3分ほどいたのですがあまりのんびり感はありません。

    で、ふと思ったのが「ここで転んだら大変だなあ」。頭から泥だらけになるし、立ち上げるのも大変そう。

    …なんてことが考えていたら急にさみしくなりました。「あの泥遊び大好き少年はどこに行ってしまったのだろう」と。

    まあ興味を引いてもらいたくて好きな女の子に泥を投げつけるという「逆効果の極み」のような暴挙に出なくなったのは成長なのでしょうが。

    「第1の風呂」で泥と過去の苦い想い出を洗い流したあと、「第2の風呂」に向かいます。こっちは25メートルプールくらいの大きさはある風呂。お湯にも足元にもドロドロ感はまったくなく、普通の温泉です。立つと上半身は出るし、お尻を落とすとおぼれるので、中腰でいないといけいないのは相変わらずなのですが。

    思わず泥沼に陥っていた私の心まできれいに洗い流してくれた第2の風呂。

    ここでしばらくボーッとしていたかったのですが、急かされるように上がります。

    そして最後に脱衣所でシャワー。

    ボディーソープはないので洗っても、腕からほのかに匂う泥の香り。

    今回は他にあちこち行くツアーに参加したので、なんかすごく 急かされて入浴は合計15分もありませんでした。でも長旅の疲れを癒してくれましたよ。

    今度来るときはゆっくりと泥沼にハマりたいと思います!

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    フィジー政府観光局
    https://visitfiji.jp/

    Adventure Travel Trade Association
    https://www.adventuretravel.biz/

    Tifajek Mud pool & Hotspring
    https://tifajekmudpoolandhotspring.com/

    Rosie Holidays Fiji
    この泥温泉にも訪れるサファリツアーを主催
    https://rosiefiji.com/

    私が書きました!
    オーストラリア在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫
    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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