サウナ好きなら避けては通れない、サウナの本場「フィンランド」。今年はフィンランド北部のラップランドで、自然とサウナと楽しむ旅へと出かけてみませんか?
北部のラップランドは手つかずの自然が多く、サウナ後に湖や川でクールダウンする体験ができる最高のエリア。伝統的なサウナから最新ラグジュアリーサウナまで、ラップランドでおすすめのサウナを3つご紹介します。
1.スモークサウナが面白い!「Suomen Latu Kiilopää」
サーリセルカの「Suomen Latu Kiilopää(スオメン ラトゥ キーロパー)」はスモークサウナが体験できる人気のサウナ施設。スモークサウナとは、煙突がないためサウナ内に煙が充満し、スモーキーな香りと蒸気を楽しめるユニークなサウナです。日帰りもしくは宿泊でサウナを利用でき、サウナ利用料は21€。男女別の更衣室がありますが、ロッカーは貴重品が入れられる小さなものしかないため、身軽で訪れるのがおすすめです。
水着に着替えたら、サウナマット代わりの木の板だけを持ってサウナの中へ。スモークサウナは壁や床が煤(すす)で真っ黒になっており、タオル生地だとサウナマットに煤がついてしまうので、木の板をお尻に敷くスタイルとなっています。
中はとても暗く、ドアを締めると照明は足元の明かりのみ。階段の上に15人前後座れる席があり、空いている席に座ってスモーキーな香りと温かい蒸気を楽しみます。セルフロウリュもできますが、サウナストーンまでの距離が遠いので投げるように水をかけるスタイルです(投げロウリュは難しく、私は明後日の方向へかけてしまいましたが……)。
もりもりに盛られたサウナストーンに水をかけると、「ジューッ」という音とともにほどよいスモーキーな香りと蒸気が立ち込め、身体がポッカポカに!肌がほんのりスモーキーな香りになり、それも面白かったです。
身体を温めた後は、そのまま歩いて10歩くらいの小川にドボン!私が訪れた2024年9月上旬の気温は16度C、水温は11度Cで、水着だと凍える寒さ……。
しかしウルホ・ケッコネン国立公園に隣接しているため水もきれいで、空気も澄んでいるため、本当に気持ちよかったです。冷たい川に入るのは30秒くらいが限界でしたが、スモークサウナ→川→外気浴を繰り返し、とてもリフレッシュできました!冬にも入れるものの、その時は水温がマイナスになるので、もはや修行です。
Suomen Latu Kiilopääでとことん自然を楽しむなら、春から秋は日帰りではなくスパイダーツリーテントに宿泊するのもおすすめ。
川沿いに設置された野外の宿泊施設で、北極圏の自然を感じながらひと晩を過ごすことができます。サーリセルカはオーロラが見られる場所としても有名で、春もしくは秋に行くと、テントからオーロラも見られる…かもしれません……!
・Suomen Latu Kiilopää
住所:Kiilopääntie 620 99830 Saariselkä
HP:https://www.kiilopaa.fi/en/
2.静寂な湖でととのう。「Lapland Deluxe」
ロヴァニエミの郊外にある「Lapland Deluxe(ラップランド デラックス)」は、自然あふれる約50ヘクタールの広大な敷地内に宿泊施設やサウナなどが点在する施設。サウナは日帰りでも楽しめますが、コテージに宿泊するのが一押し。フィンランドの自然を楽しんだり、湖で魚釣りをしたり、時間をかけてゆっくり過ごしたい場所です。
サウナは最新のバレルサウナなど複数あり、伝統的なサウナ小屋で楽しめる薪ストーブのサウナは1人100€(1.5〜2時間、2人〜予約可)。タオルや飲み物付きで、貸し切りとなっており、サウナの前室にあるスペースで着替えることもできます。サウナは意外と広く、5〜6人同時に入ることが可能。貸し切りなので、ロウリュも自分好みに楽しめます。
サウナの温度は70〜80度C前後で、身体が温まったら20mほど先にある広大な湖へ!2024年9月上旬のこの日は水温が約18度Cでほどよく、静寂な湖は冷たいながらもずっといたくなる心地よさでした。
頭までドボンと浸かってもよし、自由気ままに泳いでもよし。湖は雑多な音は何もなく、「シーン……」と静寂に包まれ、聴こえてくるのは自然の音だけーー。ラップランドの大自然を独り占めしているような、錯覚すら覚える最高の体験でした。
ちなみにサウナ以外にさまざまな体験ができるのもLapland Deluxeの魅力。農場の羊とたわむれたり、羊の毛を使って羊毛フェルトのキーホルダーを作るワークショップに参加したり、フィンランドの伝統的な焼き菓子「カンパニス」を作ったり!
Lapland Deluxeはメリアさんとヤーリさんというご夫婦が営んでおり、優しいお二人との会話も楽しめます。
・Lapland Deluxe
住所:Saariniementie 131, 97625 Rovaniemi
HP:https://www.laplanddeluxe.fi/en/
3.ラグジュアリーな最新サウナならココ。「Wilderness Hotel Juutua」
近年リニューアルしたイナリの「Wilderness Hotel Juutua(ワイルダネス ホテル ジュータ)」はラグジュアリーなサウナを体験できるリゾートホテル。宿泊とセットで楽しむのがおすすめで、サウナの料金は1人75€(1.5時間、2人〜予約可)です。着替え場所、サウナ、ジェットバス付きテラスを家族やグループで貸し切れます。
プライベートサウナは中心のパブリックスペースを挟んで2室。それぞれを1グループが貸し切ることができます。新しいので清潔感があるのも高ポイントです。
パブリックスペースでは飲み物の販売も。冷蔵庫にジュースやお酒が並んでおり、サウナやジェットバスに入りながら飲むことができます。日本では難しいですが、フィンランドではサウナでお酒を飲むのもOK!
フィンランドのサウナは日本のように90度Cを超えるサウナに入り、ととのうことを目的とするよりも、70〜80度Cくらいの温度で社交場として友人や家族と会話を楽しむ空間なので、無理なくお酒も楽しめます。
サウナはJuutua川沿いに設置されていて、窓があるため開放感のある空間で身体を温められるのも特徴。川に入ることもできますが少しゴツゴツしている岩場のため、外気浴でクールダウンするのが一押しです。外気浴をしながら、フィンランドのビールやアップルサイダーのお酒を飲むのは最高の時間でした……。
そしてイナリも秋から春にオーロラが見られるベストスポット。Wilderness Hotel Juutuaから歩いて行けるイナリ湖では、湖が凍っていない秋ならオーロラだけではなく、湖に映るオーロラも見ることができます!サウナ&オーロラを目的にするなら秋に3日以上宿泊するのがおすすめで、滞在中はイナリ湖でのカヌーなどさまざまなアウトドアアクティビティも楽しめますよ。
・Wilderness Hotel Juutua
住所:Saarikoskentie 2, 99870 Inari
HP:https://wildernesshotels.fi/wilderness-hotel-juutua
本格的なサウナと自然体験を同時に楽しめる、フィンランドのラップランド。フィンランドは春夏秋冬で気温が大きく変わり、サウナ後に川や湖を気持ちよく楽しむなら5月〜9月の夏季期間が一押しです。
もしくは凍った湖に穴を開けて入る、パンチの効いたクールダウン方法「アヴァント」を楽しみたい人には真冬がおすすめ。そしてサウナ&オーロラの両方を目的にするなら、真夏は白夜でオーロラが見られないため、秋〜春が最適です。本場のサウナを体験するために、2025年のフィンランド旅行を、計画してみてくださいね!